
ゲオホールディングス傘下の総合リユースショップ「セカンドストリート(2nd STREET)」は、1996年に1号店を開業して以来、国内で店舗数を拡大している。現在は国内外の店舗数が1000店舗を超え、海外での事業展開も加速。手頃なプライスで良質な品物を入手できるリユースの魅力をグローバルで広めているかたわら、国内ではさまざまなポップアップ企画にも取り組んでいる。10月4日に開催した「WWDJAPAN REUSE MARKET 2025」では、特設の買取ブースを設置し、来場者の注目を集めた。
そんな「セカンドストリート」に、コンセプトショップがあるのを知っているだろうか。店舗の立地やターゲットに応じて品ぞろえのコンセプトを設定し、さまざまな切り口で通常店舗とは一味違う商品をセレクト。通常の赤と白のロゴとは異なるモノトーンのロゴを採用し、内装テーマも変えている。ここでは、コンセプトの異なる4店舗の特徴を紹介する。
新宿2号店はウィメンズ中心に
ラグジュアリーを網羅
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「セカンドストリート新宿2号店」は2019年8月、ウィメンズ向けコンセプトショップとして東京・新宿にオープン。4フロアのうち3フロアをウィメンズのラグジュアリーブランドを基軸に構成し、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」や「シャネル(CHANEL)」「エルメス(HERMES)」といった人気ブランドの充実した品ぞろえを誇る。
新宿という土地柄、インバウンド客が多いことも特徴。海外展開の拡大によって「セカンドストリート」としての認知度が高まっていることも相まって、平日の昼間は外国人客でにぎわっている。アパレルだけでなくバッグやスモールレザーグッズなどの雑貨、時計も幅広くセレクト。新宿にはこのほか、18年6月にコンセプトショップ1号店としてオープンしたメンズ向け業態の「セカンドストリート新宿店」がある。
アメリカ村店はスニーカーが充実!
メンズのストリート店舗
大阪の古着エリアとして有名な、なんばのアメリカ村にある「セカンドストリートアメリカ村店」は、ストリートブランドに特化したメンズ専門店として20年7月にオープン。特に「シュプリーム(SUPREME)」を強化して取り扱っており、1階の売り場面積の半数を占めるラインアップは必見。
ゆったりとした店内にはストリートのほかにもデザイナーズやインポート、アウトドア、ドメスティックブランド、年代物のビンテージ古着が並ぶ。2階のスニーカーフロアは、品質と在庫量において国内有数レベルの充実度。注目は「ナイキ(NIKE)」のバリエーション。“エアジョーダン”や“エアマックス”などの人気モデルが豊富なサイズ展開でそろう。
神戸三宮店の
インポートデザイナーズの品ぞろえは圧巻
25年9月にリニューアルオープンを果たしたばかりの最新ショップ。“ポートフォリオ ワードローブ”をコンセプトに、ファッション感度が高い神戸ならではの上質なリユース品を通して、顧客一人一人が自分だけのファッションポートフォリオ(作品)を作れるような店づくりを目指す。
「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」「ジル サンダー(JIL SANDER)」「ストーンアイランド(STONE ISLAND)」といったインポートデザイナーズブランドが豊富。「オーラリー(AURALEE)」「コモリ(COMOLI)」「グラフペーパー(GRAPHPAPER)」など上質なベーシックも強化している。
福岡天神2号店は
マニア垂ぜんのビンテージと接客力に強み
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福岡天神店から200mほど離れた2号店は、メンズとウィメンズのビンテージ品に絞ったコンセプトショップとして25年3月にオープン。「カーハート(CARHARTT)」をはじめとするアメリカンカジュアルを中心に、ヨーロッパや国内ブランドのビンテージも取り扱う。「リーバイス(LEVI’S)」の商品単価100万円のデニムジャケットが売れるなど、高額のレア品が多いのも特徴。デニム商品の構成比が高く、古着店出身のスタッフによる豊富な商品知識を生かした接客力も強みだ。
国内だけでも900店以上の実店舗を持ち、そのほとんどで買取を行う調達力こそ「セカンドストリート」の強みだ。これらのほかにも、“ハイプストリート&ラグジュアリー”をコンセプトにしたスペイン坂店や、“オールドマネー&エッセンシャル”を軸に上質なアイテムを集めた恵比寿店など、都心を中心に品ぞろえに個性を持たせたユニークな展開をしている。
そして、全国各地の「セカンドストリート」もそれぞれに地域に根ざした品ぞろえになっており、訪れるたびに新しいアイテムに出合える。店の数だけ個性があるのも、大きな魅力になっている。