
マーケティングにおいて親近感や共感が重視される時代、一般女性をモデルとしてキャスティングできるプラットフォーム「カラフリー(COLORFULLY)」は、企業にとって画期的なサービスだろう。2017年に女性のモデルとしての副業支援策として「週末モデル」の名称で始まって以来、企業とモデル志望者をつなぐ“場”として機能してきた中で、現在は登録モデル数1万3000人以上、登録企業4000社のプラットフォームにまで成長した。「さまざまな企業に気軽に利用してほしい」と筒井まことカラフリー代表が話す、同サービスの魅力を紹介したい。
イメージや予算に合わせてモデル起用
キャスティングプラットフォーム
「カラフリー」とは?
1 / 4
「カラフリー」とは、モデルを起用してクリエイティブ制作したい企業と、モデル活動を志望して登録した女性をマッチングさせるオンラインサービスだ。一般的なモデルエージェンシーと異なるのは、プロだけでなくSNSインフルエンサーや一般女性も多数在籍していること。20〜30代を中心に、10〜70代までの幅広い年齢層を全国各地の在住者から探せるほか、看護師、栄養士、パティシエなどとして働きながら空いた時間を生かして被写体として活動する人もおり、「特定の職業への理解が深いモデルを採用したい」と考える企業の要望を反映した人選も可能になる。
「キャスティング」「リモフォト」「インフルエンサー」「サンプリング」の4プランがある。照明やロケーションなど、イメージコントロールをしっかりと行った環境で撮影を実施したい場合は「キャスティング」プラン(価格設定自由)がおすすめだ。モデルのプロフィル条件や発注金額を自由に設定し、スチールやムービー、イベント出演やフィッティングモデルといったさまざまなシーンに合わせてモデルを募集することができる。一方「リモフォト」プラン(5カット2万2000円〜60カット16万5000円)は、あえて作り込まないリアルな雰囲気の写真を求める場合にぴったりな内容で、企業はモデルと直接対面せずとも、“自撮り風”や“他撮り風”の写真納品を依頼可能。例えば、アパレルブランドのECサイトに掲載する着用画像を豊富にそろえたいケースに適切だろう。
SNS投稿など、モデル自身による情報発信も含めて発注を希望する際には、インフルエンサー級のSNSフォロワーをもつ女性に写真と商品へのレビューもセットで投稿してもらえる「インフルエンサー」プラン(価格設定自由)と、商品提供を対価に同様の口コミ拡散を狙える「サンプリング」プラン(1人3300円)を勧めたい。これらのプランでは、モデルを一度に複数人起用する企業も少なくないため、撮影からSNS投稿までの進ちょくを一括管理する機能を利用できる。
オンラインで簡単マッチング
モデル発掘から撮影までをスムーズに
「カラフリー」ではモデルを確定するまで、無料でサービスを利用でき、初期費用やサービス登録料、コンサルティング料などが一切発生しない。企業はメールアドレスや企業名などの必要情報をもって登録を完了した後、モデルを募集したい案件を説明した「募集ページ」を作成。自ら登録モデルをリサーチしてオファーするだけでなく、モデル側からの応募も同時に待つことができる。キャスティング料自由、モデルユーザー了解の上で二次利用OK、最短で即日モデル手配など、フレキシブルさがこのサービスの特徴と言える。メッセージ機能やファイル共有機能も備わっており、モデルと直接コミュニケーションを取って撮影までの段取りを組めるのも、双方にとってうれしいポイントだ。
モデル事務所が介在しないことから、「本当に信頼できるサービスなのか?」と不安に思う企業もいるかもしれない。しかし、「カラフリー」は安全な取引を実現するために、「カラフリー」はユーザーに本人確認書類の提出を義務付けるほか、案件完了後にモデルと企業が相互に評価するレビュー機能を実装しており、累計5000件以上の受注案件数を誇っている。運営がメッセージ内容を監視しているため、状況に応じて直接サポートを受けられるし、始めから有償の運用サポートプランを選択するオプションもある。
サービス導入例を紹介
幹細胞コスメブランド「Re:A」の場合
lapis社が手掛ける幹細胞コスメブランド「Re:A」は2020年のブランドローンチ以降、「カラフリー」を利用してモデルを起用している。インスタグラムや公式EC、パンフレットと広範囲で使える画像素材を制作するにあたり、懸念していたのは予算内で希望条件に合うモデルを見つけられるかどうか。クリエイティブ・サービスを利用し、画像素材の制作と併せて同ブランドに合うモデルのキャスティングをリクエスト。「カラフリー」からはコスメ・スキンケア商材を訴求するのに適当な肌質や透明感を持ち、かつ「Re:A」のブランドイメージを表現できる複数の人物が提案された。撮影は、ブルーとホワイトを基調にしたミニマルなパッケージデザインが引き立つ、自然光が入るロケーションで行った。lapis社の担当者は、「予算内で要望に合わせてモデルを提案し、撮影までスムーズに行ってもらえるのが魅力。とても満足している」とコメントしている。
登録モデル急増中
AIモデル導入で
さらに便利に
多様な人材と使いやすいサービス設計から、資生堂プロフェッショナルやニッセンなど大手企業の利用もあるほどで、さまざまな活用用途の可能性を秘めたプラットフォームになっている。
また、今後AIモデルの活用も強化し、リアルモデルとAIモデルの両軸でキャスティングできる仕組みを本格導入する。肖像権等の権利関係や使用料を整理した上で、1万3000人以上のモデルデータをもとに、架空のAIモデルや、実際に存在する人物のAIモデルを制作。これまで以上にさまざまな要望に応じられるよう、サービスの充実を図る。
ポスター、チラシ、動画広告のほか、SNSに掲出する販促素材を“今すぐ”制作すること実現する「カラフリー」に、今後さらに注目が集まりそうだ。