ファッション

2人の編集長が語る「チルコロ 1901」の魅力

 「チルコロ 1901(CIRCOLO 1901)」は肩パッドや裏地を省略した、いわゆる“楽ちんジャケット”がアイコンのイタリアブランドだ。2008年にスタートし、イタリア中東部の街バルレッタを本拠地とする。コンフォート系ながら上品さを失わないクリエイションが特徴だ。共に30~40代の読者を抱え、楽ちんジャケットがワードローブに必須の「メンズクラブ(MEN'S CLUB)」と「マリソル(Marisol)」の2誌の編集長に「チルコロ 1901」の魅力を聞いた。

楽ちんジャケットの先駆であり、
高いクオリティーも維持

 「メンズクラブ」の西川昌宏編集長は、イタリア・フィレンツェで開催される世界最大級のメンズ見本市「ピッティ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMMAGINE UOMO以下、ピッティ)」に「チルコロ 1901」が初出展した2013年秋冬コレクションから注目していたという。「初めて見たとき、『これがジャージー素材!?』と驚いたのを覚えています。今と比べたら当時の『ピッティ』にはクラシコの雰囲気が色濃く残っており、市場にも“楽ちんジャケット”はありませんでした。結果として、時代が『チルコロ 1901』に追いついた格好ですね」。

 楽ちんジャケットは今や定番だが、「チルコロ 1901」の優位性は「先駆であり、かつクオリティーが高いところ」だという。独自開発のジャージーに加え、織りや編みではなく転写プリントで柄や素材感を表現しており、「その高い技術力は他の追随を許しません。新作が出るたびに、いい意味で裏切ってくれるんです」。ジャケットのみならずコートもリリースするなど「進化を続けるところも魅力」と語り、「日本で成長するブランドには、総じて市場のリクエストに応える柔軟性がありますよね」と分析する。

 ここぞのビジネスシーンで着るのがジャケットだったが、「『チルコロ 1901』は気取らないときに着るジャケットの需要を生み出しました。白いTシャツの上に羽織れば、大人の休日カジュアルをバランスよく見せてくれます。今後は『チルコロ 1901』らしい解釈で、M-65ジャケットやカーゴパンツなど、ミリタリーなアイテムも作ってほしいですね」。

「こなれ」や「着回し」、
読者ウケするキーワードが多数

 「マリソル」の石田真理編集長は、「『チルコロ 1901』の一番の魅力は、着心地のよさ。ストレスフリーな素材に特化するなど、コンセプトがはっきりしているのがいいと思います。動きやすい、洗える、透けないといった“機能”は、働く女性の服選びでファッション性と同等に大切なもの。『ジャケットは肩が凝る』という常識を覆し、リラックスアイテムとして提案してくれた『チルコロ 1901』の功績は大きいです」と話す。

 「マリソル」は、働くアラフォー女性に向けてファッション&ビューティ情報を発信する。中間管理職として、上司からも部下からも信頼されたい女性にとってジャケットは必須であり、「チルコロ 1901」を掲載した際の反響は大きいという。「キチンとして見られたいんだけど、あくまで楽でいたい。そんなニーズに『チルコロ 1901』は応えます」。着回しにも便利だという。「インに女性らしいフリルシャツを差したり、逆にマニッシュなジーンズを合わせたり、オン・オフ問わずテイストミックスでファッションを楽しむことができるのもジャケットの魅力です。この“こなれ”や“着回し”といったキーワードが読者にウケています」。

 この春は足元にスニーカーやスポーツサンダルを合わせて、より抜け感を演出した着こなしがオススメとのこと。「軽量な『チルコロ 1901』のジャケットは携行しやすく、気候が不安定な春先にカーディガン感覚で羽織ることもできます」。

ジャケットをキーアイテムに
上質な世界を表現

 「チルコロ 1901」の母体であるS.G.L.社は、かつて多くのラグジュアリー・ブランドに生地を提供してきたテキスタイルカンパニーだった。オーナーのジェンナーロ・ダルジェニオ(Gennaro Dargerio)氏は2009年秋冬コレクションで楽ちんジャケットを発表。今では「チルコロ 1901」を代表するアイテムになっている。プリントやダイイングでさまざまな表情をプラスしたテーラーメードスタイルのジャケットは、ファッション先進国のイタリアでも高い評価を得ている。

メンズ最大の見本市
「ピッティ」に6年連続参加!

 初出展した2013年秋冬コレクション以来、「チルコロ 1901」は「ピッティ」に連続参加している。世界一のメンズの祭典で各国のバイヤーやメディアと接することは、ブランドの価値や世界観の周知に欠かせない。日本市場ではデビューからわずか2年で売り上げが大きく伸長したが、「ピッティ」でのアピールも追い風となっている。ブースには西川編集長も毎回立ち寄るという。

PHOTO:NORIHITO SUZUKI
TEXT:KIYOTO KUNIRYO(NO-TECH)

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