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飲む日焼け止め、目のケア、SPF値…… ドクターに聞く紫外線対策のギモン

 梅雨明け前から猛暑が続き、いよいよ紫外線対策も本格化。昨今はさまざまな機能を備えた日焼け止めが多い上に環境配慮型の製品も増えているが、それらは何が違うのか。SPFやPAの数値や“飲む日焼け止め”と言われるサプリメント、目のUVケアなど、意外と知られていないことも多い紫外線対策について、アヴェニュー表参道クリニックの佐藤卓士院長に話を聞いた。

――国内最高レベルの紫外線カット力は「SPF50+/PA++++」ですが、海外では70や100などSPF値が高く表記されているものもあります。日本でも高く表記できないのでしょうか?

アヴェニュー表参道クリニック 佐藤卓士院長(以下、佐藤):SPFとPAは日本化粧品工業連合会で規定されており、国際規格に従ってSPF50を最大値とし、SPF50よりも大きい数値のものは50+と表記するように決められています。同様にPAも数値が++++以上のものは全て++++と表記が決められています。したがって日本で高い表記はできません。米国でも上限の勧告は出ていますが、義務ではないため50よりも高い数値を表記している製品が売られています。

――UV製品には美白効果や保湿効果、シミや乾燥対策などプラスアルファの効果がついたものが多く存在します。これら美容成分配合より紫外線カット効果が弱まることはあるのでしょうか。

佐藤:実際の製品でSPFとPAの測定試験を行っていますので、プラスアルファの効果が含まれた製品でも、SPFとPAの測定結果よりも紫外線カット効果が弱まっていることはありません。

“飲む日焼け止め”と美白サプリは何が違う?

――UVケアサプリも増えています。それらは通称“飲む日焼け止め”と言われていますが、美白サプリとはどう違うのでしょうか?

佐藤:飲む日焼け止めに含まれる成分には、免疫防御作用や抗酸化作用、DNA保護作用を持ち、紫外線を浴びることで発生する活性酸素を除去することで赤みや炎症を防ぎ、日焼けによるシミや肌老化を防止します。一方、飲む美白は美白成分を配合しています。美白成分とはシミやくすみの原因であるメラニンを排出するのをサポートする作用、メラニンの生成を抑制する作用、皮膚のターンオーバーを助ける作用のあるものなどです。

――では、「飲む日焼け止め」だけでも紫外線対策できるのでしょうか?

佐藤:「飲む日焼け止め」を飲めば肌に塗る日焼け止めはいらないということにはならず、塗る日焼け止めの補助として併用していただくのが良いですね。

――昨今は子供の紫外線対策も注目を集め、子供向けと書かれた製品も増えています。子供の日焼け止めと大人の日焼け止めに違いはありますか?

佐藤:子供用の日焼け止めは紫外線散乱剤のみを含んでいるものが多く、「紫外線吸収剤フリー」や「ノンケミカルサンスクリーン」といった表示がされています。子供用は基本的には肌に優しい成分を使用していますね。

目の紫外線ケアも重要!

――目から紫外線が入るとどんな影響がありますか?浴びてしまった後の対策は?

佐藤:紫外線が目に入ると角膜がダメージを受けて、目の痛みや充血などの角膜炎を起こします。ダメージが長く続き、影響が水晶体に及ぶと白内障につながる可能性もあります。さらには黄斑変性や翼状片などの病気を起こす可能性もあります。また、マウスの目に紫外線を照射すると皮膚にメラニンが作られたという研究報告もあることから、目に紫外線が入ると脳が体に紫外線を浴びていると認知し、紫外線から体を守ろうと皮膚メラニンを産生するようになると推測されます。

このことからも、紫外線が目に入ることを防ぐのはとても大事です。サングラスやコンタクトレンズ、帽子などで目に入るのを予防しましょう。もし浴びてしまったら、目を安静にして冷却してください。また、炎症を軽減する点眼薬などを使用しましょう。

――百貨店やドラッグストアにはあらゆる効果のUV製品が続々と登場しています。どれを購入すればいいか悩む人も多いですが、選び方のコツは? 

佐藤:SPFやPAの数値を目安に、使用する目的に応じて選んでください。日常で使用する場合はSPF20〜30、PA++〜+++のものを使用し、マリンスポーツや終日の屋外レジャーにはSPF50または50+、PA++++のものを使用すると良いでしょう。また、UV製品の成分には紫外線吸収剤と紫外線散乱剤があり、製品によって使用している成分が違います。紫外線散乱剤は肌への負担が少ないため、こちらを使用している製品を選ぶと良いでしょう。

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