ファッション

「ディオール」をまとった横浜流星、北村匠海、吉沢亮 2026-27年秋冬メンズの余韻を奥山由之が捉える

俳優でディオール ジャパン アンバサダーを務める横浜流星、北村匠海、そしてディオール ビューティー アンバサダーの吉沢亮が、パリで発表された「ディオール」2026-27年秋冬メンズ・コレクションの会場に来場した。ショーの余韻が街に漂うパリを舞台に、映画監督・写真家の奥山由之が捉えたのは、3人の自然な佇まいとふと交わる視線。その瞬間に立ち上がる空気の揺らぎまでを写し取る、特別なシューティングが行われた。本企画は、「ディオール」が今季提示するムードやスタイルの変化を、より立体的に浮かび上がらせる試みでもある。第一線で活躍しながら、それぞれに独自の表現を磨いてきた3人は、「ディオール」の世界観をどう受け取り、どの瞬間に共鳴したのか。ショー直後に語られた俳優たちの言葉と、奥山の視点を通して立ち上がるビジュアル。その重なりを両面から描き出す。
横浜流星(よこはまりゅうせい)
PROFILE:1996年神奈川県生まれ。2011年に俳優デビュー。20年に「きみの瞳が問いかけている」、22年に「流浪の月」など話題作に出演。近年は映画「片思い世界」「国宝」に出演し高い評価を得る。NHK大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」では主演を務め、2026年には映画「汝、星のごとく」が公開予定。「正体」で第48回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞
コート53万円、スエットシャツ27万円、シャツ13万5000円、パンツ*参考商品、ネクタイ4万2000円、シューズ17万5000円/ディオール(クリスチャン ディオール)
北村匠海(きたむらたくみ)
PROFILE:1997年東京都生まれ。俳優として活躍する一方で4人組バンドDISH//のボーカルを務める。代表作に、映画「君の膵臓をたべたい」「東京リベンジャーズ」「とんび」、ドラマ「ナイト・ドクター」「星降る夜に」など。2023年にネットフリックスシリーズ「幽☆遊☆白書」に出演。25年「悪い夏」「愚か者の身分」に主演したほか、NHK連続テレビ小説「あんぱん」など話題作にも出演。公開待機作には映画「しびれ」があり、26年9月25日に公開予定
ジャケット29万円、ニット20万円、パンツ38万円、ネックバンド13万円、シューズ14万5000円/ディオール(クリスチャン ディオール)
吉沢亮(よしざわりょう)
PROFILE:1994年東京都生まれ。2009年に俳優デビュー。19年に映画「キングダム」に出演し、第43回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞。21年にはNHK大河ドラマ「青天を衝け」で主演を務めた。近年は映画「ぼくが生きてる、ふたつの世界」や「国宝」に出演し、7月から開幕するミュージカル「ディア・エヴァン・ハンセン」への出演も控えている
ジャケット38万円、シャツ13万5000円、パンツ27万円、ネクタイ4万2000円、シューズ17万5000円/ディオール(クリスチャン ディオール)

横浜流星

“オフ”の感覚が生むスタイリングと
自然体で向き合えた時間

「普段はモノトーンの服を着ることが多いので、今回のスタイリングは明るい色が多く、とても新鮮でした。これまで『ディオール』のアイテムを身につけると、どこか身が引き締まるような、“オン”の感覚があったんです。でも今回はむしろ逆。クラシックなチェスターコートにラフなスエットやデニムを合わせて、普段でもそのまま着られるようなスタイリングだったので、自然と“オフ”の状態になっていった気がします。撮影も構えることなく、いい意味で肩の力を抜いて臨めました。

奥山さんはコミュニケーションをとても大事にされる方で、撮影中は映画の話をたくさんしました。その会話の流れのままシャッターが切られていくのが印象的で、日常の一コマをすくい取るように、瞬間や空気を捉える写真家だと感じました。彼は映画監督でもあるので、別れ際に『次の映画でご一緒したいです』と素直に伝えました(笑)。今回の撮影時間だけでは物足りなくて、もっと長く撮影を共にしたいと思わせてくれる。ジョナサン・アンダーソンの『ディオール』のクリエイションと奥山さんの撮影が自然に重なり合い、その過程も楽しめた貴重な時間でした」。

北村匠海

佇んでいるだけで成立するスタイルと
言葉にしなくても通じ合える撮影

「奥山さんとの撮影は終始居心地がよく、写真を撮られるときにありがちな緊張や息苦しさはありませんでした。同じリズムで時間を共有し、今どこに立っているのかを言葉にせずとも理解し合えていたように思います。初めて会ったはずなのに、以前から知っていたかのような距離感で、洋服の揺れに身を任せながら受け止める穏やかな時間でした。奥山さんの写真がもともと好きでしたし、『ディオール』のクリエイションとパリの街があって成立した特別な機会だったと思います。撮影が終わった後も、その余韻はしばらく残っていました。

今回の撮影で着た服には、ジョナサン・アンダーソンが大切にしているブランドのルーツや自身の原点が、自然とデザインに落とし込まれているように感じました。特にデニムは素晴らしく、履き心地の良さを感じながら、体を預けるように撮影が進んでいったのが印象的です。自分の動きや呼吸に寄り添ってくれるというか、ただそこに佇んでいるだけで成立するルックでありながら、街や光、空気とともに景色の一部として溶け込んでいく。そんな感覚がありました」。

吉沢亮

服が寄り添う感覚の中、
等身大で臨んだセッション

「ジョナサン・アンダーソンの『ディオール』には親しみやすさを感じています。撮影中も自然と気持ちがほぐれ、構えすぎることなく、ありのままの自分でいられました。服が前に出るのではなく、着る人に寄り添ってくれるような感覚が印象的でした。

今回特に心に残っているのは、由緒あるホテルのロケーションです。歴史を重ねてきた空間に、あえてデニムのセットアップというカジュアルなスタイルを合わせたことで、対極にある要素が交わり、新鮮な化学反応が生まれました。撮影では、奥山さんのカメラの前に立ちながら、ファッション撮影というよりも、その場の空間や空気感を大切にする時間だったと感じています。また、30代になってからはカジュアルな服の捉え方にも変化があり、デニムであっても、よりフォーマルに品よく着こなす楽しさを見い出せるようになりました。日常的なアイテムを新たな視点で楽しめたことも、今回の撮影を特別なものにしてくれました」。
映画監督・写真家 奥山由之

人間の多面性や矛盾と
向き合う姿勢に共鳴

「ジョナサン・アンダーソンのクリエイションには以前から憧れがありました。作家性と普遍性という、本来は相反しがちな要素を同時に成立させている平衡感覚に惹かれていたので、今回の撮影では服そのものの力を撮りたいという思いから、過剰な演出を加えるのではなく、俳優の存在感をできる限りシンプルに捉えることを意識しました。

横浜流星さんには映画作品と向き合う姿勢に精神的な強さと真摯さを感じていて、内に秘める静かな緊張感を留めたいと考えました。吉沢亮さんはどこか遠くを見つめているようでありながら内側に揺るぎない情熱を宿した目の強さが印象的で、その眼差しを大切にしています。北村匠海さんはショーを観た直後の撮影だったこともあり、洗練されていながらユーモアと衝動が入り混じる世界観を似た感覚で共有できていたような心地よさが写っていると思います。

今回の撮影チームとパリという街の組み合わせは初めてだったこともあり、ある意味、新鮮な心持ちで互いを探り合いながら進めたプロセスが、程よい緊張感と浮遊感を生み、軽やかな表現へとつながったように思います。実際に観たコレクションはエレガンスを基調に、色や素材、テクスチャーが多層的に重なり、服作りを心から楽しんでいるエネルギーに満ちていました。ジョナサンが人間の多面性や矛盾と真正面から向き合っているように、今回の撮影も、現時点では一つの点に過ぎませんが、いつか線としてつながっていく未来を楽しみにしています」。

奥山由之(おくやまよしゆき)
PROFILE:1991年東京都生まれ。映画監督・写真家。第34回写真新世紀優秀賞、第47回講談社出版文化賞写真賞を受賞。映画監督作品に「秒速5センチメートル」「アット・ザ・ベンチ」がある。米津玄師「感電」「KICK BACK」星野源「創造」などのMVやポカリスエットのCMなども手がけている。
PHOTOS:YOSHIYUKI OKUYAMA
MOVIE DIRECTION:YAS
HAIR&MAKEUP:AKIHITO HAYAMI / RYUSEI YOKOHAMA, ASAKO SATORI / TAKUMI KITAMURA, MASANORI KOBAYASHI / RYO YOSHIZAWA
COORDINATION:HIROMI OTSUKA
SPECIAL THANKS:SAINT JAMES PARIS
問い合わせ先
クリスチャン ディオール

0120-02-1947