ファッション

「ビズビム」と「デルヴォー」がジャイルを選んだ理由

 ファッションやギャラリー、フードなどの各フォールドでエッジを効かせたコンテンツを発信する表参道のランドマーク、ジャイル(GYRE)。開放感のある吹き抜けを中心に、渦を巻くような建築をエスカレーターで昇って行くと、次々と目に入ってくるのはここにしかないエクスクルーシブなショップたちだ。今回は、中村ヒロキ「ビズビム(VISVIM)」クリエイティブ・ディレクターとマルコ・プロブスト=デルヴォー最高経営責任者にジャイルを選んだ理由を聞いた。

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ブランド誕生から15年目を迎え、より広く紹介したいと考えた
中村ヒロキ/「ビズビム」クリエイティブ・ディレクター

 ジャイルとの関係は、2011年、設立10周年を迎えた「ビズビム」が、「EYE OF GYRE」でアーカイブ展を開いたことに始まる。その後、天然インディゴ染色に特化した「F.I.L. インディゴ キャンピング トレーラー」を3階にオープン。縁はつながり今年6月、260㎡の新コンセプトショップをオープンした。「ブランドとしても15年目を迎え、今までのデスティネーションショップ的展開からもう少しわかりやすい形で、私たちの作っているものを、より広いお客さま層に紹介したいと考えた」とクリエイティブ・ディレクターの中村ヒロキ。その言葉通り、光と緑に包まれた店内は広く、開放感がある。内装には倉庫で大切に保管してきたアメリカの古い建築材やインテリアをふんだんに使った。廃校になった小学校の床やメンズショップの大きな回転什器、バーカウンターといったアメリカン・ヴィンテージの色濃い世界の中で、伊万里焼や韓国の貯蔵用の壷が不思議と調和している。店の一角にはコーヒースタンド「Little cloud coffee」もあり寛げる空間だ。ウィメンズアイテムも展開していることもあり「女性客が多く、また海外からのお客さまも多くみられる」という。表参道には直営店「F.I.L.」もある。それでも全店が異なる個性を放っているのだから「ビズビム」の奥の深さを実感する。

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