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花王の2020年12月期決算は化粧品事業が不振で減収減益に

 花王の2020年12月期連結決算(国際会計基準)は、化粧品事業とヒューマンヘルスケア事業が低迷し、売上高が前期比8%減(実質5.2%減)の1兆3819億円、営業利益が同17.1%減の1755億円、純利益が同14.9%減の1261億円だった。

 事業別ではコンシューマープロダクツ事業(化粧品事業、スキンケア・ヘアケア事業、ヒューマンヘルスケア事業、ファブリック&ホームケア事業を総称)の売上高は、同8.4%減(実質5.3%減)の1兆1513億円だった。新型コロナウイルスが全世界に蔓延したことが大きく影響し、国内の売上高は衛生関連商品の需要が増大し伸長した一方で、化粧品事業は大きく減少。一部の取り引きにおいて認識方法を総額から純額に変更したことなどで、同9.9%減(実質6.3%減)の8110億円だった。またアジアの売上高は同2.9%減(実質0.7%減)の2003億円、米州は同5.9% 減(実質3.7%減)の836億円、欧州は同9.3%減(実質8.8%減)の564億円だった。

 化粧品事業は、インバウンド需要が大幅に減少するとともに、世界中で店舗閉鎖や外出規制が行われた影響を受け、売上高が22.4%減(実質22.1%減)の2341億円、営業利益は同388億円減の26億円と減収減益だった。マスク着用が常態化したことでメイクアップ製品の売り上げが大きく減少した。一方アジアでは、中国はeコマースの取り組み強化により、「フリープラス(FLEEPLUS)」「キュレル(CUREL)」の売り上げが順調に推移した。

 スキンケア・ヘアケア事業は、一部の取引において認識方法を総額から純額に変更したことなどで、同9.3減%(実質1.4%増)の3089億円、営業利益は同13億円増の508億円だった。スキンケア製品では「ビオレu(BIORE U)」のハンドソープ、手指消毒液などの衛生関連商品が日本で感染症拡大による需要増に対して全社を上げて取り組んだことで売り上げを伸ばした。ヘアケア製品も日本では外出自粛により自宅でのケアの機会が増え売り上げを伸ばしたが、欧米のサロン向け事業は店舗閉鎖などが影響し売り上げは前期を下回った。

 ファブリック&ホームケア事業は、ホームケア製品が除菌、ウイルス対策の訴求を強化するなどで日本とアジアで売り上げが大きく伸長し、同4.1%増(実質4.5%増)の3744億円、営業利益は同91億円増の809億円だった。

 花王は21年から25年までの5カ年を対象とする花王グループ中期計画「K25」をスタートさせた。景気回復の足取りが弱く、今後も不透明な経営環境が続くが、事業環境と人々の価値観は大きく変化しており、これまでの量産型の消費中心の世界から、持続的な社会にむけた新しい取り組みが形成されていくと予想。その過渡期にある現在は、それに対応した新しいビジネスモデルの構築が必要とし、21年1月1日からコンシューマープロダクツ事業を、生活者が求める本質的な価値視点で事業推進を行うことを目指し、事業体制を再編。「ハイジーン&リビングケア事業」「ヘルスケア&ビューティケア事業」を設立し、新たに「ライフケア事業」を設立した。今年度は「K25」を支える事業基盤を構築することに注力し、売上高は前期比3.5%増の1兆4300億円、営業利益が同0.8%増の1770億円、純利益が0.7%増の1270億円を目指す。

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