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ワコールが3年で3Dスキャナー100台を導入 パーソナル化に本腰

 ワコールホールディングス(HD)は6月21日、京都本社で新中期経営計画発表を行った。国内ワコール(WACOAL)事業では、2019年3月期の売上高1069億6000万円を3年後の22年3月期には25%増の1195億5000万円にする予定だ。人間科学研究所を持つ同社ならではの“世界屈指のからだとこころ(嗜好)”のデータを駆使したオムニチャンネル戦略の全国展開を加速し、小売り、卸、EC全ての売り場でパーソナライズされたサービスを提供する。5月末にスタートした3Dスキャナーによる計測とAI接客サービス“3D スマート アンド トライ”は予想以上に好評で、3年間で100台導入する予定だ。また、百貨店の商習慣や取引条件を見直して収益率アップを図ると共に、“3D スマート アンド トライ”や店舗での無料フィッティングなどのサービスを通してサイズの重要性や下着の大切さなどのコミュニケーションを強化していく。また、インナーウエア以外のパジャマやシューズなどのカテゴリー特製を活かした強化を行う。

 赤字化した連結子会社の再生も大きな課題だ。ピーチ・ジョンは国内の不採算直営店舗の集約を行い、ECの強化を行い店舗とのオムニチャネル連携を図る。中国圏では他社ECとの協業や出店をし、さらなるファン層を獲得し、3年後に前期売上高10.6%増の116億円にする。

 量販店中心のインナー・アウターを展開するルシアン(LECIAN)でも、不採算事業を中止し、国内量販店と新たな事業開発を進めるほか、海外へOEM供給をスタートする。水着のアイ(Ai)では、ワコールのデータベースを活用した新規顧客開拓および人間科学研究所のデータに基づき付加価値のある水着の開発を行うほか、中国でのECをスタートする。

 海外では、百貨店の衰退が影響しECの売り上げ百貨店を上回る状況で、EC強化が成長の鍵と見ており、約25億円を投資し、3年後には前期売上高の16%増の616億円を目指す。成長が著しい中国や伸長が継続する米国をはじめ、インドや中南米、ユーロ圏で自社EC及び他社ECとの連携強化を図っていく。また、中国以外は、各国の市場規模が小さいアジアでは、共通のプラットフォームを構築する。
 
 同グループは22年3月期の連結売上高2100億円、営業利益140億、純利益120億円を目標にしている。