
「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」は、建築の可能性を押し広げる人物をたたえる新たな年次国際建築賞“バラガン賞(The Barragan Prize)”を創設し、10月9日にメキシコシティのラ・クアドラ(La Cuadra)で第1回授賞式および記念ランチイベントを開催した。
同賞は、メキシコ人建築家として唯一プリツカー賞を受賞したルイス・バラガン(Luis Barragan)に着想を得て創設した。既成概念にとらわれず建築の可能性を広げ、人々の暮らしや世界との関わり方に新たなかたちをもたらす人物をたたえるもので、建築、アート、デザインに対する同ブランドの長年にわたる関わりを反映している。
20世紀メキシコ建築を代表するラ・クアドラが舞台
授賞式の会場となったラ・クアドラは、1960年代後半にルイス・バラガンが手掛けたかつての個人邸宅兼厩舎で、20世紀メキシコ建築を代表する作品の一つだ。現在はロメロ財団のもと、建築やアート、馬術文化にわたるバラガンの功績をたたえる文化施設として運営されている。
当日は「ボッテガ・ヴェネタ」クリエイティブ・ディレクターのルイーズ・トロッター(Louise Trotter)が、メキシコ出身の建築家フェルナンド・ロメロ(Fernando Romero)とともにランチイベントを共催した。マリーナ・アブラモヴィッチ(Marina Abramovic)らのゲストが集い、第1回受賞者となった日本人建築家の石上純也を祝福した。
「ボッテガ・ヴェネタ」とラ・クアドラによる本パートナーシップは複数年にわたる継続的な取り組みであり、同賞を国際的な建築界における恒例のアワードとして定着させるとともに、メキシコにおける持続的な文化的交流の拠点となることを目指している。
建築家、石上純也の経歴と受賞歴
東京藝術大学大学院美術研究科建築科修士課程修了後、妹島和世建築設計事務所を経て、2004年に石上純也建築設計事務所設立。主な作品には、神奈川工科大学 KAIT工房/KAIT広場、パーク・グルート・フェンスタービジターセンタ ー、水庭、サーペンタイン・パビリオン 2019、House & Restaurant 、水の美術館(在水美術館)などがある。これまでに、日本建築学会賞(2009年)、第12回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展金獅子賞(最優秀プロジェクト賞)(2010年)、毎日デザイン賞(2010年)、芸術選奨文部科学大臣新人賞(美術部門)(2019年)、ヘンリック・フローデ・オーベル財団によるオーベル賞(2019年)、フレデリック・キースラー建築芸術賞(2024年)、日本建築学会賞(2024年)などの賞を受賞。25年にはアメリカ建築家協会(AIA)名誉フェローに選出され、26年にはアーノルド・W・ブルナー記念賞を受賞している。