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シンガポール発、“笑顔を広げる”透明マウスピース「ゼニュム」日本初上陸

 シンガポール発の透明マウスピース矯正を展開する「ゼニュム(ZENYUM)」が今月、日本上陸を果たした。3Dプリントを用いた歯科矯正で効果実感や快適さ、短期間、手軽な価格を実現。コロナ禍以降、マスク姿が恒常化する中で気になっていた歯並びを治そうとする人が増えている。こうした状況も後押しし、創業から3年で世界9地域・国に進出。歯並びを美しく整えることで笑顔を広げる“スマイル コスメティクス(SMILE COSMETICS)”という新たなビジネスカテゴリーの創出を図っている。

“テック業界の起業家”が
アジアの歯の悩みに着目

 ここ数年、快適さや目立たない、飲食や洗浄のために取り外しできることなどから、“クリアアライナー”や“透明マウスピース矯正”の人気が高まっている。しかし、費用が高く高級品という印象が強い。そこで“テック業界の起業家”としてこれまで決済やコンテンツ、eコマースの企業を立ち上げてきた創業者のジュリアン・アルトペ(Julian Artope)CEOは、優れたテクノロジーを駆使し、歯科矯正治療にかかる全体的なコストの削減を実現した「ゼニュム」を2018年に立ち上げた。「3Dプリンタの透明な歯科矯正は私にとって非常にエキサイティングなもの。カスタマーの笑顔が増え、ポジティブで前向きな気持ちになってもらえるということが本当にうれしく、会社のビジョンとしてこれ以上のものは望めない」と語る。

遠隔歯科治療で
時間とコストを削減

 「ゼニュム」はAI(人工知能)とML(機械学習)を駆使した遠隔歯科治療により、簡単でシンプル、リーズナブルな価格をかなえる。治療のプロセスも簡素化しているのが特徴だ。まず治療を受ける際はウェブで歯の診断をすることから始まる。自身のスマートフォンで歯を撮影して「ゼニュム」に送り、歯科医師が画像診断して治療が可能な人に連絡する。提携クリニックに来院(11月末時点で東京や千葉、神奈川、兵庫、鹿児島の歯科クリニックなど10社と提携)してもらい歯科医師による診察、レントゲン撮影などを通じてデータを収集、その後治療計画を作成する。その後は、専用アプリに10日間ごとに画像を送り、技術や治療のサポートが続く。通院を極力減らすことでカスタマーはもちろん歯科医師の負担を減らすことにもつながっている。

デンタルケアを
エキサイティングな体験に

 スキンケアやヘアケア、美容医療と同様に歯科矯正を身だしなみの一つとして捉えられるような“スマイル コスメティクス”の確立を目指している。それを実現するために、セコイア・キャピタルやLキャタルトンなどそうそうたるファンドから約6000万ドル(約68億円)の資金を調達。これらの資金を新製品や新市場の立ち上げにも活用する。「テクノロジーとイノベーションを駆使して、デンタルケアというカテゴリーを退屈で面倒なものからエキサイティングな体験へと変えたい」と意気込む。

ミッションは “スマイルモア”

 「ゼニュム」のミッションは“スマイルモア”。笑顔で喜びを与えるブランドとして日本でも存在価値を高めていく。現在シンガポールで販売中の天然成分のみの歯みがき粉とマウスウォッシュは、大好評のため近々日本にも導入する予定だ。今後もイノベーティブなことに挑戦し続け、アジア最大級のコンシューマーブランドとして市場に“笑顔”を広げる。

問い合わせ先
ゼニュムジャパン
smile.japan@zenyum.com