ファッション

ファッション教育にもDXの波 大阪文化服装学院が「3Dモデリストコース」新設

 ファッション専門学校の大阪文化服装学院は、ファッションテック専門スクールの東京ファッションテクノロジーラボ(TFL)と提携し、ファッション業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)につながる職種「3Dモデリスト」の育成を目的とした専門コースを4月に新設する。

 「3Dモデリスト」とは従来2DのCADで作図されてきたパターン(型紙)を、パソコン内で3Dモデルと連動して立体の形状に仕上げる技術を持つクリエイターのこと。「3Dモデリスト」が3DCGによるサンプルを作成することにより、デザイン案を出して量産決定までの検討期間の短縮、スムーズな合意形成、量産決定までのサンプル経費の削減、先行受注などによる需要予測、ECサイトでの販売に向けてのささげ経費の削減などあらゆる効率化が見込まれている。大阪文化服装学院は、このコースを関西のファッション専門学校で初めて開設し、ファッション・クリエイター学科の学生が2年次に専攻して2年間で修得する。

 2017年に設立されたTFLは昨年12月、繊維商社のヤギとジョイントベンチャーで3DCGによるファッション業界のDXを推進する会社ファッションメタデータバンク(FMB)を設立し、1月にはTFL、FMB、繊研新聞社と共同で「3Dモデリスト」の資格検定制度の運用を主たる業務とするファッションデザインエンジニアリング協会を立ち上げるなど、ファッションビジネスのDXに向けた事業活動を活発化している。「モデリングの授業を始めた学校はほかにもあるが、TFLのレベルには至っていない。このシステムの技術を向上させ、実現できることはまだ山ほどある」と市川雄司TFL代表。今後もファッション企業や学校との提携を広げる予定だ。

 サステナビリティへの取り組みが重要課題となっているファッション業界において、OEM(相手先ブランドの生産)、ODM(相手先ブランドの設計、生産)を担う繊維商社は環境に悪影響を及ぼす大量生産・大量廃棄をなくすためサプライチェーンの改革を進めている。DXによる服作りのプロセスが変化を遂げる中、「3Dモデリスト」が次代の新しいクリエイターとして人材価値を高めそうだ。