銀座の新名所「東急プラザ銀座」の注目ポイントはここだ

　新商業施設「東急プラザ銀座」が3月31日の開業に先駆けて今日28日に関係者に公開された。店舗面積2万2000平方メートルに125店舗が出店する同施設には、多くの注目テナントが出店している。その見どころを紹介する。

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1、2階の大型ブティックは天井高のぜいたくな空間演出

　東急プラザ銀座の顔である1、2階には、主にメゾネット方式の大型ブティックが軒を連ねる。いずれも天井が高く、開放感たっぷり。銀座の一等地にソファを配するなど、贅沢な空間使いが特徴だ。

　中でも「バリー（BALLY）」は、数寄屋橋交差点の角地に2層構造845平方メートルと世界最大のブティックをオープン。2階では4月8日スタートのアーカイブシューズ100足のエキシビジョンを皮切りに、定期的にイベントを開催する。1階には、「バリー」のシューズをケアするスペシャリストを配置。クイックシャインと呼ぶ靴磨きは15分程度で終了と買い物ついでに使える気軽さで、しかも無料だ。

　「エンポリオ アルマーニ（EMPORIO ARMANI）」は店内をベージュに彩り、アルマーニ/銀座タワーの漆黒の空間とは一線を画すスペース作った。フロア面積は2層で約500平方メートル。1階ウィメンズ、2階メンズのフロアとも世界で初めての曲線のアクセサリー什器を配した。青山店に並ぶ国内最大の品揃え。来年落成10周年を迎えるアルマーニ/銀座タワーのブティックは、カジュアルラインを強化することで、差別化を図る。

　セレクトショップのストラスブルゴも、1階がウィメンズ、2階がメンズの2フロア体制。片山正通デザインの空間は、「もし、銀座に別荘があったら」のイメージだ。ウィメンズフロアの中央はポップアップスペースで、オープン当初はサファリをテーマに「プロエンザ スクーラー（PROENZA SCHOULER）」などをフォーカスする。

　「ハンター（HUNTER）」はイギリスの田園風景と東京の都会性の融合をテーマに、店内には白樺の人工木を数本配した。ブーツウォールには、色とりどりのレインブーツが並ぶ。クリエイティブ・ディレクターのアラスデア・ウィルスは、「カントリーは『ハンター』の伝統、都会的な要素は今の姿を現している」とコメント。

　1階にはこのほか、「ハケット ロンドン（HACKETT LONDON）」「グローブ・トロッター（GLOBE TROTTER）」「クルチアーニ（CRUCIANI）」「キートン（KITON）」「エドワード グリーン（EDWARD GREEN）」がショップを構えた。

[rel][item title="地方のセレクトショップを誘致した「ヒンカリンカ」" href="http://www.wwdjapan.com/focus/column/shop/2016-03-29/14899/3?r=next2" img="http://www.wwdjapan.com/admin/v2/wp-content/uploads/migration/160329-tpg-003.png" size="small" square=true font="large"][/rel] [rel][item title="日本のファクトリー・ブランドを集積したテナント多数" href="http://www.wwdjapan.com/focus/column/shop/2016-03-29/14899/4?r=next2" img="http://www.wwdjapan.com/admin/v2/wp-content/uploads/migration/160329-tpg-008.png" size="small" square=true font="large"][/rel] [rel][item title="オーガニック・ナチュラルコスメブランドから「ディオール」までそろうビューティコーナー" href="http://www.wwdjapan.com/focus/column/shop/2016-03-29/14899/5?r=next2" img="http://www.wwdjapan.com/admin/v2/wp-content/uploads/migration/160329-tpg-005.png" size="small" square=true font="large"][/rel] [rel][item title="銀座の街が一望できる27メートルの吹き抜け空間" href="http://www.wwdjapan.com/focus/column/shop/2016-03-29/14899/6?r=next2" img="http://www.wwdjapan.com/admin/v2/wp-content/uploads/migration/160329-tpg-007.png" size="small" square=true font="large"][/rel]

東急百貨店の中型店「ヒンカリンカ」の混在型MDが新鮮

　3～5階の数寄屋橋交差点側には、東急百貨店の中型店「ヒンカリンカ（HINKA RINKA）」が入った。大人の女性のためのセレクトストアを掲げており、既存の百貨店のようなブランド単位の構成ではなく、各フロアが独自の世界観を作り出す。衣料品の比率を3割程度に抑え、シューズ、雑貨、化粧品、食品などを混在させた売り場編集によって思わぬ商品に巡り合う楽しさを演出する。また気鋭のアーティストとの協業によって壁やレジカウンター、試着室をペイントした店内装飾も見どころだ。売り場面積は3フロアで約2000平方メートル。

　特色の一つが地方のセレクトショップを誘致していること。福岡県の「マギークープ（MOGGIE CO-OP）」、山梨県の「リカブ（LICAVOU）」を独立したショップインショップ形式ではなく、フロアに溶け込むような見せ方で紹介する。ヒンカリンカは全体の35％が東急百貨店による自主編集で構成しているが、「当社のバイイングとは異なる個性的な目利きのセレクトショップを入れるとこで、品ぞろえに幅と奥行きが出る」（同社）ことを期待する。ファッション以外ではチョコレートブティックの「カカオマーケット バイ マリベル（CACAO MARKET BY MARIEBELLE）」が人気を集めそうだ。

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“下町発”のファクトリー・ブランドに注目

　6、7階は“FIND JAPAN MARKET”をテーマに、日本のファクトリー・ブランドなどを集積するなど、外国人観光客を意識したテナントを多数導入している。中でも注目は東京の下町発のファクトリー・ブランドだ。

　「イキジ（IKIJI）」は東京・墨田区のポロシャツやシャツ、ボトムスの縫製工場数社がコラボレーションしたファクトリー・ブランド。両国に、メンバーの一社である精巧の旧倉庫を改装したアンテナショップを構えており、直営店は2店舗目。東急プラザ銀座では、ポロシャツやジャケットに加え、バッグやカードケースなどのアクセサリーも展開する。担当者は「両国のショップは観光客が多いエリアではないが、大相撲の東京場所中はぐっと観光客のお客が増える。トラノイやピッティ・ウオモなどの海外展示会にも出しており、海外でも少しずつ認知度が高まっている」という。

　3階に出店しているストールブランド「マルマス（MARUMASU）」は、映画「男はつらいよ」で知られる東京・柴又に染色・加工の自社工場を持つ、丸枡染色が展開するファクトリー・ブランド。同じ町工場と連携し、カシミヤ／シルクや300番手という極細コットンなど、日本企業ならでは職人技を駆使した上質素材とデジタルプリントの組み合わせが特徴。丸枡染色の取締役の松川和広「マルマス」クリエイティブ・ディレクターは「20年前までは都内にも染色工場が数十社残っていたが、今では当社も含め、数社を残すのみ。海外ではパリの百貨店ル・ボン・マルシェで販売するなど、海外でも販路を拡大している」という。

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ビューティは「ディオール」で新たな提案

　ビューティ関連では、「ヴェレダ（WELEDA）」「ニールズヤード レメディーズ（NEAL'S YARD REMEDIES）」「タン（THANN）」「まかないこすめ」といったオーガニック・ナチュラルコスメブランドや、「生活の木」や「リルレシピ（RIRERECIPE）」「ザ・パフューム オイル ファクトリー（THE PERFUME OIL FACTORY）」が出店。ヘアサロンの「コーゾー アヴェダ ギンザ」が2階に店舗を構える。その他、東急百貨店が運営するセレクトストア「ヒンカ リンカ」内に、国内5店舗目となる「ディオール バックステージ ストゥーディオ（DIOR BACKSTAGE STUDIO）」が出店。既存4店舗にはない、スキンケアとフレグランスも打ち出したショップで、「ディオール」のファッションショーのバックステージで繰り広げられるスキンケアも含めたエキサイティングな臨場感が体験できる。VMDでは、「ディオール」のランウエイの映像を流すなど、世界観を余すところなく発信する。

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銀座の街が一望できる巨大ラウンジ

　東急プラザ銀座は、銀座の新しいランドマークとして開発されたため、施設デザインでも目を引く箇所が多い。建物の外観のモチーフは伝統工芸である江戸切子。外堀通り沿いに幅115メートルに伸びるガラスのファサードは、夜にはライトアップされてロマンチックな景観を作り出す。内装の圧巻は数寄屋橋交差点に面したラウンジだ。ガラスに覆われた高さ27メートルの吹き抜け空間からは銀座の街が一望できる。ラウンジでは各種のイベントも企画されており、施設の賑わいの中心になりそうだ。屋上のオープンテラスには緑や水が配され、銀座の真ん中とは思えない落ち着いた空間になっている。

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