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自分たちの“おもろい”を信じて作る

 「たまごっち」の人気が再浮上しています。1990年代後半に登場して人気を博した携帯型デジタルゲーム機で、キャラクターにご飯をあげるなどして育てていく育成ゲームの先駆けです。ブームが下火になってからも着々と進化を続け、2021年に登場したスマートウォッチ型の「たまごっちスマート」が再び若者の心をとらえています。

 その進化っぷりもかなりのもので、キャラクター数は100を超え、「NiziU」などのアイドルグループとのコラボモデルも登場しています。別売りのメモリカード“たまスマカード”をダウンロードするとさまざまなカスタムが可能です。しかし、発売当初のコンセプトは変わっておらず、制作陣が「これは面白い」と信じたことを突き詰めてきた姿勢が伝わってきます。

 ファッションでも、90年代リバイバルがトレンドになっています。90年代後半に30億円規模の年間売上高を誇っていた「20471120」は、キーパーソン二人の目指す方向性のずれから、2006年に活動休止しました。しかし今、フリマアプリなどで同ブランドのアイテムが数多く取り引きされています。ローンチ当初、低迷していた同ブランドがブレイクしたきっかけは、「自分たちのおもろいを信じて作ること」に方向転換したことだそうです。“おもろい”ことの根幹は、時代が変わっても変わらないのだと、リバイバルブームを見ていて感じます。

「WWDJAPAN」 ヘッドリポーター
中村 慶二郎
NEWS 01

「20471120」が起こした“おもろい”衝撃【90年代リバイバルの源泉】

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 2020年代のファッションを象徴するトレンドに1990年代リバイバルや“Y2K”がある。これらを経て、2020年代のトレンドはこの先どう変化していくのだろうか。1990年代に一斉を風靡したデザイナーたちや、カリスマ的人気を誇ったショップの仕掛け人、大ヒットした雑誌の編集長が当時を振り返りながら、この先のファッション界の変化を予想する。(この記事は「WWDJAPAN」2023年月4月24日&5月1日合併号からの抜粋です)

LICA/「ゼチア」「20471120」デザイナー

PROFILE:(りか)大阪出身。専門学校卒業後、アパレルメーカーでの勤務を経て中川正博とブランドを91年に設立した。92年に「20471120」に改称して、94年に東京コレクションデビュー。同年には表参道に直営店を開いた。90年代は木下大サーカスとのファッションショーや、観客5000人を集めた派手なショー演出などで人気を集めた。2006年に中川とのブランド活動を休止し、08年に自身の「ゼチア」を立ち上げる。以降、デザイン活動に加えて著書の出版やCDのリリースなど幅広く活動している PHOTO:KO TSUCHIYA

 ファッションデザイナー志望のLICAとアーティストを目指していた中川正博のデュオが立ち上げた「20471120」は、地元大阪で設立した1994年から2006年に休止するまで、時代に翻弄されながらも全力で駆け抜けたブランドだ。1991年に「ベリッシマ」という名前でブランドをスタートしていたものの、他社が商標登録をしていたため使用できなくなり、中川がつぶやいた数字「20471120」をブランド名に採用。しかし数字を並べるだけでは商標登録ができず、読み方をイタリア語で“20の間”を意味する「トライヴェンティ」として申請した。

最悪のショーをバネに年商30億円

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NEWS 02

「ユニクロ × マメ クロゴウチ」2023年春夏 宮本茉由がまとう透明感あるスタイル

「ユニクロ × マメ クロゴウチ」2023年春夏 - 宮本茉由
    ユニクロと黒河内真衣子「マメ クロゴウチ(MAME KUROGOUCHI)」デザイナーがコラボレーションした「ユニクロ アンド マメ クロゴウチ(UNIQLO AND MAME KUROGOUCHI以下、マメクロ)」の2023年春夏コレクションが、いよいよ4月28日発売する。今シーズンのポイントはシアー素材なだけに、透け感を生かした品のある着こなしが気になる人も多いはず。そこで、“マメクロ好き”と語るモデル・俳優の宮本茉由さんを迎え、スタイリストおすすめのコーディネートを紹介。宮本さんにも実際に着用した感想を語ってもらった。

定番のオールブラックは
意外性のある差し色で変化を

「ユニクロ × マメ クロゴウチ」2023年春夏 - 宮本茉由
「ユニクロ × マメ クロゴウチ」2023年春夏 - 宮本茉由

    1ルック目は、「マメクロ」の3Dメッシュセーターをメインにしたブラックコーデ。程よいフィット感の五分袖セーターはさまざまなメッシュ編みを組み合わせており、夏でもさらりとした着用感だ。メッシュの隙間からかすかにのぞく肌が、ヘルシーな雰囲気を演出する。シックなオールブラックスタイルには、ブルーのシアータビストッキングで変化球をプラスした。「爪先がタビ型のタイツは初めて。トレンドの足袋ブーツやサンダルにも使えますね」と、宮本さん。「ブルーのカラーはインパクトが結構強いかもと思いましたが、実際に履いてみると服になじみ、新しい発見でした。ワンポイントで周りとスタイリングの差別化ができてうれしいですね」。

▶︎スタイリストコメント
「ブラックのニットとスカートという鉄板アイテムに、意外性のあるブルーのシアーなストッキングとサンダルを合わせて、遊び心と非日常感をプラスしました。それによって、定番コーディネートに深みが出ます」

カラーコントラストを楽しみ
サイズのずれ感で遊ぶ

「ユニクロ × マメ クロゴウチ」2023年春夏 - 宮本茉由
「ユニクロ × マメ クロゴウチ」2023年春夏 - 宮本茉由

    2ルック目は、白のシアークルーネックTに、3Dリブショートパンツを合わせたリラックススタイル。タンクトップ型のワイヤレスブラ(パット付き)をインナーにレイヤードし、シアー素材の透け感をスタイリングのニュアンスに取り入れた。ワイヤレスブラは、「マメクロ」が第1弾から掲げている“下着と洋服の境界線を超えるインナーウエアコレクション”を体現するアイテムだ。宮本さんも「シアー感のある白いTシャツは透け感が気になりがち。でも、このタンク型のワイヤレスブラをインナーに着ていたら透けてもかわいいので、色違いでそろえたいほど。さっきサイズを聞いたので、購入します(笑)」とかなり気に入った様子。さらに宮本さんは、3Dリブショートパンツ(M/Lサイズ)の丈感や形状にも注目。「長さが絶妙で、切り替えラインが足をきれいに見せてくれます。普段からカジュアルなスタイルが多いので、このパンツにオーバーサイズのTシャツとスニーカーを合わせて着たいです」と、コーディネートのアイデアも膨らんだ。

▶︎スタイリストコメント
「白、ブルー、ブラウンのカラーバランスがポイント。シアークルーネックTはタイト過ぎないシルエットなので、レイヤードに使いやすいアイテムです。攻めたスタイリングに見えて、オーバーサイズのジャケットを羽織ればデイリー使いもできます。足元はスニーカーも合いますし、足袋ソックスなので、同色の足袋サンダルでなじませるのもおすすめ」

ワンピースはあえてレイヤード
インナーカラーが決め手


    3ルック目は、ブルーのすっきりとした3Dニットワンピースのインナーに、シアータンクトップのオレンジ系ブラウンをアクセントに効かせたスタイル。ワンピースは肩を覆うキャップスリーブタイプで、大きく開いたネックラインが特徴だ。レイヤードすることで差し色をプラスでき、ネックラインの独特なカッティングもさらに際立つ。宮本さんは、「着る人を選ばないブルーの色味。デコルテが映える首元のデザインしかり、1着でスタイルアップできそうですね」と、美しいシルエットに感動。身長167cmの宮本さんがMサイズを着用すると、足首10cmぐらい上の丈感だ。「ストレッチが効いていて立ち座りしやすいし、着心地がいいです」。

    「マメ クロゴウチ」が得意とする女性らしい曲線美が生きたデザインと、ユニクロ独自の素材や技術が融合した新コレクション。ヘルシーなシアー感を軽やかに取り入れて、透明感のある春夏スタイルを楽しみたい。

▶︎スタイリストコメント
「ワンピース1着だけでなく、ブラウンのシアータンクトップをインナーに挟んだのがポイント。インナーはシアー素材なので肌なじみも良く、挑戦しやすいアイテムです。ワンピースにベルトを巻いてウエストマークし、個性を主張するのも◎」


LOOK1:3Dメッシュセーター<L、ブラック>3990円、シアータビストッキング<M-L、ブルー>990円/以上、ユニクロ アンド マメ クロゴウチ(ユニクロ0120-170-296)、スカート、シューズ/以上、スタイリスト私物
LOOK2:シアークルーネックT<M、オフホワイト>1990円、ワイヤレスブラ<シームレス、M、オフホワイト>2990円、3Dリブショートパンツ<M-L、ブルー>3990円、ソックス<24-26cm、二足組>990円/以上、ユニクロ アンド マメ クロゴウチ(ユニクロ)
LOOK3:シアータンクトップ<M、ブラウン>1990円、3Dニットワンピース<M、ブルー>4990円/以上、ユニクロ アンド マメ クロゴウチ(ユニクロ)、シューズ/スタイリスト私物

宮本茉由(みやもと・まゆ)/モデル・俳優

1995年5月9日生まれ。秋田県出身。2016年「第1回ミス美しい20代コンテスト」審査員特別賞。17年から雑誌「CanCam」専属モデルを務め、22年末卒業。現在は、「美人百花」「MAQUIA」「美的」などにレギュラー出演する。18年にドラマ「リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~」で俳優デビューを果たし、「監察医 朝顔」や「ザ・トラベルナース」「大病院占拠」など、話題作に多数出演。22年11月には、初主演作品「鳩のごとく 蛇のごとく 斜陽」で映画デビューも果たす。今年5月2日にTBSバラエティ「THE神業チャレンジ」、4日に「Rakuten Girls Award 2023 SPRING/SUMMER」 への出演を控える

「ユニクロ × マメ クロゴウチ」
全アイテムをチェック!

KNIT WEAR

TOPS & INNERWEAR

SOCKS

※価格は全て税込

■「ユニクロ アンド マメ クロゴウチ」2023年春夏コレクション
発売日:4月28日
※シアータビストッキングは5月下旬発売
販売店舗:フルラインアップは105店舗とオンラインストアで発売予定
※一部商品を国内全店舗で展開予定
スペシャルサイト

MODEL : MAYU MIYAMOTO
PHOTOS : SHUHEI TSUNEKAWA
STYLING : REMI KAWASAKI(TRON)
HAIR & MAKEUP : TARO YOSHIDA(W)

今までの「マメ クロゴウチ」コラボコレクションを振り返り
「ユニクロ アンド マメ クロゴウチ」関連記事一覧

第1弾 2021年6月18日発売
ユニクロと「マメ クロゴウチ」がインナーウエアでコラボ 6月18日から全18型を販売

第2弾 2021年11月26日発売
「ユニクロ」×「マメ クロゴウチ」第2弾は11月26日発売 全9型を公開

第3弾 2022年4月29日発売
ユニクロ×「マメ クロゴウチ」第3弾が4月29日に発売 シルク混エアリズムや吸水ショーツに注目
これぞ理想のコラボ!ユニクロ×「マメ クロゴウチ」第3弾 細かなアップデートで磨かれたモノ作り
ユニクロと「マメ」のコラボ第3弾 ヒット請負人MDに聞くこだわりの商品開発

第4弾 2022年11月11日発売
注目の「マメ」コラボはシルクやウール混ヒートテックを開発 22年秋冬ユニクロ展示会から【後編】
ユニクロ×「マメ クロゴウチ」2022秋冬の新作が11月11日に発売 カーキを加えた全21アイテムを公開
ユニクロ×「マメ クロゴウチ」第4弾はウールやシルク混の“ヒートテック”新素材を開発

第5弾 2023年4月28日発売
ユニクロ×「マメ クロゴウチ」23年春夏物は4月28日発売 シアー素材がポイントの23型 
 
第6弾 2023年9月1日発売
「ユニクロ×マメ クロゴウチ」が23年秋冬で終了 最終コレクションを9月1日に発売
さよなら「ユニクロ×マメ クロゴウチ」 最終コレクションの見どころはここだ!
「ユニクロ × マメ クロゴウチ」最終章 モデル・ヨガインストラクターの池田莉子がリアルに役立つ肌見せコーデを提案!
9月1日発売「ユニクロ × マメ クロゴウチ」2023年秋冬コレクションをレビュー&アーカイブを振り返り クリエイター・KARENの注目アイテムは?

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最新号の読みどころ

「WWDJAPAN」12月22日&29日合併号は、創業90周年を迎えた吉田カバン総力特集です。「ポーター(PORTER)」「ラゲッジレーベル(LUGGAGE LABEL)」「POTR」の3ブランドを擁し、日本を代表するカバンメーカー・吉田のモノ作りに迫ります。日本が誇る伝統技術を持つカバン職人たちと深い関係を築きながら、最先端の技術・素材を使い名だたるデザイナーズブランドとコラボレーションする相反した性質はどんな文脈から生まれているのでしょうか。