
日本ファッション・ウィーク推進機構(JFWO)が主催する素材展「東京テキスタイルスコープ(Tokyo Textile Scope、以下TTS)」が10月14日、東京都立産業貿易センター浜松町館(東京・港区)で開幕した。2027-28年秋冬向けの素材を扱い、国内の有力テキスタイルメーカーを中心に国内外から247社が出展する。会期は16日まで。
東レ、6事業部がワンフロアに
最大の目玉は5階で、創立100周年の特別企画として東レがフロアを丸ごと借り切り、「東レ100周年繊維総合展」を開いている。テーマは「Beyond GOUSEN, Change our Lives」。長繊維、短繊維、ウルトラスエード、婦人・紳士衣料、スポーツ・衣料資材、機能製品の6事業部に、東レ合繊クラスターが加わっている。同社の繊維事業を率いる西村友伸・常務執行役員の肝いりで、事業部の垣根を越えて素材を一堂に並べた。「日本の繊維産業を盛り上げるべく、東レとしてできることは何かを考えた。当社の最先端の技術をふんだんに盛り込んだ当社の素材を、技術に優れる産地企業と一緒に作り上げ、それを見せたかった」と西村常務執行役員は語る。
東レは「TTS」に合わせ、ポリエステルとナイロンの割繊糸を使った新素材「アーティローザCX」も発表。製造の難易度の高い割繊糸でリサイクル由来原料を93%にまで高めた。桃の皮の表面のような繊細な”ピーチタッチ”に撥水や防風、耐水圧などの機能性も加えている。
北陸の工場を「疑似体験」
産地を掘り下げる「産地フォーカス」は第4弾で、三備のデニム、尾州のウール、和歌山のニットに続き、北陸の合繊“GOUSEN”を取り上げる。東レ三島工場・繊維研究所、丸井織物、小松マテーレなど7工場で撮影した映像をVRで見せ、大矢光雄・東レ社長CEOのほか、デザイナーの滝沢直己、森永邦彦(「アンリアレイジ(ANREALAGE)」)、小泉智貴(「トモ コイズミ(TOMO KOIZUMI)」)の各氏へのインタビューも交える。VRコーナーの周囲には長繊維を扱う出展者を集め、映像で見た生産現場の生地をそのままブースで確かめられる動線にした。同じ2階には、人気企画の来場者投票で次の売れ筋を探る「What's Next Textile」(8回目、42社が出品)、「プルミエール・ヴィジョン(PREMIERE VISION)」の情報コーナーも設置した。
竹芝ではピッグスキンのショー
14、15日は隣接する東京ポートシティ竹芝ポートホールも使う。初日はピッグスキンを使ったファッションショー「Piggy's Special」を3回開き、文化服装学院や東京モード学園など専門学校11校の学生と、デザイナー3組が作品を見せる。15日はプルミエール・ヴィジョンのアリアンヌ・ビゴ=アソシエイト・ファッション・ディレクターによる27年秋冬トレンドセミナーのほか、丸山敬太「ケイタ マルヤマ(KEITAMARUYAMA)」デザイナーと後藤愼平「マス(MASU)」デザイナーが「ブランドは“作る”より“続ける”方が難しい」をテーマに登壇する。
TTSは2025年5月に始まった。第2回からはファッション・ウィーク参加デザイナーと出展企業を引き合わせる「JFW Fabric Connection」など、出会いから協業、成果創出までを一貫して支援する。