ファッション

「コーチ」のバッグに“第二の人生”を 循環型プログラム「コーチ リラブド」を日本でもスタート

 「コーチ(COACH)」は、“バッグに第二の人生を与える”循環型プログラム「コーチ リラブド(COACH ReLoved)」を日本でスタートする。同プログラムでは、愛用されていたバッグが新たな商品へと生まれ変わり、引き取り金額を新たなバッグの購入に充てる。

 同ブランドでは「永く愛されるものづくり(Crafted to Last)」の信念に基づき、製品の廃棄や環境負荷の軽減につながる施策をグローバルで強化している。日本では、自然由来の染料を用いた、“オリジナル ナチュラル レザー”のバッグなどをフィーチャーしたポップアップを、伊勢丹新宿本店で昨年開催。さらにビンテージ「コーチ」の魅力を訴求するイベントを渋谷パルコで企画するなど、ローカルでもサステナビリティに注力している。“コーチ リラブド”で前進する「コーチ」のサーキュラーエコノミーとは。

“製品寿命を最大化”し
地球環境への負担を軽減

「コーチ リラブド」の“循環”を説明したイメージムービー

 「コーチ リラブド」は、レザーバッグの廃棄を減らし、ライフサイクルを延長させることを目的に、日本に先駆けて本国アメリカで2021年にスタートした。ストアでは、持ち込まれた対象のバッグをスタッフが査定。クーポンと引き換えに商品を引き取り、自社のクラフトマンとデザインチームによる入念なリペアやリメイクを経て再販する。美しく作り込んだバッグのデザインや原材料を“循環”させる「コーチ リラブド」のアプローチは、愛用品を手放す顧客にとっても、次なる購入者にとっても、環境負荷軽減のアクションへとつながる。アメリカでは、すでに137店舗で導入し、カナダで16店舗、イギリスで9店舗にまで広がっており、今後は中国でも試験的に実施する予定だ。

回収したバッグを
日本では3カテゴリーで販売

 「コーチ リラブド」がユニークなのは、回収した商品の状態に合わせて、リペアやリメイクの方法を1点ずつ変えることだ。日本では“リストア(Restored)”“アップクラフト(Upcrafted)”“リメイド(Remade)”の3カテゴリーを扱う。“リストア”は、わずかなダメージがあるバッグを修復して再販。商品価格は、新品時から20%ほど下がるという。

バッグの状態に合わせて
クラフトマンがリペア&リメイク

 ほかにも、装飾やペイントを施した1点モノは“アップクラフト”として、バッグを解体して製作したレザーアイテムは“リメイド”として生まれ変わる。いずれも「コーチ」のクラフトマンが素材の状態に適したアイテムへとリペア&リメイクした、世界に一つだけの商品となる。

バッグを手放すなら
「コーチ リラブド」へ

 「コーチ リラブド」の回収対象となる商品は、コーチ ストア(アウトレットは除く)にて購入時に顧客登録をしたレザーバッグなど。引き取り価格は、元の商品価格と、ほつれやキズなどのリペアレベルなどを考慮し、新たな商品の購入に使用できる1000円~1万円のクーポンとして受け取る。クーポンの金額は商品の状態によって決まるため、スタッフに相談が可能だ。現在、「コーチ」銀座と新宿、名古屋久屋大通で引き取りを実施しており、2月には全17店舗に拡大予定だ。

 日本では、もともとモノを“大切に使う”文化が根付いており、国内「コーチ」の22年度のリペア件数は2万1640件と、他国よりも格段に多いという。「永く愛されるものづくり」の信念に基づき、「手放すならば『コーチ リラブド』へ」という新たな流れを作ることで、「コーチ」のサステナビリティをさらに加速させる。

EDIT&TEXT ANRI MURAKAMI
問い合わせ先
コーチ・カスタマーサービス・ジャパン
0120-556-750