資生堂プロフェッショナルから7月にデビューした新ヘアケアブランド「ヘアキッチン(HAIR KITCHEN)」。“サステナブル”をコンセプトの1つに掲げ、豊かな色彩やジューシーな香り、自然環境を生き抜くためのパワフルな抗酸化作用を持つ野菜・果物に着目。髪のパサつきや艶の低下、頭皮のニオイなどの悩みにアプローチし、健やかな潤いと艶で満たされた髪に導くブランドだ。ヘアスタイリストが“シェフ”となり、多数のラインアップの中から一人一人に合わせた“レシピ”を作り、髪の個性と素材を出合わせることで、よりパーソナルなケアを楽しんでもらうことができる。
そうした成分や機能面に加え、注目を集めているのがサステナブルな側面だ。同ブランドは、通常では捨てられる規格外野菜や果物から抽出された成分を有効活用している。自然の恵みを大切に、多くの天然香料を使用していることも特長だ。
サトウキビ由来のバイオマスプラスチックの容器を採用し、詰め替え・付け替え商品の配置など、商品のライフサイクル全体を通じた環境負荷の軽減に努めている。環境や社会に配慮した活動も積極的に行っており、主に意識の高い理容師・美容師から高評価を受けている。ここでは、業界を代表するトレンドセッターサロンで、同ブランドの取扱い店でもある「セラ バイ ユーレルム(SerA by U-REALM)」の森亜伊希代表と、資生堂プロフェッショナルマーケティング部長の声から、「ヘアキッチン」のサステナブルなレシピを読み解く。
「ヘアキッチン」を使うことで、
環境面のサステナブルに
貢献できる
「セラ バイ ユーレルム」は、トレンドの先端を担うブランドサロンでありながら、「幅広い年齢層にとって居心地の良いサロンでありたい」と考えている。かわいい・かっこいいデザインを提供することはもちろん大切だが、それらのみを追求していった結果、新客は多く獲得できる一方ですぐに失客してしまう、というサイクルを繰り返した時期がある。その時の自分を支えてくれたのは、10年以上の付き合いがあるお客さまだった。その経験から、生涯顧客が多くて、お客さまとスタッフが一緒に成長できる、そして3世代で通ってもらえるサステナブルなサロン運営を目指すようになった。
“ブランドサロン+地域密着”が理想で、これから目指す方向性の1つだと考えている。今後新店をオープンするなら、中心街のみではなく中核都市や郊外を視野に入れていて、“身近にあのユーレルムがある”という環境を実現したい。“高校生になっても中心街の美容室に変える必要がない、スタッフも一生現役でいられること”が理想だ。そのためにも幅広いお客さまに通っていただくため、未就学児のカットを無料にする取り組みなども行っている。
そうした“サロン運営におけるサステナブル”は道筋が見えてきたけれど、今世の中の関心が高まりつつある“環境や自然に対するサステナブル”に関しては、美容室として何ができるか分からず、課題の1つだった。そんな時に出合ったのが「ヘアキッチン」。成分からパッケージの素材に至るまでこだわりがあり、社会問題にも正面から取り組んでいることを知った。今では美容室単独で“環境や自然に対するサステナブル”に取り組むのではなく、こうしたヘアケアブランドを取り扱うことで、間接的に環境保護に貢献することも1つの方向性だと考えている。お客さまにも、自信を持って「“サステナ”を難しく考える必要はなく、内外面の美しさと豊かさをかなえ、かつサステナにつながっている『ヘアキッチン』を使うことを始めてみては?」と提案していきたい。
商品の購入が、
身近なサステナブル活動の
一歩へつながる
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「日々の生活の中で、髪・環境・社会に優しいプロダクトを通して、ヘアサロンとともにサステナブルな活動に取り組みたい」という思いから「ヘアキッチン」を開発した。同ブランドは、厳しい自然環境で生き抜くためのパワフルな抗酸化作用を持つ野菜や果物に着目し、今あるダメージへの対応はもちろん、髪と頭皮を守り、未来に備える“予防ケア”をかなえるブランド。原料や容器選定において、環境や社会に配慮した設計になっている。
サステナブルへの具体的なアプローチとして、例えば、野菜や果物の恵みに恩恵を受けているブランドという観点からの取り組みを実施。通常では捨てられる果皮や種子、色や形が不ぞろいであるために市場に出されず破棄されてしまう、規格外の野菜や果物を有効活用している。
また、品質に問題がない中で廃棄される食品や余剰食品を引き取り、児童養護施設の子どもたちや生活困窮者、被災地域支援など、食べ物を必要としている人たちに届ける活動をしている「セカンドハーベスト・ジャパン」という日本初のフードバンクがある。同ブランドでは、タグが付いている商品を購入するだけで、自動的に「セカンドハーベスト・ジャパン」に寄付される活動に取り組む予定だ。
日本は先進国にも関わらず、「6人に1人が食べ物に困っている」というデータがある。「ヘアキッチン」では、サロンスタッフが髪と頭皮の状態に合わせて最適な商品をおすすめし、お客さまが購入するというアクションが、そのまま持続可能な社会へとつながる仕組みになっている。
余剰食品を引き取り、児童養護施設の子どもたちや生活困窮者、被災地域支援など、食べ物を必要としている人たちに届ける活動をしているフードバンク「セカンドハーベスト・ジャパン」
「へアキッチン」では、タグが付いている商品を購入するだけで、自動的に「セカンドハーベスト・ジャパン」に寄付される活動に取り組む。期間は10月22日~12月末までを予定している
食品ロスは、日本だけで年間600万t(東京ドーム約5つ分)にもなるという
髪や頭皮、地球環境に
負荷の少ない配合を目指した
商品ラインアップの一部を紹介
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外的要因 (パーマやカラーなどのケミカル処理後のダメージや、紫外線、湿気など) から髪を守り、自然な艶を与えるオイルタイプのミスト
カラーやパーマ後の頭皮にも最適な、きめ細やかな泡で優しく洗い上げるシャンプー(左)と、毛先までしっとりとまとまる髪に導くトリートメント(右)
先進技術を用いた微細な泡の力で、届きにくい毛穴の汚れまで取り去る頭皮用クレンザー
髪のダメージを補修しながら、毛先まで滑らかな髪に仕上げるオイル
髪のダメージを補修しながら、しなやかにまとまる髪へ仕上げるミルク。ハンドクリームとしても使用できる
シャンプー、トリートメント、アウトバストリートメントなどのステップごとに最適なアイテムを選び、よりパーソナルな組み合わせで楽しめる「ヘアキッチン」のラインアップ
「美容室でできるサステナ」をテーマに
キーパーソンがトーク
誰でも地球環境に貢献できる
取り組みとは?
「WWDJAPAN」は9月7日、オンラインで美容師向け“ヘア&メイク トレンドセミナー2021-22FW”を開催し、ユーチューブでライブ配信した。その中のコンテンツの1つとして、“今サロンでできるサステナとは”をテーマとし、森代表と井原マーケティング部長、村上要「WWDJAPAN」編集長の3人がトーク。サステナブルに貢献できるヘアケアブランドの一例として「ヘアキッチン」を挙げた。
資生堂プロフェッショナル
0120-785-466