ファッション

伊勢丹が“タグの見えない服”でブランドを育成へ

 伊勢丹新宿本店は3月7~13日、プロモーションイベント「ANTI EASY~考える服~」を本館3階センターパーク・プロモーションスペースで開催する。気鋭の7ブランドとタッグを組み、タグが見えない、もしくは見えづらくなっているアイテムを並べ、デザインやクリエイションで勝負する。

 自主編集売り場、リ・スタイルプラスのバイイングを担当する神谷将太・婦人子供雑貨統括部 インタークリエーターズバイヤーは、「今は、クリックでモノが買えるイージーな時代。そしてSNSの普及により分かりやすいモノ、例えばロゴアイテムに人気が集まっている。実はクリエイションで勝負しているいいブランドはたくさんある。なのに、売り場も少なく売り上げにつながらないのが現状だ。今、ストーリーが込められた服が大事だと思う。“場”を作りファッションと向き合う時間を提供したい」と思いを語る。

 そこで今回、国内外の7ブランドに、「タグを見えづらくして、一番伝えたい服を作ってほしい」と依頼した。「お客さまが、洋服のデザインを見て手に取った時、ブランド名が分からないことで何かを感じ、考える時間が生まれると思う。そこから、販売スタッフに話を聞き、スタッフはブランド名だけではなく、そのブランドのストーリー、デザインに込められた思いも伝える。それによって服やブランドのファンになってもらい、コレクションの顧客になってほしい」と、実店舗だからこそできる価値を強調する。ターゲットは、「境界線のない、洋服の概念を超えた新しいスタイルを追求する高感度な女性」という。

 今回、「全て買い取りで展開する。リスクを持ってやりたい。売り上げを目標にしているのではなく、ファッションとは何かを伝えたい。そしてここからブランドが成長していってくれたら。育成もミッションだと思う」と意気込む。

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

“個”が主役の百貨店特集2024【WWDJAPAN BEAUTY付録:2023年度世界のビューティ企業TOP100】

7月22日号の「WWDJAPAN」は百貨店特集。 個人の価値観が多様化し、コロナを経てオンライン消費がますます浸透しました。百貨店という業態の存在意義すら問われる中、それでも人が集まる店の条件とは何か。決め手は、品ぞろえでも立地でもなく、情熱と個性を持った“人”の存在。百貨店が元々持っていた強みに光を当てたり、その枠を超えて新分野を開拓したりと、編集力やアイデアを駆使して売り場を面白くしようとする…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。