ファッション

「ブリオーニ」の旗艦店がリニューアル 銀座で“スローラグジュアリー”を体験

イタリア・ローマを拠点にするラグジュアリーメゾン「ブリオーニ(BRIONI)」は、銀座の旗艦店を中央通り沿いに移転し、2月にリニューアルオープンした。新店は1フロア構成で、店内にフォーマルウエアからレジャーウエア、レザーグッズ、シューズ、アクセサリー、フレグランスまでをフルラインアップする。日本では同店限定となるウィメンズコレクション“ラ・ドンナ”も並ぶ。

「ブリオーニ」の新たな顔となる旗艦店は、最新のグローバルコンセプトに基づいて設計した日本初の店舗だ。メゾンの基本理念である“スローラグジュアリー”のメッセージを店舗デザインにもあらゆる解釈で採用し、大理石をふんだんに使った外装の重厚なムードと、ウッドを基調とした温かみのある内装のコントラストが心地いい。店内の随所に配置した1950~70 年代のイタリアンビンテージ家具は、ピーター・マリノやイコ・パリージら著名デザイナーによる作品ばかり。エントランスで存在感を放つ一枚板のビンテージテーブルは、ニューヨークを拠点にするアーティストの花房壽夫が手掛けた。これらの家具は「ブリオーニ」が保管していたもので、昔ながらの手仕事を継承する“スローラグジュアリー”の概念が、インテリアからも感じられる。

またテーブル下で存在感を放つカーペットは、鮮やかな色彩の船をモチーフにした手織りMITAタペストリー“RADA”だ。イタリア語で港を意味するタペストリーは、銀座にかつて広がっていた堀や運河の風景に思いをはせて選んだという。店内奥のウォールタペストリーは、銀座・森岡書店の代表を務める森岡督行が、江戸時代の銀座の地図を描いている。イタリアのラグジュアリーメゾンらしい洗練された空間の節々に、日本らしい美意識が調和する。

銀座のリニューアルに合わせて、ブリオーニのメディ・ベナバジ(Mehdi Benabadji)=CEOが来日し、同店へのこだわりや日本市場について語った。「『ブリオーニ』は今年で創業80年を迎え、日本に本格上陸して25年となる。この記念すべき年に、銀座に新しいストアコンセプトの店舗を開くことができた。私が現職に就いてからの5年間で、『ブリオーニ』はレジャーウエアやウィメンズ、フレグランスなどを導入し、より多くの方に楽しんでもらえるラインアップに拡大してきた。品質とストーリーをとても大切にする日本のお客さまには、サルトリアの伝統を継ぐわれわれらしい質や信頼の高さを、リラックスした空間で丁寧に伝えていきたい」。

「店では、私たちが掲げる“スローラグジュアリー”のメッセージも感じてもらえるはずだ。“スローラグジュアリー”の根底には、あるゆる“信頼”が存在する。私たちが提供するサービスやモノ作り、スタッフとお客さまとの深い絆など、全てにおいての “信頼”も店作りにおいてこだわった。例えば、サステナビリティにも強くコミットメントしており、新しい銀座店は、6カ月以内にLEEDゴールド認証を取得する予定だ。天然素材の使用や資材の現地調達に加え、店の特徴的家具は新たにそろえたのではなく、『ブリオーニ』の所有物を銀座店に合わせてキュレーションしている」。

「他にも、ビンテージ家具とモダンな内装を融合したり、アート作品にも伝統の手仕事や文化を取り入れたりと、さまざまな趣向を凝らした。ウォールタペストリーを森岡督行さんに依頼したのは、彼自身がとても『ブリオーニ』だったから。伝統を継承しながら、表現はモダンにというアプローチは私たちと共通している」。

■「ブリオーニ」銀座店
営業時間:11 :00〜20 :00
住所:東京都中央区銀座1-8-19 キラリトギンザ1階

問い合わせ先
ブリオーニ クライアントサービス
0120-200-185