ファッション
連載 働くママのざっくばらん“本音”トーク

ECですべてを済ませたい!子育てママに“ちょうどいい”ネットショップを求めて 働くママのざっくばらん“本音”トークVol.5 ファッション編

 新型コロナウイルスによる外出自粛要請で、日々の買い物をオンラインで済ませることに拍車がかかる4~5月。特にファッションに関して「子どもを気にせず、お店で納得がいくまで試着」なんて道のりが、まだまだほど遠い。元「WWDジャパン」記者のママ2人が、子どもができて、そして今この状況下で一変した、服の買い方&選び方について語ります。

村上杏理(以下、あんり):私たちの対談も早いもので3回目。ついに先日、インスタグラムのダイレクトメールで、初の共感メッセージが届いたよ!!

一井智香子(以下、ちかこ):すごい!この“ズボラ対談”を読んでくれている人がいるか不安だったけど、反響があるってやっぱりうれしいね。どんな人から届いたの?

あんり:東京のパーティドレスブランド「ホウガ(HOUGA)」デザイナーの石田萌さんから。連載の内容に「親としてすごく共感しました」って。面識はなかったけれど、彼女自身が、子育てする中で着たいドレスがなくなってきたことがブランドをスタートしたきっかけみたい。

ちかこ:オンラインショップを見ると、アレンジすることで子どもと共有できるドレスもあるんだね。小学生くらいの娘がいたら着せたいな。

あんり:うちの子も好きなテイスト。特にこのピンクのドレスはよろこびそう。不意に届いたうれしいメッセージに、連載頑張ろうって思ったよ。

“在庫なし”で逆に信頼感が増した!?「ゾゾ マット」

ちかこ:ところでオンラインと言えば、新型コロナの影響で、各社がECでさまざまなキャンペーンをしているよね。10%オフや送料無料など、普段から気軽に買い物に行けないママには、ある意味ありがたいよね。

あんり:私はずっと気になっていた「ゾゾ マット(ZOZO MAT)」を試してみた。申し込んで1週間くらいで、ツイスターゲームのマットみたいシートが到着。もともとは娘の足を家で計測できたら良いな、と思ったんだけど、マットに足を数分間置く必要がある。1歳児には無理だと気づいたよ。

ちかこ:じっとしてもらうのはうちの子も絶対困難。それは寝ている間にしか不可能だね(苦笑)。で、計測結果は?

あんり:24センチだと思っていた足のサイズが、25センチだった(笑)。この計測結果を元に、おすすめのシューズを紹介してくれるんだけど、私は「ニューバランス(NEW BALANCE)」のCM996だったよ。

ちかこ:1cmもサイズが違ったのはインパクト大きいね!購入してみた?

あんり:うん。でも結局、他社のオンラインショップで購入することに。

ちかこ:え?なんで?

あんり:おすすめしてくれたCM996は、欲しいカラーの在庫が1個もなかった(笑)。こんなユニークなシステムを開発してくれたことに敬意を表して、微力なりとも売り上げに貢献したいと思ったんだけどな。

ちかこ;消費者側からすると便利なシステムをありがとう!って感じだけど、企業側に立つと商機を逃していてもったいないね。

あんり:ただ、在庫を積んでいない商品でもおすすめしてくれるのは、計測結果にウソ偽りがなくて逆に信用できた。購入した靴は、今まで小さめサイズに慣れていたから体感では正直ちょっと大きい。けど、靴の中で指がしっかり伸びていて、足が喜んでいる感じ。

ちかこ:結局、靴の“ピッタリ”って自分の思い込みが大きいよね。それを客観的に、しかも手軽に計測できるのは便利。

あんり:平均と比べて、自分の足の指の形や甲の高さがどうなのか。分かるだけでも、おもしろかったよ!しいて言えば、「ゾゾ」からのおすすめシューズは見られるけど、サイト内で自分が「かわいい!」と思った靴が自分の足に合っているかどうか、逆方向の紐づけはされていない。それがあってもっと対応アイテムの幅が広がれば、“ポチっちゃう”人が増えると思うな……。

オーバー30特有(!?)セレクトショップECへの安心感

あんり:ところで、ちかこは最近、何か買った?

ちかこ:今、セレクトショップのECアウトレットをサーフィンするのにハマっていて。「ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)」のアウトレットでワンピースを買ったよ。あとキャップも。

あんり:ロング丈のワンピースとかロンTとか、シーズン関係なく着られて、子どもとの外遊びにも使えるモノは、お得に買えるとうれしいよね。

ちかこ:子どもが生まれて、着るものがシンプルになったから、トレンドを気にしすぎることもなくなった。世間では、オーバーサイズでネックが詰まったTシャツがずっと流行っているおかげで、去年買ったTシャツを今年も着られそう。

あんり:私も「ユニクロ ユー(UNIQLO U)」のメンズサイズのロンTを、5枚大人買いしたよ。2000円くらいだから、娘に服を引っ張られてもイラっとしない(笑)。並ばなくて済む無人レジを使うのすら面倒で、すべてオンラインショップで購入している。

ちかこ:私も簡単に買い物に行けないときは、「ザラ(ZARA)」「ユニクロ(UNIQLO)」「ジーユー(GU)」で回していたときがあったな。便利だけれど、結局1シーズンしか着ないことに抵抗が出てきて。最近では「長く着られるか?」をよく考えて買うようにしている。

あんり:世間では、サステナブルが叫ばれているしね。私も最近のテーマは「脱人間中心」。超簡単に言うとモノゴトを人間中心で考えないこと。これを心に留めておくと動植物にまで優しくなれるよ。

ちかこ:話のスケールが地球規模(笑)。壮大だけど、同感。今、洋服も日用品もゴミをあまり出したくない。

あんり:でも話を戻すとさ。子連れだと試着するのもままならないから、大手セレクトショップのオンラインショップは、見る時間が格段に増えた。

ちかこ:やっぱりセレクトショップ世代だからかな?安心感が違う。EC専門の“ちょうどいい”日本ブランドや、トレンドを上手くミックスした激安韓国ブランドもたくさんあるけど、生地や縫製まで画像で捉えるのは難しいよね。

あんり:それは分かるな。セレクトのオンラインショップを覗けば、「何かある」感がある。モデルのルックとアイテム画像だけのサイトは、自分の顔面&体型とギャップがありすぎて、“ポチる”のが不安。だからベイクルーズのスタッフスナップやビームス(BEAMS)のフォトログなどに載っている、似たような背丈の人の着用画像は重宝するんだよね。

ちかこ:昔は全く見なかったけど。私もベイクルーズのオンラインショップはよく使うよ。特に「ジャーナルスタンダード(JOURNAL STANDARD)」は妊婦のときに物凄く役立った。それをプレスの方に伝えたら、ワンピースやオールインワンは妊婦の需要も多いとか。ホーム雑貨もよく見るんだけど、最近一番テンションが上がった買い物が、息子の「トミカ」を大量に収納できる棚。こんなのも売っているんだって嬉しくなった。届くのが楽しみ!でも家具や雑貨も、オンラインだとサイズ感が不安だよね。

あんり:それは、うちらがズボラだからだよ。サイズ表はきちんと載っているのに、計るのが面倒。サイズの指標として、隣に「ホープ」のタバコとか置いて欲しいな。

ちかこ:同感(笑)。ところで、あんりちゃんのごひいきサイトは?

あんり:ご近所用のカジュアル着はベイクルーズ、仕事にも使える綺麗めの服はユナイテッドアローズ、カルチャーTシャツと「フェニカ(FENNICA)」の民藝品を見たいときビームス、という具合に使い分けている。

ちかこ:使い分けの方向性が一緒!「ユナイテッドアローズ」はアマゾンペイが使えるから面倒な登録が必要ないのも地味にうれしかったな。私は「こども ビームス」もたまにチェックしているけれど、子ども服で活用しているオンラインショップはある?

あんり:基本はお下がりだから、定期的に見るのは「ユークス(YOOX)」くらい。「マルニ(MARNI)」や「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」のキッズのセール品をチェックしている。

ちかこ:すぐにサイズアウトする子ども服も、できたらセールで買いたいよね。私はアメコミ系キャラクター物が充実している「H&M」はついのぞいてしまうよ。

あんり:うん。でも娘のなかのトップブランドは結局「しまむら」。先日も店で「これほしい!」と泣きわめく娘に根負けして、変な(失礼!)ドレス型のパジャマを買ったよ。

ちかこ:うちの息子も1番のお気に入りは、お下がりでもらった「ランドリー」の電車コラボTシャツ。着た時の息子のテンションが全然違う。朝嫌がらずにスムーズに着てくれれば、母はもはや何でもいいです(笑)。

あんり:理想は雑誌「ミルク」のような世界観。でも母子で好みを共有できるのは、あと10年くらい先かもね。トホホ。

一井智香子/(いちのい・ちかこ)1986年神奈川・逗子生まれ。慶應義塾大学商学部を卒業後、三越伊勢丹に入社。伊勢丹新宿本店メンズ館1階の紳士雑貨でアシスタントバイヤーを務めた後、2011年にINFASパブリケーションズ入社。「WWDジャパン」記者として、主にメンズファッションを担当。ピッティ、ミラノ、パリメンズコレクション取材を始め、セレクトショップや百貨店、ファッションビルのビジネス動向を取材。現在はフリーランスとして、ファッションやライフスタイル系の記事執筆を手がける。1男児の母

村上杏理/(むらかみ・あんり):1986年、北海道生まれ。大学で日本美術史を専攻し、2009年にINFASパブリケーションズ入社。「WWDジャパン」記者として、東京のファッション・ウイークやセレクトショップ、販売員取材などを担当。16年からフリーランスで、ファッションやライフスタイル、アートの記事執筆・カタログなどを手掛ける。1女児の母

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