S.I.H.H.の風景
少しだけ、ご無沙汰しました。20日の朝まで、メンズ・コレクション戦線を一旦離れ、スイス・ジュネーブで高級時計の展示会を取材しておりました。「カルティエ(CARTIER)」や「モンブラン(MONTBLANC)」「ヴァン クリーフ&アーペル(VAN CLEEF & ARPELS)」を中心に、リシュモングループのブランドなどが勢ぞろいした高級時計の見本市S.I.H.H.を訪れていたのです。
時計の担当をするようになって、1年が経過しました。相変わらず機構については心強〜いジャーナリストの方に聞きっぱなしですが、それでも、ファッション業界での取材の経験から、共通点や興味深い点を数多く発見しており、面白くなっています。例えば、今年は「ピアジェ(PIAGET)」や「ヴァシュロン コンスタンタン(VACHERON CONSTANTIN)」が、滑らかさにこだわったブレスレット時計を発表しましたが、これは、ファッション業界におけるエフォートレスの流れに準じるものと理解しました。いくら複雑な時計、キラキラの時計でも、装着感が悪ければ、身につけなくなってしまう。だからこそ最近、時計ブランドの多くはカーボンなどの新素材を使うことで軽量化を目指したり、滑らかなブレスレットで肌に密着するような一体感を追求したり。ね、ファッションとどこか似ているでしょう?
そこで今日は、時計ブランドをよく知らないアナタに、S.I.H.H.期間中に新作を拝見したブランドについて、似ていると(勝手に)思うファッションブランドを交えながら、紹介したいと思います。
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次ページ:「A.ランゲ&ゾーネ」は時計界の「ジル・サンダー」?▶
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A.ランゲ&ゾーネ
ケースバックから見る機構は、まさにメカ!
2015年に創業者生誕200周年のアニバーサリーを迎えた「A.ランゲ&ゾーネ(A. LANGE & SOHNE)」は、ドイツ生まれ。愚直なまでに、モノ作りにこだわるブランドです。今年の新作“ダトグラフ パーペチュアル トゥールビヨン”は、クロノグラフとパーペチュアル(永久)カレンダー、それにトゥールビヨンという、3つの複雑機構を有したスペシャルな機械式時計。ちなみに説明すると、クロノグラフとは、ストップウオッチに近い機能。パーペチュアルカレンダーとは日時の修正がほとんど不要な一生モノのカレンダー機能で、トゥールビヨンとは誤差を軽減するための機構です。729個のパーツを搭載したモデルは、重厚感やメカ感が満載。ちょっぴり堅いイメージですが、そのストイックなカンジが、ファンの心をくすぐっています。
ファッション界で言えば、同じドイツ出身の「ジル・サンダー(JIL SANDER)」のようなブランドでしょうか?「ジル」が頑なまでに素材にこだわり、パターンにこだわるのと同様に、「ランゲ」は機構に、奇をてらわない表現にこだわっています。
次ページ:時計界の「エリー サーブ」、それが「ロジェ デュブイ」▶
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ロジェ デュブイ
ダイヤで埋め尽くされた時計は、まさにゴージャスの極み
「ロジェ デュブイ(ROGER DUBUIS)」は今年、「I am what I am.」、「私は、他の誰でもない私」をテーマに、ぶっ飛ぶくらい個性的でゴージャスなレディス時計を数多く発表しました。世界限定8本、お値段はなんと12万フラン(1500万円オーバー⁉︎)の時計は、総計813個、合計52カラット以上のダイヤモンドで、眩しいくらいきらめいておりました。
このブランド、ファッション界で例えるなら、「エリー サーブ」ですね。中東生まれのブランドは、優雅なドレスと装飾が得意なクチュールブランド。値段ゆえファンの数は限られていますが、毎シーズン、彼女たちの心を捉えて離さない、唯一無二のゴージャスドレスを生み出し続け、強固なコミュニティーを築いています。「ロジェ」の時計は、まさにそんな雰囲気。周りとは違う、スペシャルな女性を虜にする魅力を放っています。
次ページ:伝統と革新を両立する「ヴァシュロン」は時計界の「デルヴォー」?▶
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ヴァシュロン コンスタンタン
57の複雑機構を閉じ込めたため、厚さ98ミリというボリューム感の懐中時計
「ヴァシュロン コンスタンタン」は 昨年、創業260年を迎えた歴史ある古豪ブランド。アニバーサリーの昨年は、「史上最も複雑な時計」と称し、57の複雑機構を有したスペシャルピースを発表しました。
歴史あるブランドで、その伝統を重んじながら、今も攻めているカンジは、「デルヴォー(DELVAUX)」に通じるでしょうか?2800のパーツで作るスペシャルピースを作った「ヴァシュロン」と、マグリットにインスパイアされたシュールなバッグにトライした「デルヴォー」には、何か近いものを感じます。
次ページ:「ロマン ジェローム」の遊び心は時計界の「アニヤ・ハインドマーチ」▶
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ロマン ジェローム
商品を見ずに250万円のお買い物を決めた、熱烈なファンもいたそうです
「ロマン ジェローム(ROMAIN JEROME)」の特徴は、「遊び心たっぷりの、時にふざけた時計を真剣に作る」です。このブランドは今年1月、任天堂とコラボレーションし、エナメルでマリオを描いたスーパーキュートな時計を発表しました。ちなみにお値段は、真剣に作っているので250万円です(笑)。
このブランドは、ファッション界で例えれば、「アニヤ・ハインドマーチ(ANYA HINDMARCH)」ですね。このブランドもまた、遊び心溢れた時計を、本気で作るラグジュアリー・ブランド。ともに、僕が大好きなブランドです!
次ページ:超私的、2016-17年秋冬コレクション・ランキング ▶
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超私的、2016-17年秋冬コレクション・ランキング
このコーナーでは、「着たい!!」「スゴい!!」「新しい!!!」などの直感をもとに、超・個人的なコレクション・ランキングを作成。毎日更新していきます。さぁ、メンズコレはいよいよパリへ!「ヴァレンティノ」は、またしても安定のクリエイション。「ラフ・シモンズ」も、個人的には着こなせそうな気がするので、ランクインです。ただ、このブランド、商品化されるルックが少ないからなぁ~。展示会でチェックしなければ!「ハイダー アッカーマン」は、僕には着こなせそうにありませんが、キラキラなのに男っぽく、クールでした。
1. シブリング
2. ヴァレンティノ
3. エルメネジルド ゼニア
4. マルニ
5. プラダ
6. J.W.アンダーソン
7. ジル・サンダー
8. ハイダー アッカーマン
9. オフ ホワイト c/o ヴァージル アブロー
10. ラフ・シモンズ
11. バーバリー
12. ニール バレット
13. ヴェルサーチ
14. ケイスリー ヘイフォード
15. クレイグ グリーン
16. 1205
17. カルヴェン
18. ロベルト カヴァリ
19. アディダス オリジナルス バイ ホワイト マウンテニアリング
20. マーガレット・ハウエル メンズ
21. ルメール
22. アレキサンダー・マックイーン
23. クリストファー ケイン
24. ドルチェ&ガッバーナ
25. ベルスタッフ
パリの2日目は「ルイ・ヴィトン」「ドリス ヴァン ノッテン」に「カラー」「イッセイ ミヤケ メン」など、早くも最初のハイライトを迎えます。(ミラノの3日目、4日目のコレクションは、見ていないので対象外としています)
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