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「マスクを捨てよ、町へ出よう」

 学校への登下校時や体育の授業で、マスク着用は必要ないという方針が文科省から出ましたね。欧米などと違い、日本はマスク着用が強制されていたわけではないので、「強制がなくなったから一斉に外そう!」ということにもならず、ダラダラ着用が続いている印象です。このように政府方針などで「外してもいいんだよ」という空気が広がっていくと、気分も晴れやかになって消費も盛り上がりそうですよね。

 さて、そんな日本を横目にアフターコロナを満喫している欧米では、ファッションビジネスも完全にアフターコロナ仕様。6月半ばからのミラノのメンズコレでは、参加66ブランド中61ブランドがリアルなショーやプレゼンを開催予定です。ファッションビジネスが活力を取り戻していくことが非常に嬉しいですが、同時にコロナ期間に大いなる痛みと共に手に入れた教訓や業界としての理想像などは、アフターコロナの世界でも忘れたくはないですよね。

「WWDJAPAN」編集委員
五十君 花実
NEWS 01

2023年春夏ミラノメンズ・スケジュール 男女合同発表からの転換とリアルショー充実でメンズウエアを盛り上げる

 6月17日から21日まで開催される2023年春夏ミラノ・メンズ・ファッション・ウイークの公式スケジュールが発表された。今季は、「ヴェルサーチェ(VERSACE)」や「モスキーノ(MOSCHINO)」がカムバック。「プラダ(PRADA)」「フェンディ(FENDI)」「エトロ(ETRO)」「ディースクエアード(DSQUARED2)」「MSGM」をはじめ、ショーやプレゼンテーションを行う66ブランドのうち、61組がリアル発表を行う。

 今シーズンの目玉の一つは、「ジェイ ダブリュー アンダーソン(JW ANDERSON)」のミラノでは初となるリアルショーだ。もともとは1月にショー開催予定だったが、オミクロン株の拡大を受けてデジタル発表に切り替えた。同じく1月のミラノメンズで直前にショーを中止した「ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI)」と「エンポリオ アルマーニ(EMPORIO ARMANI)」もメンズのショーを開く。昨シーズンは久々にウィメンズのミラノコレに参加し、そこでメンズウエアを軸としたコレクションを発表した「グッチ(GUCCI)」も、19日にプレゼンテーションを行う予定だ。また、ブランド再構築を進める「コルネリアーニ(CORNELIANI)」は新たに参画したデザイナーのポール・サリッジ(Paul Surridge)によるサステナブルな“サークル・コレクション”を18日にプレゼンで披露。「マルセロ・ブロン カウンティ・オブ・ミラン(MARCELO BURLON COUNTY OF MILAN)」は、ショーとアフターパーティーでブランド設立10周年を祝う。

 さらに、いつもトップバッターを務めていた「ゼニア(ZEGNA)」は今季、20日19時にスケジュールを移動。ミラノから車で2時間ほどのトリヴェーロにある自然公園「オアジ・ゼニア(Oasi Zegna)」でランウエイショーを開催する。22日から始まるパリメンズへの移動を容易にするため、最終日21日はデジタル発表のみとなっており、「ゼニア」がリアル発表のトリを飾ることになる。

 今シーズンは、男女合同発表ではなく、メンズのみを披露するブランドが大半だ。これに対し、イタリア・ファッション協会(Camera Nazionale della Moda Italiana)のカルロ・カパサ(Carlo Capasa)会長は、「メンズウエアが脚光を浴びる期間を取り戻すことは、特にこの分野を強みとするイタリアの企業にとって重要だ」とコメント。「男女合同ショーには、メンズの影が薄くなるリスクがある。さらに、このタイミングでの発表はセールス面でも有利だ。そのため、メンズウエアにフォーカスした瞬間をつくるのは、回復と大きな成長を見せているカテゴリーのビジネスにとって有益なことだ」と付け加えた。

 実際、2021年の総売上高が前年比21.2%増の830億ユーロ(約11兆2162億円)だったイタリアのファッション産業全体のポジティブな勢いを反映して、メンズウエアは再び盛り上がっている。22年最初の2カ月もこの傾向は続き、売上高は前年同期比25%増。ウクライナ戦争をはじめ、エネルギーやガソリン価格の高騰、テキスタイルの値上げは業界にとって深刻な課題になっているものの、イタリア・ファッション協会は22年の総売上高が920億ユーロ(約12兆4324億円)に達し、コロナ前のレベルまで完全に回復すると予測している。また、輸出に関しても前年比11%増の754億ユーロ(約10兆1891億円)になると推測する。
 
【ショースケジュール】(日時はすべて現地時間。変更の場合あり)

6月17日(金)
18:00 「ディースクエアード(DSQUARED2)」
19:00 「1017 アリックス9SM(1017 ALYX 9SM)」
20:00 「ファミリー ファースト(FAMILY FIRST)」
21:00 「ビリオネア(BILLOPNAIRE)」

6月18日(土)
10:30 「MSGM」
11:30 「エンポリオ アルマーニ(EMPORIO ARMANI)」
12:30 「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)」
14:00 「フェンディ(FENDI)」
15:00 「ジョーダンルカ(JORDANLUCA)」
17:00 「フェデリコ・チーナ(FEDERICO CINA)」
19:00 「マルセロ・ブロン カウンティ・オブ・ミラン(MARCELO BURLON COUNTY OF MILAN)」
20:00 「ヴェルサーチェ(VERSACE)
21:00 「プレイン スポーツ(PLEIN SPORT)」

6月19日(日)
10:00 「マリアーノ(MAGLIANO)」
11:00  「サイモン クラッカー(SIMON CRACKER)」
12:00 「エトロ(ETRO)」
14:00 「プラダ(PRADA)」
17:00 「モスキーノ(MOSCHINO)」
18:00 「44 レーベル グループ(44 LABEL GROUP)」
19:00 「ジェイ ダブリュー アンダーソン(JW ANDERSON)」
20:00 「ドゥルーフ カプール(DHRUV KAPOOR)」

6月20日(月)
9:30 「ジョーワン(JOEONE)」
10:30/11:30 「ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI)」
19:00 「ゼニア(ZEGNA)」

6月21日(火)※デジタル発表
10:00 「チルドレン・オブ・ザ・ディスコーダンス(CHILDREN OF THE DISCORDANCE)」
10:30 「チャールズ ジェフリー ラバーボーイ(CHARLES JEFFREY LOVERBOY)」
11:00 「MTLスタジオ(MTL STUDIO)」
11:30 「レヴェナント RV NT(REVENANT RV NT)」
12:00 「セルダー(SERDAR)」

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NEWS 02

LA発コスメブランド「モーフィー」に集団訴訟提起 「目の周りに使用すると安全ではない成分」を含んだアイシャドウを販売か

 ロサンゼルス発のコスメブランド「モーフィー(MORPHE)」の消費者は4月、同ブランドが販売するアイシャドウなどに目元に使用すると安全ではない成分が配合されていたこと、またその事実について適切に注意喚起を行わず、目元や目の周りへの使用を推奨したことなどが不当表示や製造物責任法違反などに当たるとして、運営会社のモーフィーLLCおよび関連会社3社に対して損害賠償などを求めて提訴した。また、原告らは裁判所に対して本件を集団訴訟として認証することを求めている。

 訴状によると、着色料の承認と使用制限を決める米国食品医薬品庁(FDA)が定めた「目の周りに使用すると安全ではない成分」を「モーフィー」は多数使用しており、「モーフィー」のECサイトで“アイシャドウ・パレット”として販売する49種類のうち、43種類が目の周りへの使用を禁止されている物質を含んでいると主張する(2022年3月4日時点の情報)。また、訴状の中で原告が例の1つとして挙げている30色のアイシャドウ・パレットのうち、FDAが認めている成分を使用しているのは9色のみで、それ以外の21色には「目の周りの使用を禁じられている危険物質が含まれ」ているにもかかわらず、パッケージには「危険物質が含まれているアイシャドウを目の周りに使用したモデルが掲載されている」という。そのほか、「アイシャドウとしての使用法以外あり得ない製品」にもかかわらず、「アイシャドウ」と明記せず「プレスド・ピグメント(pressed pigment、『プレスされたピグメント』の意)」と表現することでアイシャドウとしての用途をあいまいにしようとしていると批判する。また、「プレスド・ピグメントは、目の周りの使用を想定していません」という注意書きが分かりにくいところに掲載されているケースや、「モーフィー」のECサイトで販売されている商品の中にはこうした注意書きを目にすることなく製品を購入できてしまうケースもあると主張する。

 原告らは、同ブランドのアイシャドウなどを使用したところ、重度の目の炎症や皮膚の変色、発疹など、専門医の治療を必要とする事態が発生したと主張し、集団訴訟として認められた場合の損害額は500万ドル(約6億3000万円)を超えると算定する。

 モーフィー社は08年にプロフェッショナル用のメイクブラシメーカーとして誕生。現在はカラーコスメやスキンケア商品まで幅広く展開している。自社のECのほか、化粧品小売チェーンのウルタ(ULTA)などでも取り扱っている。アイシャドウのパレットの中心価格帯は20~39ドル(約2540~4950円)。

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最新号の読みどころ

「WWDJAPAN Weekly」最新号
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「WWDJAPAN」7月13日発売号は、京都・西陣織の老舗HOSOO特集です。「More than Textile」を掲げ、織物の可能性を拡張し、人々がまだ見たことのない西陣織の美を追求しているHOSOO。その探究の中で出合ったのが、江戸時代の絹(シルク)や大麻(ヘンプ)で織られた着物でした。その品質を現代に再現し、さらに超えることを目指し、絹、大麻ともに日本の在来種を用いて、原料生産から取り組むといいます。加えて、ソニーコンピュータサイエンス研究所をはじめ、研究者や企業、職人らとの共創体制を構築。AIやロボティクスなど最先端の科学技術を活用しながら、素材が本来持つ個性を生かす工芸的なものづくりを実現し、日本ならではの多様な美を世界へ提示しようとしています。