「WWDJAPAN」は1月7日、スコッチウイスキーブランドの「ジョニーウォーカー(JOHNNIE WALKER)」をサポーターに迎え、イベント“WWDJAPAN Circle”の第2回を東京・青山のウォールアンドウォール(WALL & WALL)で開催した。“WWDJAPAN Circle”は、専門家やインフルエンサーと共に、環境や社会問題、ジェンダー、働き方といった社会的なテーマを、読者やユーザーと考える参加型企画。正解がない問題だからこそ、個人が意見を持ったり無理なくできることを実践したり、それぞれが“自分ごと化”できることを目指す。
第2回のコンセプトは「1日の終わりに明日の大地を考える」。「ジョニーウォーカー」は、2025年までに「スコットランドの劣化の激しい泥炭地88haの修復と、100万本の植林」を目標に掲げ、2030年までに「全ての蒸留所で100%再生可能エネルギーを使用」することを目指すなど、実現にコミットしたサステナビリティ計画を発表している。異常気象が身近に感じられるようになってしまった今、私たちがこの地球を守り、これからの人生を楽しむためにはどんな選択をすべきか?これらを考えるべく今回は、長野県大町市でリンゴを原料としたハードサイダーを製造する「サノバスミス」の取締役化学者・醸造責任者の池内琢郎a.k.a.ハカセと、モデルのエリーローズを招き、トークを行った。イベント後半では、世間の決まった価値観に流されず、独自の世界観を広げ続けているロックバンドのCHAIがライブを披露した。
環境変化による被害や
サステナブルを推し進める町から、
今できることを学ぶ
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地域に根付いた循環型社会
「サノバスミス」は、原材料生産からコンセプト設計、製品化までを自社で行いハードサイダーを作っている。本イベントのテーマの「大地」と向き合ったときに思うこととして、池内は「普段は木を切ったときに出るおがこを用いてたい肥を作っているが、昨年はウッドショックでそれすら手に入らなかった。なので、近隣のビール会社さんからもらったモルトのかす10tを代用したり、自分たちが絞ったリンゴのかすを市のたい肥センターに送って、たい肥化したものをまた畑に使ったりした。身近な範囲で実現できる循環型社会を意識しながら農業をやっていくことが大事」と近況を交えて語った。
「ゼロ・ウェイスト宣言」を行う上勝町での滞在を経て感じたこと
エリーローズは、雑誌「FRaU」の企画で訪れた徳島県上勝町について言及。上勝町は、2003年に再利用やリサイクルによってごみをゼロにする「ゼロ・ウェイスト宣言」を掲げるなど、国内で早くから環境問題に取り組んでいることで知られている。エリーローズは同市を象徴する「ゼロ・ウェイストセンター」や併設の「HOTEL WHY」を訪れたと話し、45種類にも及ぶごみの分別や、必要な分だけ受け取るホテルのアメニティなど、実体験を写真と共に紹介した。続けて、「エシカルでサステナブルな生活が、どれだけ今の私たちに必要かというのをすごく感じる。上勝町は自治体と企業、住民の皆さんが一丸となっていて、地球に優しくするために知恵を集めることで、未来に進んでいる。ヒントを得られたし刺激的な体験になりました」と滞在を振り返った。
地球を守るための持続可能な農業や、今から個人でできること
トークは、「サノバスミス」が受けた2019年の大型台風の被害など、地球環境の変化がもたらす影響の話題に。池内は、「二酸化炭素の排出量が増えて海水温が上がると、強い台風が来る頻度が高くなる。おいしいお酒を作るには、持続可能な農業を行い、自分たちに何ができるかを日々考えないといけない」と危機感を語った。また、「ジョニーウォーカー」が泥炭地を改善して二酸化炭素の排出量を減らすという目標を掲げていることに触れ、「大手企業が地球環境を守る取り組みをしているのは僕たちにとってもありがたい」と結んだ。
これらの話を踏まえ、エリーローズは個人でできることとして「オーガニックな製品や食事に触れることは大事だと思うけれど、実際は高くて手を出しにくいものもある。だからファッションアイテムとしてマイボトルや箸を持ち歩くなど、簡単なところからサステナブルな生活を実践してもいい」と、今から始められる“第一歩”を紹介した。
CHAIが未来を明るく照らす
9曲を披露
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イベント後半では、今や世界的な活躍を見せるロックバンドのCHAIが、ピンクのフリルドレスで登場。約40分にわたって演奏を行った。ボーカル・キーボードのマナは、「持続可能な未来を作っていくためには自分らしい意見とか意志が大事になってくると思っていて。CHAIもそれぞれ一人一人に違う個性があるのがすごい良くて、音楽の楽しみ方も同じだと思う。それぞれの楽しみ方であなたらしく最後までエンジョイしてってね!」と明るく語りかけた。ライブでは、タイトなリズムとパワフルな演奏に圧倒される代表曲「N.E.O.」や、ベースのユウキとドラムのユナがDJブースにまわり、双子のマナとギターのカナが踊りながら歌う「PING PONG! (feat. YMCK) 」など、構成や楽曲のムードを自在に変化させながら、最後は「どんな夢をこの先で歌いながら叶えよう?」という前向きな歌詞に背中を押される「フューチャー」で締めくくった。
リンゴを余すことなく
使ったオリジナルカクテル
イベント当日は、オリジナルレシピのドリンクが振る舞われた。「ジョニーウォーカー」を代表する“ブラックラベル12年”をベースに、リンゴやハチミツ、ジャスミンティーを合わせたカクテルで、リンゴは皮も含めて絞ってジュースにし、残りを食感も楽しめるキューブ状に。また飾りとして、農家が廃棄予定だったエディブルフラワーを添えて、サステナブルに楽しめる一杯に仕上げた。
トークパートとライブパートをまとめたアーカイブ動画を公開した。なお、動画は5月13日までの限定となる。
STYLING(ELLI-ROSE) : NIMU(makiura office)
HAIR & MAKEUP(ELLI-ROSE) : MARIKO ADACHI
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