ファッション

三井物産アイ・ファッションとシブヤ109ラボが “SDGs部”開始 Z世代にきっかけを提供

 三井物産アイ・ファッションと、SHIBUYA109エンタテイメントが運営する若者マーケティング研究機関シブヤ109 ラボ(SHIBUYA109 lab.)はこのほど、Z世代とSDGsを考える新プロジェクト「シブヤ109 ラボ アイズ(SHIBUYA109 lab. EYEZ)」を立ち上げた。「一歩踏み出せないZ世代に、企業の持つ知識やノウハウを用いて、アクションを起こすきっかけを提供したい」という。

 長田麻衣シブヤ109 ラボ所長は、「シブヤ109 ラボが2020年実施した『若者のSDGsに対する意識調査』では、社会課題解決に対して「関心はあるが、特に具体的に取り組んでいることはない」という割合が高いことがわかった。そこで、持続可能なモノ作りを進める三井物産アイ・ファッションと協力し、何かできないかと言う思いから同プロジェクトが始まった」と言う。長田所長と、三井物産アイ・ファッションでサステナビリティに関する事業を長らく担当してきた米﨑尊路MD企画部マーケティング室室長らが中心となり運営する。

 米﨑室長は、「ファッション業界は従来の大量生産を変えなければいけない局面に来ているが、企業同士ではなかなか動きが加速しないことにジレンマを抱えていた。サステナブルの極論は買わない、作らないことかもしれないが、柔軟な考えを持つ若い世代にわれわれの持っている知識を伝え、自分で考えて選択できる消費者を育てたいと思った」と話す。

 プロジェクト第1期として、SDGsの「つくる責任・つかう責任」をテーマに4月から活動が開始した。参加メンバーは、慶應義塾大学を拠点に活動するファッションサークル「Keio Fashion Creator」などから募集したファッションに関心の高い学生22人で構成する。参加費は無料。

 メンバーは月1回集まり、ファッション産業が抱える環境問題や環境配慮型素材に関する講義を受けたり、ディスカッションを行ったりするほか、同世代にサステナブルファッションを広げることを目的に、三井物産アイ・ファッションのリソースを用いてエコバッグの製作と公式SNSの運用、動画制作を行う。

 7月に行われた第3回のミーティングでは、認証マークについての講義や三井物産アイ・ファッションの循環型ブランド「アンノウト(ANNAUT)」のブランド担当者への質疑応答などが行われた。参加者の脇島のに花さん(21)は、「私が所属する『Keio Fashion Creator』ではこれまで自分たちの表現したいことを中心に活動してきた。しかし、私たちの世代はファッション業界の環境負荷の問題から目を背けられない。正直、サステナビリティは興味が薄かったが、もはやこの問題を知ることはファッションが好きな人たちの義務だと思い、参加した」と言う。1期生の活動は10月までを予定しており、今後は随時メンバーを募集しながら、ファッション以外の幅広い社会課題をテーマに活動していく予定だ。

 長田所長は、「学生たちの意識にもバラつきがある。問題の複雑さを理解し、それぞれが何を優先させるかを考え、自分のスタンス話し合う過程に意義があると考えた。一人でも多くのZ世代が、アクションを起こす手段と、多様な立ち位置を学べる場にしたい」と語った。今後は「シブヤ109 ラボ アイズ」を事業化し、SDGsに関心の高いZ世代と企業をつなげるプラットホームを目指すという。

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