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スムーズな譲渡・譲受の理由は?

 経営破たんしたエイ出版の雑誌、事業については、この会社出身の記者が祝日に頑張ってくれました。主たる雑誌と事業は、譲渡先こそわかれますが継続の様子。まずはちょっと安心、でしょうか?スムーズな事業譲渡はエイ出版経営陣のご尽力でもあるのでしょうが、ニッチとはいえ、ゆえに読者やユーザーとのエンゲージメントが強いのだろう各媒体の努力の賜物でもあるのでしょう。趣味にお金を費やせる方々との強固なコミュニティーは、ある種ファッションやビューティ業界が憧れるものです。

 新たな舞台でも築き続けて欲しいですね。とりあえず私は、「趣味の文具箱」をチェックして、琴線に触れたら、このコミュニティーに飛び込んでみたいと思っています(笑)。

「WWDJAPAN」編集長
村上 要
NEWS 01

経営破たんしたエイ出版社のバイク3誌を実業之日本社が譲受 メンズ3誌も継続の動き

 実業之日本社(東京都、岩野裕一社長)は、経営破たんしたエイ出版社が持つ「ライダースクラブ(RIDERS CLUB)」「バイクジン(BIKEJIN/培倶人)」「クラブハーレー(CLUB HARLEY)」について、2月9日付で事業譲渡契約を締結したと発表した。この内1978年創刊の「ライダースクラブ」は、元GPライダー(世界選手権出場ライダー)でエイ出版社の根本健・元専務取締役も編集長を務めた、同社の“源流”と言える媒体。なお彼は、2020年にウェブ&映像プロダクションのモンスターダイブ(東京都、岡島将人社長)に取締役事業部長として参画。ウェブメディア兼雑誌の「ライドハイ(RIDE HI)」を手掛けている。

 実業之日本社は1897年創業の老舗出版社で実用書や漫画のほか、ゴルフ誌「ワッグル(WAGGLE)」やアウトドア誌「ガルヴィ(GARVY)」などの雑誌も発行している。エイ出版社は57億円の負債を抱えて9日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。同日、保全・監督命令を受けていた。

 発行部数7万9100(2017年4~6月期、日本雑誌協会)でエイ出版社の屋台骨を支える「ライトニング(LIGHTNING)」をはじめ、「セカンド(2ND)」「クラッチマガジン(CLUTCH MAGAZINE)」のメンズファッション3誌についても、「継続に向けて調整中」と複数の関係者が明らかにしている。10日夜、エイ出版社は公式ホームページに「民事再生手続申立のお知らせ」と題した文書を公開し、角謙二社長名義で「申立てに先立って、弊社は、スポンサー選定手続きをすすめ、一部事業について、スポンサー候補者との間で事業譲渡契約を締結いたしております」(原文ママ)と述べた。

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NEWS 02

「ライトニング」などエイ出版社の主力雑誌と飲食店の譲渡先が決定

 ヘリテージ(東京都、齋藤健一社長)は2月11日夜、経営破たんしたエイ出版社(東京都、角謙二社長)から、アメカジ誌「ライトニング(LIGHTNING)」など主力媒体と飲食店の用賀倶楽部を譲受する契約を締結したと発表した。

 ヘリテージは、今回の事業譲受および事業継続のために適格機関投資家らの出資によって2020年9月に新設された会社で、齋藤社長は18年にもエイ出版社から“ニッポンの魅力、再発見”をコンセプトとする雑誌「ディスカバー・ジャパン(DISCOVER JAPAN)」を買収しており、同名の会社を設立して社長を務めた人物。

 同社が譲受するのは「ライトニング」のほか、メンズファッション誌の「セカンド(2ND)」「クラッチマガジン(CLUTCH MAGAZINE)」、ヘア&ビューティ誌の「プレッピー(PREPPY)」「メンズ プレッピー(MEN'S PREPPY)」、インテリア誌の「カリフォルニアスタイル(CALIFORNIA STYLE)」、文房具の専門誌である「趣味の文具箱」と飲食店の用賀倶楽部。

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最新号の読みどころ

「クワイエット・ラグジュアリー」の静寂を破り、2026年春夏のウィメンズ市場に“カワイイ”が帰ってきました。しかし、大人がいま手に取るべきは、かつての「甘さ」をそのまま繰り返すことではありません。求めているのは、甘さに知性と物語を宿した、進化した“カワイイ”です。「WWDJAPAN」12月15日号は、「“カワイイ”エボリューション!」と題し、来る2026年春夏シーズンのウィメンズリアルトレンドを徹底特集します。