ファッション

「カーティック リサーチ」がピッティ・ウオモのゲストデザイナーに 来年1月にフィレンツェで特別イベント

2027年1月12〜15日にイタリア・フィレンツェで開かれる第111回「ピッティ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMMAGINE UOMO)」のゲストデザイナーに、インド人デザイナーのカーティック・クムラ(Kartik Kumra)が手掛ける「カーティック リサーチ(KARTIK RESEARCH)」が決まった。主催するピッティ・イマージネ(PITTI IMMAGINE)が発表した。クムラは会期中の13日、フィレンツェのために特別に企画したイベントを開く。

「カーティック リサーチ」は2021年、インド・ニューデリーで設立。“衣服に人間らしさを取り戻す”という考え方を根幹に据え、生地は手織り機で織り、刺しゅうはすべて手作業で施す。コレクションでは、インドの豊かなサブカルチャーから着想を得て、ヘリテージと憧れをテーマに据える。1960年代のサイケデリック・ロックの美学から、80年代のインドのモダニズム芸術まで、伝統工芸が文化的なムーブメントをどう映し出すかを追求してきた。また、クムラは25年10月に米「タイム(TIME)」誌の「100人」のリストに選ばれ、同年11月には「BoF 500」に選出、「FTA 2025 Guest Country Award – India」を受賞した。26年には「LVMHプライズ」のセミファイナリストに選ばれている。

クムラは今回の参加について、「ピッティ・イマージネのチームに心から感謝している。これまでゲストデザイナーのプログラムに参加してきたクリエイターたちの顔ぶれは本当に特別で、自分がそこに名を連ねることは、決して当たり前のことではないと感じている」とコメント。「われわれにとって今回は、これまでと同じように着実にものづくりを積み重ねながら、周囲の世界から刺激を受け、創作を新たな領域へと進める機会だと捉えている」と語る。

また「今シーズン、私が関心を寄せているのは、インドのテキスタイルとフィレンツェの古くからの関係だ」とし、「インドの布がフィレンツェの商人たちの手を通じて流通し、やがて、われわれが今日この街に重ねる視覚的な表現や憧れの一部となっていった、その道のりにひかれている」と続ける。「かつての交流に、今度は逆の方向から立ち返ることには、どこか心ひかれるものがある。われわれのような独立系ブランドにとって、ピッティ・ウオモで発表できることは、かけがえのない機会だ。『カーティック リサーチ』をフィレンツェに届けられることに、大きな喜びと、少し圧倒されるような気持ちを感じている」。

「異国情緒を味わう対象から、専門性を備えた存在へ」

ピッティ・イマージネのフランチェスカ・タッコーニ=スペシャルイベント・マネージャーは、招いた理由を「ファッションに対する彼の独自の視点に関心を寄せたことがきっかけ」と説明する。「彼の直感的なアプローチは、クラフツマンシップを生きた言語として、そして新たな視点を生み出す源として捉えている。それは、過去を懐かしんで称える姿勢とは大きく異なる」。

同氏はさらに、「インドの技法やテキスタイルは、異国情緒というフィルターを超えて世界の対話に加わり、その知的・創造的な確かさを示している。異国情緒を味わう対象から、専門性を備えた存在へ。この視点の転換は、手仕事が明日の創造性を形づくるうえで積極的な役割を果たすことを認めるとともに、作り手の手のぬくもりの記憶と、不完全さの美しさに根ざした、新たなラグジュアリーの概念を表している」と評した。

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