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衝撃が走ったスノーピーク社長の辞任

 スノーピークの山井梨沙社長が21日に辞任し、さまざまな業界で衝撃が走りました。理由は、本人から「既婚男性との交際および妊娠を理由として、当社およびグループ会社の取締役の職務を辞任したいとの申し出」があったとのこと。上場企業のプレスリリースにしてはあまりにも赤裸々な内容で、何かしらの報道が出る前に先手を打ったのかと勘ぐってしまいます。

 現段階で詳しい状況は分からないので何とも言えませんが、個人的には残念の一言につきます。山井梨沙さんが土台を作り上げてきた数々の新規事業は、まさにこれからというタイミング。社長就任当初はさまざまな批判を浴びながらも、結果で見返してきた強い精神の持ち主でした。「WWDJAPAN」で語ってきた未来へのビジョンやリーダーシップ論、社員に対する愛情も共感する言葉ばかりでした。決してポーズだけの人ではなかった。ただ、こういうかたちでの電撃辞任となると、それらの言葉が全て水の泡になっても仕方がありません。スノーピークでの功績は称えたい一方で、あまりにも残念な去り方になってしまいました。

大塚 千践
NEWS 01

スノーピーク山井梨沙社長が辞任 「既婚男性との交際および妊娠」を理由に

 スノーピークは21日、山井梨沙社長が同日付で辞任し、山井太会長が社長職を兼任すると発表した。辞任理由について同社は、山井梨沙氏から「既婚男性との交際および妊娠を理由として、当社およびグループ会社の取締役の職務を辞任したいとの申し出」があったとしている。事態を重く見て、山井太氏は役員報酬3カ月分の20%を、副社長の高井文寛氏から役員報酬3カ月分の10%を自主返上したいとの申し出があり、同社はこれを受理した。

 山井梨沙氏は創業家の山井太氏の長女で、20年3月に32歳の若さで3代目社長に就いた。キャンプブームを追い風に業績を伸ばし、ビジネス界の若きリーダーとしてさまざまなメディアで登場していた。

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NEWS 02

「フォーエバー21」が2023年春に再上陸へ

 2019年に日本から撤退したかつてのファストファッションブームのけん引役、「フォーエバー21(FOREVER 21)」が、アダストリアとのタッグで23年春に再上陸する。同ブランドは19年の経営破綻後、ブランド管理会社の米オーセンティック・ブランズ・グループ(AUTHENTIC BRANDS GROUP以下、ABG)傘下にある。伊藤忠商事がABGと日本での独占販売契約を結び、アダストリアは伊藤忠とサブライセンス契約を締結。10代〜30代前半を主対象に、まずはウィメンズのウエアと雑貨を販売する。

 アダストリアがライセンスで企画・生産し、平均の一点商品価格は4000円となる。23年2月21日にアダストリアの自社ECモール「ドットエスティ(.st)」内でまず発売。外部ECモールにも出店する。実店舗は、23年春は関東、関西のららぽーとに各1店の出店を検討。想定面積は330〜500平方メートルと、09年の撤退前より大幅に縮小する。

 目標とする売上高は初年度13億円、25年に100億円。そのうちの6割をECで稼ぎ、25年時点の実店舗数は15店を計画する。

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最新号の読みどころ

「WWDJAPAN」12月22日&29日合併号は、創業90周年を迎えた吉田カバン総力特集です。「ポーター(PORTER)」「ラゲッジレーベル(LUGGAGE LABEL)」「POTR」の3ブランドを擁し、日本を代表するカバンメーカー・吉田のモノ作りに迫ります。日本が誇る伝統技術を持つカバン職人たちと深い関係を築きながら、最先端の技術・素材を使い名だたるデザイナーズブランドとコラボレーションする相反した性質はどんな文脈から生まれているのでしょうか。