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貨幣以外の形での等価交換はないのか?

 下の記事の通り、「貨幣以外の形態で支払う」ことが、もう少し広がらないだろうか?と妄想することがあります。古着市場(この場合、「市場」と言うのでしょうか?)ではすでに物々交換という形が存在するし、キッザニアのように労働の対価としてのコミュニティ通貨という発想もありますよね?

 「儲からない」と言われれば、それまでかもしれません。でも貨幣以外の形での等価交換は、定期的な交流に繋がるのではないか?なんて考えるのです。

「WWDJAPAN」編集長
村上 要
NEWS 01

「エンダースキーマ」が貨幣以外の価値を問うオルタナティブスペース開業 出展料も“物々交換”

 「エンダースキーマ(HENDER SCHEME)」は、“交換”をテーマにしたスペース「隙間(すきま)」を期間限定でオープンする。第1弾として、彫刻家の増井岳人による展覧会“NOW”を6月4~12日に開催する。

 同スペースは“貨幣を通さない価値交換”に着目した、珍しい体制での運営を行うという。例えば通常のギャラリーでは、作家はギャラリー側に出展料を払うが、ここでは金銭の代わりに作家が手掛けた作品を渡す仕組みだ。この取り組みを通じて、当たり前となった経済システムを見直し、貨幣以外の“価値”のあり方を考えるきっかけを与えたいという。来場者の入場は無料。

 同スペースのこけら落としとして、陶器による彫刻表現を行う増井の作品を展示する。幼少期の土遊びや縄文土器との出合いを原体験として作った、プリミティブで温かみのある作品が並ぶ。以降は、画家の平松典己や美術家・研究者の大山エンリコイサムらの出展が決まっている。

 増井は1979年神奈川生まれ。東京藝術大学美術学部彫刻科、同大学院同科修士課程などを経て、国内外のグループ展などに多数出展。東京造形大学で非常勤講師としても活動する。

■隙間
オープン:6月4日
営業時間:12:00~19:00
住所:東京都台東区蔵前3-11-2 1階

■増井岳人“NOW”
期間:6月4~12日

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NEWS 02

繊維商社スタイレムがイタリア生地メーカーに出資、欧州市場を強化

 繊維商社のスタイレム瀧定大阪は5月10日付で、イタリアのテキスタイルメーカーのジオリカ(GIOLICA)社に出資した。ジオリカはイタリアの繊維産地であるプラート地区に拠点を持ち、婦人服向けのファンシーツイードで知られる。スタイレムは49%を出資し、現地法人との間で相互に役員を派遣。テキスタイルの企画・生産・販売面で提携する。

 イタリアのプラート地区は、欧州や米国の有力ブランドにテキスタイルを供給するエリアとして知られており、数多くの有力テキスタイルメーカーが存在している。ジオリカ社はファンシーツイードに強みを持ち、数多くの有力ブランドにテキスタイルを供給している。

 スタイレムは、日本の服地市場で圧倒的なトップシェアを誇り、2013年からはイタリアに現地法人を設立し、イタリアでのテキスタイル生産と販売を行ない、欧州のテキスタイル市場に参入していた。提携によりジオリカ社のテキスタイルを日本に販売するだけでなく、欧米の中・高級テキスタイル市場への攻勢を強める考え。

 日本企業の欧州有力テキスタイルメーカーのM&Aでは、「ニューヨーカー」を展開する大手紡績メーカーのダイドーリミテッドによるイタリアのポンテトルト買収などがある。

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NEWS 03

ロレアルが大注目の香水「バイレード」を買収間近とのウワサ 売上高120億円以上の大型買収成立か?

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 世界最大のビューティ企業ロレアル(L’OREAL)が、「バイレード(BYREDO)」を買収するのではないか?とのウワサが複数浮上している。業界筋は、「契約は結ばれていないが、間近にある」という。買収が実現すれば、2021年の5月にロレアルのトップに就任したニコラ・イエロニムス最高経営責任者(CEO)の体制になって、はじめての大型買収になりそうだ。

 「バイレード」は2006年、もともとプロのバスケットボール選手だったベン・ゴーラム(Ben Gorham)が27歳のときに創業。近年カラーコスメ、レザーグッズ、アイウエアとカテゴリーを拡大している、今もっとも注目を集めているラグジュアリー・フレグランス・ブランドだ。「バイレード」の売り上げは現在、1億ドル(約127億円)を突破していると見られ、売り上げは今も堅調。アメリカでは、売り上げのほぼ半分を現在も香水が担っている。現在は、同じくフレグランスの「ディプティック(DYPTIQUE)」や、ニューヨークのスキンケアブランド「マリン&ゴッツ(MALIN+GOETZ)」、イギリスの小売店スペースUK(SPACE UK)」などを所有する投資会社マンザニータ(MANZANITA)が所有しているが、同社は昨年の9月に売却の検討をスタート。このため、ゴールドマンサックス(GOLDMAN SACHS)に協力を要請しているという。

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最新号の読みどころ

「WWDJAPAN」12月22日&29日合併号は、創業90周年を迎えた吉田カバン総力特集です。「ポーター(PORTER)」「ラゲッジレーベル(LUGGAGE LABEL)」「POTR」の3ブランドを擁し、日本を代表するカバンメーカー・吉田のモノ作りに迫ります。日本が誇る伝統技術を持つカバン職人たちと深い関係を築きながら、最先端の技術・素材を使い名だたるデザイナーズブランドとコラボレーションする相反した性質はどんな文脈から生まれているのでしょうか。