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小さく始めた、奥ゆかしき「ブルガリ」

 「ブルガリ」の日本限定マリッジリングは、プラチナの内側に入れる石を選べる奥ゆかしいデザインです。日焼けした大人の女性肌に似合うイメージですから、「そんなの『ブルガリ』じゃない!」って思う方もいるかもしれませんが、「マリッジリングだからこそ、『ブルガリ』で選びたい!」というニーズもありそうで、面白い挑戦だな、と思います。

 日本限定で、ブライダルフェアから始めて、という小さな取り組みも良いですね。課題が見つかれば、すぐにアプデできそうです。完璧を期すラグジュアリーから、フレキシブルな試みが生まれたことが、なんだか嬉しくなりました。

「WWDJAPAN」編集長
村上 要
NEWS 01

「ブルガリ」から日本限定マリッジリングが登場 四大宝石からインナーストーンを選んでカスタマイズ

 「ブルガリ(BVLGARI)」は2月5日〜3月13日、全国の店舗でブライダルフェア“デザイン ユア ラブ”を開催する。このフェアでは、昨年デビューした“ローマ アモール”コレクションや“インコントロ アモーレ” “デディカータ・ア・ヴェネチア“など全8モデルのエンゲージメントリングをそろえる。“ローマ アモール”コレクションから、日本限定の新作カスタマイズできるマリッジリングが登場。ダイヤモンド、ルビー、サファイア、エメラルドの四大宝石からインナーストーンを選びエングレービングが施せるというもので、ブルガリ銀座タワーで先行発売する。プラチナの内側に選んだ宝石を施すという奥ゆかしいデザインが日本らしい。価格は税込14万4700円。

 フェア会期中に、エンゲージメントリングおよびマリッジリング2点、または、0.7カラット以上の絵ンジェリーブランドを購入すると、先着でオリジナルのリングピロー ボックスのプレゼントがある。このボックスには、プリザーブドフラワーが敷き詰められており結婚届や写真などを収められるメモリーボックスとして使用できる。

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NEWS 02

自動車の試作製造会社がアパレル参入 工業技術や3Dプリンターをファッションに応用

 自動車やヘッドホンなどの工業製品の試作品製造を行う日南は、アパレルブランド「リツ(RITSU)」を2022年春夏に始動させた。試作品事業に用いる3Dプリンターを使ったアクセサリーをはじめ、工業製品で培った技術力をアパレルデザインに応用。ジャケットから スカートまで、約25型の商品を提案する。公式ECや百貨店などへのポップアップで販売する予定だ。

 ブランドを率いるのは、堀江勝人・日南社長の娘で、現在28歳の堀江りつデザインディレクター。堀江デザインディレクターは工業デザイナーとして同社に入社したが、「高校から夢見ていたアパレルを諦めきれず」、会社をやめて米ニューヨークに留学。パーソンズ美術大学(Parsons School of Design)でファッションを学び、複数ブランドでの研修を経て、帰国後に再入社した。社内を改めて見渡すと、「最新の3Dプリンターがあったり、車のシートの縫製部屋があったりと、ファッションに生かせる技術がたくさんあることに気づき、アパレルプロジェクトを考案した」。普段はクライアントのイメージを具現化する試作品作りがメインで、社名は表に出ない。「でも、もっと多くの人に会社の技術力を知ってほしい。デジタル化が進み、フィジカルな試作事業のニーズが縮小していることを踏まえると、オリジナル企画でビジネスを拡大するのも会社に必要だ。アパレル事業が、そのきっかけになれば」と語る。

 ブランドコンセプトは“抽象画に溶け込むような洋服“。ボヘミアンテイストとニューヨークのミックススタイルを組み合わせた“ボーホーシック”を、エレガントに昇華したウエアを提案する。ファーストシーズンは、コットンシフォンを使ったブラウス(税込2万1500円)とスカート(同2万4500円)のセットアップや、オーガニックコットンを用いたリボン付きのプルオーバー(同1万8000円)、7部丈の袖とウエストベルトで女性らしさを出したジャケット(同3万800円)など。さらに3Dプリンターで花に着想した柄を入れ込んだイヤリングとピアス(いずれも税込6380円)もそろえる。デビューに合わせて、アバターにコレクションを着せたイメージムービーも制作した。「アイテムだけでなく、ムービーなどコレクションの見せ方にも技術力が生かせる。アパレルのノウハウを今後もっと積んでいけば、どんな工程に既存のテクノロジーを生かせるかが見えてくるはず。まずは数シーズン継続させたい」。

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最新号の読みどころ

「WWDJAPAN」12月22日&29日合併号は、創業90周年を迎えた吉田カバン総力特集です。「ポーター(PORTER)」「ラゲッジレーベル(LUGGAGE LABEL)」「POTR」の3ブランドを擁し、日本を代表するカバンメーカー・吉田のモノ作りに迫ります。日本が誇る伝統技術を持つカバン職人たちと深い関係を築きながら、最先端の技術・素材を使い名だたるデザイナーズブランドとコラボレーションする相反した性質はどんな文脈から生まれているのでしょうか。