ファッション
特集 ミラノ・コレクション2027年春夏 第7回 / 全7回

「らしさ」を更新するミラノ

毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2026年10月12日号からの抜粋です)

ブランドのDNAを
どう進化させるか

木村:今季象徴的だったのが、デムナによる「グッチ(GUCCI)」。約1年かけて「『グッチ』とは何か」を掘り下げ、ブランドコードやアイデンティティーを今に通用する形で描き直しました。「プラダ(PRADA)」も、ミウッチャ(・プラダ)がよく着ているようなスカートとブラというそぎ落としたルックで、ブランドらしさを明快に提示しています。強い軸があるからこそ進化できる、と感じました。

村上:同感です。今は「なぜ、このブランドで買うのか」という意味を作るのが大事。だからこそ、「私たちは何を大事に存在してきたのか?」を再考するブランドが強く見えました。この流れはパリにも共通しています。

木村:「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)」も印象的でした。レオパード、フラワープリント、クロシェ、ジュエリーなどを大胆にミックス。そこまで振り切って、それをかわいく見せられるのは、このブランドならではだと感じました。

村上:もともとシチリアの人々の暮らしや素朴な素材、ぬくもりに溢れる手仕事などを着想源としてきたブランド。今回は、素朴な素材に手仕事による過剰なまでの装飾をのせ、「このブランドって、こういう感じだったよね」という魅力がよく表れていました。

木村:「ディーゼル(DIESEL)」も今季のハイライト。グレン・マーティンスが6年間伝え続けた「ブレイブ(大胆さ)」「セクシー」、人生を恐れず楽しむというメッセージの集大成でした。最後はスタンディングオベーションで、人々の感情を動かすグレンらしいショーでした。

村上:一方、新デザイナーのブランドはこれから。「ジル サンダー(JIL SANDER)」はブランドコードに忠実だけど、私にはまだ新デザイナーの解釈が薄いように思えます。「フェンディ(FENDI)」も本来の楽しさがもう少し見えてくるといい。「らしさ」は表現するのではなく、再解釈するという感覚が大事ですね。

木村:アイテムでは、フレアスカートや「グッチ」のカプリパンツが気になりました。サファリジャケットやカーゴポケット付きスカートなど、ユーティリティーも多かったですね。

村上:市場がパンツ中心だからこそ、「プラダ」がスカートに絞ったことは強いメッセージです。もう1つの流れは、毎日の服をいかにエレガントで気分が上がるものにするか。何度も着るから愛着が湧く日常着を、ブランドらしく仕上げることが重要になっています。

デムナがもたらす
ミラノへの刺激

木村:デムナが「グッチ」に加わり、ミラノにはこれまでになかった刺激が生まれています。「プラダ」の存在感に加えて、新たな見どころが増えた。これからのミラノがさらに面白くなりそうです。

関連タグの最新記事

ファッションの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

2027年春夏ミラノコレ詳報 「グッチ」や「プラダ」に見るブランドコードの磨き方

「WWDJAPAN」10月12日発売号は、2027年春夏ミラノ・コレクション特集です。有力ブランドの最新コレクションを豊富なルック写真とともに分析。デザイナーへのインタビューや海外バイヤー評を交えながら、今シーズンのミラノを多角的に読み解きます。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。