ファッション

山本耀司の服作りへの姿勢を称える展覧会がミラノで開催 80年代のアーカイブから最新作までを展示

山本耀司「ヨウジヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)」デザイナーの作品にフォーカスした展覧会「山本耀司。未来への手紙(Yohji Yamamoto. Letter to the future)」が、イタリア・ミラノのコンセプトショップ「ディエチ コルソ コモ(10 CORSO COMO)」で開催中だ。会期は7月31日まで。2月に全面改装オープンした店内のギャラリースペースを用いた同展では、1986年のアーカイブから2024-25年秋冬シーズンの最新作まで25点を展示。インダストリアルな雰囲気が漂う明るい空間が、黒を中心とした山本デザイナーの象徴的なデザインを際立たせる。

今回の展示では、山本デザイナーが語った言葉の引用が壁に記されているのも特徴だ。例えば、色については「私は体の上での布の動きにしか興味がなかったので、色は使いたくなかった。白か黒。それで十分。だから、とうとう色について考えることを完全に忘れてしまった」と言及。また、「過去に自分が手掛けた作品を再訪し、自分自身を試し、昇華させることができるかどうかを確認するのは刺激的なことだ。私は、常に他とは異なるものを作りたいと考え、新しさを探し求め続けている。未来に対するイメージはなく、自分には明日のイメージしかない」とも述べている。

キュレーターが語る山本耀司の魅力

同展のキュレーターを務めたアレッシオ・デナヴァスケス(Alessio de’ Navasques)とティツィアナ・ファウスティ(Tiziana Fausti)「ディエチ コルソ コモ」オーナーは、山本デザイナーの永続性を強調するような展覧会を行いたいという望みを尊重した。デナヴァスケスは「山本耀司氏は、回顧展というアイデアを好まない」とし、展覧会のタイトルは「(彼の)形状、非対称性、素材のシンクロしない流れの中での、時間とのあいまいで詩的な関係を定義している」とコメント。そして、「初期から今日に至るまで、山本氏のメッセージは今なお重要であり、とても力強い。彼はファッションの歴史において最も偉大なクリエイターの一人だ」と話す。

また、「異なる時代間の対話の中で、時間の概念を打破する」という考えから、作品は年代順ではなくテーマ別に展示。1986-87年秋冬の鮮やかな赤で彩られたビクトリアンスタイルのシルクコートの近くには、2024-25年秋冬のグレーのウールコートが飾られている。一方、1996-97年秋冬のフェルトを折り紙のように扱ったスタイルは、レイヤードしたアイテムを脱ぎ捨てるショー演出で見せた99年春夏のドレスと並べられている。

今回、デナヴァスケスが山本デザイナーと共に目指したのは“活気のある”展覧会にすることであり、「ファッション展は時に死んだような印象を与えることもあるが、彼のメッセージの強さは現代的で実験的な対話を可能にする」と説明。「繰り返し用いるシグネチャーとして衣服と人間の関係に革命をもたらした、あらゆる形状の不完全さを歓迎し、生地をドレーピングしたり彫刻のように仕上げたりする彼の一貫した姿勢は、未来を見据えたタイムレスな自由を表す普遍的なメッセージだ」と語った。

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