Fashion. Beauty. Business.

TOPICS

「翔平売れ」で70%増

 先週のモーニングダイジェストでも触れた大谷翔平選手の経済効果が、具体的な数字として上がってきています。広告モデルを務めるコーセーの「コスメデコルテ」は、“翔平売れ”で新規購入者数が過去最高の70%増を記録したそう。詳しくは本日1本目の記事をご覧ください。

 大谷選手のモデル起用により、男性による購入も増えているとのこと。まさにブランドが狙った通りではないでしょうか。マーケティングの手腕がお見事!こうなると、「ボス」や「ニューバランス」の翔平効果はどれほどになっているのか気になりますね。それについても近日中にスポーツ担当記者が記事化予定なのでどうぞお楽しみに!

「WWDJAPAN」副編集長
五十君 花実
NEWS 01

「コスメデコルテ」大谷翔平キャンペーンが大反響! 新規購入者数70%増、男性客の増加も

 コーセーのハイプレステージブランド「コスメデコルテ(DECORTE)」が “大谷翔平効果”で売り上げを伸ばしている。大谷選手が同ブランドの広告モデルとしてCMやポスターに登場した初日(3月16日)の新規購入者数は通常時の3.6倍(単日)で、1週間単位でみても新規購入者は過去最高の70%増を記録した。コーセー担当者によると「平日にも店頭には行列ができ、整理券を配布し対応している店舗もある」という。

 米MLB「ロサンゼルス・エンゼルス(Los Angeles Angels)」に所属し、3月8〜22日(日本時間)に行われた2023年ワールド・ベースボール・クラシック(World Baseball Classic、以下WBC)では投打の二刀流で日本を優勝に導き自身も大会MVPを獲得した大谷選手。大会期間中、SNSに投稿された大谷選手のロッカーに「コスメデコルテ」アイテムが置かれていたこともファンの間で話題になっていたこともあり、WBC期間中に行われたCM起用発表とCM&キャンペーンの開始は大きな反響を呼んだ。

 ブランドの主軸商品であり大谷選手出演CMにも登場する“リポソーム アドバンスト リペアセラム”の購入者に先着でプレゼントしている、大谷選手のサインプリントが入ったオリジナルフェイスタオルも想定より早いペースで配布が進んでいる。特徴的なのは男性客の増加で、過去のキャンペーンや商品リニューアル時にもなかった現象だという。

 大谷選手とコーセー2023年からグローバル契約を結んでおり、「コスメデコルテ」以外にも、2月から「雪肌精(SEKKISEI)」の日焼け止めのビジュアル&CMに登場している。そちらにも“大谷翔平効果”は広がっており、ビジュアルを解禁した2月の時点で日焼け止めの売り上げが前年比2倍を記録しているほか、WBC後の日別の平均売り上げも2倍に伸長。特に大谷選手の等身大POPを設置している店舗の売り上げが好調だという。

トップページに戻る
NEWS 02

TOKYO BASE、2024年1月期は出店抑制 創業以来初めて

 TOKYO BASEは2024年1月期、創業以来初めて新規出店を抑制し、足場固めに徹する。28日の決算説明会で谷正人CEOは今期、粗利益の向上と既存店の強化に取り組み、既存事業の収益性向上に集中すると話した。

 谷CEOは3年ぶりに中国現地を視察し、課題点として現地スタッフへの教育不足や現地需要にあったMD構成が不十分だったことなどを挙げた。特にオリジナル商品で構成する「ユナイテッド トウキョウ(UNITED TOKYO)」と「パブリックトウキョウ(PUBLIC TOKYO)」は、「現段階では通用していない」と見る。「日本のマスマーケットを意識した商品は現地企業が半分くらいの価格で販売している。今後はブランドの強みを活かした商品の比重を増やす」。地域別では北京、上海、広州、深圳などの第一線都市に狙いを定める。

 既存事業全体では、オリジナル商品を強化し粗利益を向上させる。「ステュディオス(STUDIOUS)」は外部デザイナーに委託し「仕入れ商品よりも安くクオリティの高いオリジナル商品」の企画を進める。「ザ トウキョウ(THE TOKYO)」では春夏シーズンから外部デザイナーによるオリジナル商品を販売。「まだ始まったばかりだが少しずつ伸びてきている」と谷CEO。「セレクトのオリジナル商品の存在意義を、僕自身含めてファッション業界全体が勘違いしていると思う。マーケットイン型の同じような商品を作るつもりはなく、ブランドを象徴するようなオリジナル商品を徹底する」。また、ヒット品番などの価格設定の見直しや品番およびFKU数(売り場に出す商品単位)を絞り込んで在庫回転率を向上させる。

 23年1月期は国内7店舗(内EC2店舗)、海外9店舗出店したが、24年期末の店舗数は日本1店舗減の68店舗(内EC11店舗)、海外6店舗減の22店舗となる見込み。来期以降は順次出店を再開する。24年内にはニューヨーク・ソーホーに路面店のオープンを目指す。24年1月期は、売上高で前期比4.3%増の200億円、営業利益で約7倍の15億円、純損益で10億円の黒字転換を見込む。

トップページに戻る

最新号の読みどころ

「WWDJAPAN」4月22日号の特集は「原宿・新時代」です。ファッションの街・原宿が転換期を迎えています。訪日客が急回復し、裏通りまで人であふれるようになりました。新しい店舗も次々にオープンし、4月17日には神宮前交差点に大型商業施設「ハラカド」が開業しました。目まぐるしく更新され、世界への発信力を高める原宿。この街の担い手たちは、時代の変化をどう読み取り、何をしようとしているのか。この特集ではセレクトショップ、古着屋、商業施設、アートギャラリー、カフェ、クレープ店、アイドル、アーティストまで、この街で活躍する方々にユニークな「原宿論」を語ってもらいました。また原宿エリアで働くファッション業界人によるおすすめスポットも紹介します。