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ライセンスビジネスはオイシイ?

 やっぱり知りたいですよね。伊藤忠商事が複数のライセンス権獲得、アダストリアが「フォーエバー21」を手掛けるなど、最近ニュースが多いので、私も気になっていました。

 本国側の都合もあれば、日本(ローカル)サイドの都合もあり。国際情勢や世界経済の変化の波に適応するための一つの手段なのだなと、記事を読んで納得しました。ちなみに「WWDJAPAN」は43年続くライセンス媒体です。メリットもあれば、デメリットもあります。米本国と日本、双方が時代の波に適応しながら続いています。

「WWDJAPAN」副編集長
小田島 千春
NEWS 01

ライセンスビジネスが再び脚光を浴びるわけ【小島健輔リポート】

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 ファッション業界の御意見番であるコンサルタントの小島健輔氏が、日々のニュースの裏側を解説する。伊藤忠商事による有名な海外ブランドの新規ライセンス事業の発表が相次いでいる。1990年代末以降、海外ブランドの直接上陸によって、ライセンス事業は下火になったと思われていたが、様相が変わってきた。いったいなぜなのか。

 「フォーエバー21(FOREVER 21)」「エディ・バウアー(EDDIE BAUER)」「LLビーン(L.L.BEAN)」と伊藤忠商事は立て続けに海外ブランドのマスターライセンスを獲得し、国内アパレル事業者とのサブライセンス・ネットワークを広げている。1997年の「ディオール(DIOR)」、98年の「アディダス(ADIDAS)」から2015年の「バーバリー(BURBERRY)」まで、ブランド本家の直販戦略でライセンスが打ち切られる“事件”が相次ぎ、百貨店の凋落もあってライセンスブランドの時代は終わったとさえ、ささやかれたはずなのに、なぜ今ライセンスブランドなのだろうか。

ライセンスビジネスを拡大する伊藤忠商事

 もとより独占輸入権・マスターライセンス権を持つブランドは「フィラ(FILA)」「ヘッド(HEAD)」「ヴィヴィアン・ウエストウッド(VIVIENNE WESTWOOD)など、国内商標権を所有するブランドは「コンバース(CONVERSE)」「レスポートサック(LESPORTSAC)」「アウトドアプロダクツ(OUTDOOR PRODUCTS)」など多数に及び、「ポール・スミス(PAUL SMITH)」には資本参加するなどライセンス事業に積極的な伊藤忠商事だが、今年に入って4月には米スポーツブランド「アンダーアーマー(UNDER ARMOUR)」の総代理店ドームの株式の過半を取得、5月には「リーボック(REEBOK)」の日本国内販売権とライセンス権を獲得、8月には英「バブアー(BARBOUR)」の独占輸入販売権、米「エディ・バウアー」の国内販売権とマスターライセンス権を取得、9月には「フォーエバー21」の国内販売権及びマスターライセンス権を取得、12月には米「L.L.ビーン」のマスターライセンス権および卸販売権を取得と、矢継ぎ早にライセンスブランドを拡大している。

 アパレル・服飾のライセンスブランド市場は今世紀に入って縮小が続いており、00年に2兆円近くあったのが近年は1兆円ほどに半減していると推計されるが、その間の百貨店の衰退が背景にある。百貨店売上総額は00年から21年で半減し(50.1%)、衣料品売り上げは3分の1を割り込んだ(32.9%)のだから、致し方あるまい。伊藤忠商事が近年拡大しているのは駅ビル・ファッションビル、ショッピングモールやECで展開するブランドであり、市場の拡大が見込めるからこそブランドを広げているのだ。

 ライセンスビジネスの主流はもはやアパレルや服飾雑貨などのファッションではなくキャラクター&エンタメ分野で、市場規模はファッションの2.5倍以上ある(世界市場では4倍近い)。伊藤忠商事はこの分野でも商品化権の獲得を進めており、メタバース市場を見据えて20年4月にはVチューバープロダクション大手のエニカラー社(22年6月東証グロース市場に新規上場)に出資している。

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NEWS 02

「サカイ」がNYのシェフ集団ゲットー ガストロや「ナイキ」との期間限定コラボカフェ 12月24〜30日

 「サカイ(SACAI)」は、ニューヨークを拠点に活動するシェフのグループ、ゲットー ガストロ(Ghetto Gastro)とコラボレーションしたカフェ「サカイ ガストロ」を東京・原宿のトウキョウ バーンサイド(Tokyo Burnside)に12月24〜30日にオープンする。限定カフェは両者の他にも「ナイキ(NIKE)」、ブルーボトルコーヒー(BLUE BOTTLE COFFEE )、ロッキーズ・マッチャ(Rocky’s Matcha)がサポートする。

 カフェでは、ゲットー ガストロと「ナイキ」がロサンゼルスのイベントで共同開発した、スウッシュ入りのスニーカーソール型のワッフルを「サカイ」のアレンジによって提供する。メニューは4種類で、神戸と広尾に店舗を構えるハーロウ(HARLOW)のアイスクリームを添えた、ストロベリーとチョコのワッフル(各1870円税込、以下同)、スパイシーシロップを合わせたフライドチキンと抹茶ワッフルのセット(1980円)、キャビアとカニを添えたコーンワッフル(5280円)を提供する。ドリンクは、ブルーボトルコーヒーとRocky Xuが2022年に設立した、ロッキーズ・マッチャが協力したものだ。

 また、24〜25日の2日間は、原宿のスタンドバイ(StandBy)でワッフルとドリンクをテイクアウトで1日200個限定で提供する。さらに、ゲットー ガストロのワッフルブランドである「WAVY」と「サカイ」のコラボレーションTシャツ(1万6500円)とトートバッグ(1万9800円)を、コラボカフェと「サカイ」の限定店「ハロー サカイ」で販売する。

■sacai GASTRO
会期:12月24〜30日
場所:トウキョウ バーンサイド
住所:東京都渋谷区神宮前5-12-142FTokyoBurnside

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最新号の読みどころ

「WWDJAPAN」12月22日&29日合併号は、創業90周年を迎えた吉田カバン総力特集です。「ポーター(PORTER)」「ラゲッジレーベル(LUGGAGE LABEL)」「POTR」の3ブランドを擁し、日本を代表するカバンメーカー・吉田のモノ作りに迫ります。日本が誇る伝統技術を持つカバン職人たちと深い関係を築きながら、最先端の技術・素材を使い名だたるデザイナーズブランドとコラボレーションする相反した性質はどんな文脈から生まれているのでしょうか。