ファッション

プロダクトの視点から生まれるジュエリー「ヤヌカ」 ジュエリーの概念を覆す機能美を追求

日本発「ヤヌカ(JANUKA)」は、デザイナーの中村穣が手掛けるジュエリーブランドだ。ニューヨークやオランダでプロダクトデザインを学んだ中村が帰国後、デザインから販売まで完結できるものを手掛けたいと2012年に立ち上げた。帰国当初は陶磁器を使用したジュエリーなどを手掛けていたが、石やパール、金属の素材そのものの美しさを引き出すジュエリーをデザインするようになった。「お手本から少しずれた」というブランドのコンセプトのように、従来のジュエリーデザインとは違った技法を取り入れたアイテムを生み出している。中村は、「毎回、ゼロベースでデザインする。理由のない装飾はなく、家具を組み立てるようにジュエリーをデザインしている。必要だからこの形、この留め方と機能美を突き詰めたものばかりだ」と話す。ブランドを始めてから、ジュエリーについて知識をつけ、職人と一緒に、ジュエリーデザインの可能性を広げている。

G7伊勢志摩サミットで世界各国首脳に贈られたジュエリーをデザイン

代表的なジュエリーは、パックマンのように石をスライスしたピアスやダイヤモンドがレールの間で動くリング、双子パールのピアスなど。石のカットや留め方など既存の方法ではなく、機能性と捉えてデザインするジュエリーはシンプルだが、よく見ると細部にギミックが隠れている。例えば、石を光源に見立て、どうしたら美しく見えるか考え抜き、それを構造や機能としてデザインする。それが中村の手法だ。「ジュエリーは素材が主役になることが多いが、発想を変えて新しい構造をデザインするのが楽しい」。そんなクリエイションが評価され、コンペを勝ち抜き、2016年のG7伊勢志摩サミットで各首脳で各国首脳に贈られた記念のラペルピンをデザインした。

初のユニセックスジュエリー”ホロウ”でボリュームを軽やかに表現

ルームスなどの合同展や百貨店などのポップアップショップで徐々にファンを増やし、2011年に南青山に路面店を出店。毎年、トゥモローランドとコラボレーションしたアクセサリーのデザインも行うほか、米国やイギリス、ギリシャなど海外のセレクトショップなどに卸も行う。中村は、「顧客の多くは、30~40代の女性で、デザインや石が好きで他にはないものを探している人が多い」と話す。新作「ホロウ」は、その名の通り中空のジュエリー。中央に施したスリットは、デザインの一部でもあり、ダイヤモンドを止める機能もある。プロダクトデザインのアプローチで表現する機能美は、「ヤヌカ」ならでは。「地金が高いこともあり、ボリューム感と軽さ両方を表現するために中空にした。初めてユニセックスなジュエリーをデザインしたので、男性にも楽しんでほしい」。

関連タグの最新記事

最新号紹介

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。