2017年9月に「WWDBEAUTY」が創刊10周年を迎えたことを記念してスタートしたフォトコンテスト「WWDBEAUTY ヘアデザイナーズコンテスト」。全国の理美容師、ヘアメイクアップアーティストを対象に、モデルを起用したヘアデザイン作品を募集し、グランプリを決定するというコンテストです。6回目の開催となる今回は、2023年2月26日までの期間で、“2022~2023年のコレクション(NY、パリ、ミラノ、ロンドン)におけるファッションやビューティのトレンドを意識した作品”というテーマで作品を募集しました。

コンセプトは
「ビューティ×ファッション」

「WWDBEAUTY ヘアデザイナーズコンテスト」のコンセプトは“ビューティ×ファッション”。「WWDJAPAN」や「WWDJAPANデジタル」のミッションの1つである「ファッション業界とビューティ業界の垣根を取り払う」ことを目的とした取り組みでもあります。そのため、審査員にファッション関係者やヘアメイクアーティストなどを迎え、両業界を“クロス”させることを試みました。

グランプリ受賞特典

グランプリ受賞特典

グランプリ受賞者(1名)には、賞品「ラピデム トウキョウ スパ(LAPIDEM TOKYO SPA)」のスパチケットが授与されるほか、「WWDBEAUTY」プロデュースのもと、「WWDBEAUTY」2023年3月27日号のカバーのモデルシューティングのヘア&メイクを担当してもらいました。

HAIR:KAZUYA YABUTA (Coeur Hair)
MAKE-UP:MAKI KUNIMOTO (mod’s hair AGENCY)
MODEL:KEITO (IMAGE)
PHOTO:RYU CAKINUMA (TRON)
COVER DESIGN:JIRO FUKUDA
STYLING:MASUMI YAKUZAWA (TRON)

WWDBEAUTY Hair Designers Contest

結果発表

グランプリ・準グランプリは、SAKURA「コクーン(Cocoon)」ディレクター、エザキヨシタカ「グリコ(grico)」代表、一番合戦彩「アンガーデン(Uné GARDEN)」代表、「WWDBEAUTY」編集部の4者が審査。また、メイクアップブランド「シュウ ウエムラ(SHU UEMURA)」のuchiideインターナショナル アーティスティック ディレクターの協力を得て、“シュウ ウエムラ賞”を設けました。

GRAND PRIX グランプリ

グランプリ
WWDBEAUTY Hair Designers Contest

藪田和也 「クールヘアー(Coeur Hair)」代表

「WWDJAPAN」は憧れの媒体だったので、コンテストがあると聞いて迷わず応募した。グランプリ受賞の一報を聞いてから、「WWDBEAUTY」の表紙撮影をするまでずっとわくわくしていて、このような体験をさせてもらえてうれしく思う。応募作品は、ヘア全体には燃え上がる炎のような力強い躍動感、そして前髪には近年トレンドとなっている繊細な線を作り、動きの対比を狙った作品。ワッフルの質感を加えることで“オーバーディストレスト”をヘアの中に表現した。

審査員コメント
ぱっと見たときにレトロな雰囲気でかわいいし、かっこいいと感じた。「WWDBEAUTY」のコンテストはヘア、メイク、ファッションのトータルな世界観を作り込んだ作品が多いけれど、中でもこの作品は、他のヘアコンテストではあまり見ないような、映画の1シーンを切り取ったような作品。このモデルの女性が実際に動いていて、感情があって、何かを訴えかける一瞬を撮ったような……。そう感じさせる作り込みがすごいうえに、ヘアもかっこいい。(SAKURA氏)
ヘアコンテストの作品には、ヘアカラー推しだったり、面で見せる流れだったりと“トレンド”が存在する。そのため、トレンドにとらわれ過ぎると周りと似たような作品になってしまう。この作品は際立ってシンプルで目を引くのに、よく見ると髪の部位によって質感を変えるなど、こだわりが浮き出てくる作品。その足し算と引き算のバランスがうまいし、斜め上から撮った構図も新鮮。(エザキ氏)
審査をする部屋に入った瞬間、まっ先に手に取って「かわいい」と思った作品。どこか懐かしさを感じさせるテイストなのに、よく見るとヘアにはワッフルなどの複数の技術が使われていてかっこいい。ヘアの凝り方や写真全体のレトロな質感、光の入り方など、すごく頑張っていると思うけれど、その頑張りを感じさせず、さらっと見せている引き算もいい。(一番合戦氏)
写真全体として見たとき、セピア調でざらっとした質感や、背景の光の入り方など、写真作品としてこだわりを感じさせる作品。ジェームズ・ディーンの時代のようなレトロな雰囲気の中に、ワッフルヘアやヌーディーなバングなど、コンテストであることを思い出させるような要素を仕込んでいる点もにくい。(「WWDBEAUTY」編集部)

SECOND PRIZE 準グランプリ

WWDBEAUTY Hair Designers Contest

宍戸文彦 「ハーティー(hearty)」代表

「WWDBEAUTY」のコンテストはメイクも評価してくれるということで、メイクで遊んだ作品に仕上げた。ただテクニックに走り過ぎることなく、かわいく見えることを最優先に作ったので、そこが評価されてうれしい。アニメっぽくなり過ぎないように、カラーリングも単色ではなく、黒い部分を残して立体的に仕上げた。

審査員コメント
コレクションでも、例えば「これ服なの?ゲームなの?」と言いたくなるような、遊びを盛り込んだ服が増えているが、その時代の空気感をヘア&メイクでうまく表現している。服は見えていないが、服を喰ってしまうようなヘア&メイクが面白く、これで街を歩いてもアリなんじゃないかと思わせてくれる。こんなにメイクの技量を感じさせる作品なのに、結果的にかわいく仕上がっている点も高評価。(エザキ氏)
WWDBEAUTY Hair Designers Contest

河野道将 「オルガヘアアンドメイク(Oluga hair&make)」
オーナースタイリスト

どうしても受賞したかったアワードなので、“準グランプリ”ということで少しくやしいけれど、評価していただいて素直にうれしい。受賞作品は、ジェンダーレスなかっこよさに、強い女性像を表現した作品。大胆なカットラインで魅せつつ、力強い眉にセクシーなバングを合わせることで、ジェンダーレスな魅力を演出した。

審査員コメント
コンテストにおいてはモデル選びも重要な要素で、この作品はとにかくモデルがかわいい。その素材の魅力をどう引き出すかがポイントだけれど、ミニマムなメイクと攻めたベリーショートで、ジェンダーレスな魅力を見事に引き出している。ジェンダーレスは作品のテーマとして多いし、その表現方法は人それぞれだけれど、この表現の仕方は個人的に新鮮で好き。(SAKURA氏)

SHU UEMURA PRIZE シュウ ウエムラ賞

WWDBEAUTY Hair Designers Contest

香西励 「ヘアメイク レコリア(Hair Make RECOLIA)」
オーナー

作品作りにおいては、ファッションを最初に決めることが多い。受賞作品も、個性的な首飾りを中心に、それに合うヘア&メイクを模索していったもの。首飾りに反射するさまざまな光を表現したヘアカラーは、約300枚のホイルを使ってカラーリングした。合わせる衣装は“服っぽくないもの”をチョイスした。日本を代表するメイクブランドのアーティスティックディレクターに選んでもらえるなんて、素直にうれしい。

審査員コメント
無機質な背景と浮かび上がるモデルが、ホログラムの立体像をイメージさせる。また、リアルとデジタルの境界を行ったり来たりしているようにも感じる。ヘアの質感、カラー、メイクアップ、アクセサリー、ファッションの思い切った対比が面白い。一瞬で何かしらのストーリーが浮かんでくるような、観る人に強い印象を残すことは、今の時代に欠かせない要素だと思う。(Uchiide/「シュウ ウエムラ」インターナショナル アーティスティック ディレクター)

審査員総評

4者の審査員それぞれに、「WWDBEAUTY」がコンテストを開催する意義についてや、応募作品全体を見て感じたことについて話してもらいました。

SAKURA / 「コクーン」ディレクター

SAKURA

エザキヨシタカ / 「グリコ」代表

エザキヨシタカ

一番合戦彩 / 「アンガーデン」代表

一番合戦彩

「WWDBEAUTY」編集部

「WWDBEAUTY」
編集部

SAKURA / 「コクーン」ディレクター

SAKURA 「コクーン」ディレクター

コロナ禍から本格的に抜け出した
次の時代への提案を感じさせる作品が多数

コロナ禍後くらいに、応募作品全体のテイストが一気に明るくなり、イエローやピンクなど鮮やかな色使いがあふれた時があった。そのときから「WWDBEAUTY」のコンテストには、クリエイターが抱えるフラストレーションなど、時代の空気感が反映されるのだなと思っていたけれど、今回はモノクロでストイックな作品が多かった。けれど決してダークな方向性ではなく、例えば髪をファッションのように飾り付けるなど、次の時代への提案を感じさせるものだった。

エザキヨシタカ / 「グリコ」代表

エザキヨシタカ 「グリコ」代表

メイクとファッションへの気合いが明らかに違う
“好き”を詰め込んだ作品が多く見ていて楽しい

一般的なヘアコンテストでは、ヘアには力を入れるけれど、メイクとファッションにはそうでもないので、結果的に似たようなメイク、ファッションになってしまうケースを多く見てきた。しかしこのコンテストの応募作品は、明らかにメイクとファッションにも気合いが入っているのが分かる。結果的に、エントリーする美容師の“好き”を詰め込んだ作品になっているので、それぞれに光るものがあり、見ていて楽しい。

一番合戦彩 / 「アンガーデン」代表

一番合戦彩 「アンガーデン」代表

「自由」で「何でもあり」のコンテスト
見たことがないような作品に出合えた

初めて「WWDBEAUTY」のコンテストの審査に参加したが、「自由」で「何でもあり」のコンテストだと感じた。はじめは「頑張って審査しよう」と思っていたけど、見ていて楽しい作品が多く、見ているうちに自然と優秀作品が決まっていった感じで、それもこのコンテストの特徴だと感じた。今回のグランプリも、これまでのヘアコンテストでは見たことがないような作品で、次回もそうした自由な発想から生まれる作品に期待したい。

「WWDBEAUTY」編集部

「WWDBEAUTY」
編集部

コンテストも6回目を迎え新たなフェーズへ
自分の「好き」や「気分」を表現した作品を求む!

ファッションとメイクにも知見のある「WWDJAPAN」の特徴を生かし、“ファッション×メイク×ヘアをトータルに審査するフォトコンテスト”というコンセプトでやってきたヘアデザイナーズコンテスト。これまでの5回を経て徐々にそのコンセプトが浸透し、今回はより自由に世界観を表現した作品が集まり、同コンテストが第2フェーズに突入したと感じた。次回ももっと既存の枠組みを超越した、自分の「好き」と「気分」を表現した作品を求めます!

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