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スピリチュアル消費

占い記事を流し読みするのは好きですが、正直スピリチュアル的なものにあまり興味のない自分。しかしこの記事のタイトルには思わず「え?何の話?」となりました。下でご紹介している記事1本目のことです。タイトルを見て「え?何の話?」となった方、いるんじゃないでしょうか(笑)

お守りジュエリーに一粒万倍日の財布、そして今回の記事で紹介している香水まで、スピリチュアルな消費が盛り上がっています。何かを買うとき、モノあふれ&多様性の時代の中では何を買うか、いつ買うか考えること自体が大きなストレス。スピリチュアルがその選択を後押しする一助になっているという面は大きいのだと思います。そういう意味では、肌色カラー診断や骨格診断と根っこは同じなのかも。実は「WWDJAPAN」2021年10月25日号で、こうしたスピリチュアル消費現象を特集していましたので、気になる方は読み返しorバックナンバーのご購入を!

「WWDJAPAN」編集委員
五十君 花実
NEWS 01

あなたの“リリス”は何座? 「アブラクサス」から“秘められた欲望”を解き放つ“リリス”の香りが登場

日本発フレグランス「アブラクサス(ABLXUS)」から2月29日、占星術で“秘められた欲望”を表わす“リリス”をテーマにした新作オーデトワレが登場した。同ブランドは、占星術師で調香師のChiyoブランドディレクターがスタート。“リリス”は月の満ち欠けに合わせ、日々心地よく過ごすためのフレグランス“ムーン オー コレクション”の新作で、優雅なイリスや幻覚性のあるダチュラを中心に、オーキッドやスミレ、ラムやタバコ、樹木をブレンドしたセンシュアルな香りに仕上がっている。価格は1万3200円(30mL)。

いろいろな価値観をシャッフルさせる香り

2月に東京都内で開催された発表イベントでは、新作フレグランス及び“リリス”について、Chiyoと星読み係・ヒーラーのyujiがトークショーを行った。yujiは、「風の時代がスタートし価値観が多様化した。個と向き合う時代がしばらく続く。“リリス”=内に秘めた要素を適度に解放することでエネルギーのバランスが取れ、より本質的な自己表現ができるようになる」と話す。“リリス”は時代の後押しで生まれたフレグランスで“自己解放”がテーマだ。「“リリス”は、思考優位になりがちな現代社会において、メンタリティーのブロックを解放して感覚を取り戻してくれる香りだ」とyuji。価値観の転換が起きる風の時代において、いろいろな価値観をシャッフルさせるような香りだという。Chiyoは、「それぞれの人が持つ男性性と女性性のバランスや感受性を取り戻すきっかけの香りになれば」と語った。

自分の“リリス”を知ることで本来の魅力を発揮

“リリス”とは、占星術で隠された才能や秘められた官能性を表わすと言われている。また、一説では、旧約聖書のアダムとイブ以前に神が創った女性で、アダムに服従を求められエデンの園から月へ旅立ち魔女となったと言われており、現代では女性解放運動の象徴だ。それぞれの人には誕生日の星座とは別に“リリス”が存在する星座があり、隠された魅力の覚醒ポイントを知ることができるという(リリスを調べるには、画像“12星座別 リリスのアドバイス”2枚目下のQRコードから)。新作には、“リリス”をテーマにした香りをまとうことで、抑制された女性性や欲望を解放することで、その人本来の魅力を発揮してほしいという思いが込められている。

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NEWS 02

アダストリアのキーマンが語るヨーカドー「ファウンドグッド」の勝算 プラットフォーマーへの一歩に 

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PROFILE: 小林千晃/アダストリア執行役員ビジネスプロデュース本部長

小林千晃/アダストリア執行役員ビジネスプロデュース本部長
PROFILE: (こばやし・ちあき)1973年生まれ、北海道出身。94年にアパレルメーカーに入社。07年にトリニティアーツ(13年にアダストリアグループに参画)の前身であるドロップに入社、ライフスタイル型ブランド「ニコアンド」を立ち上げる。18年アダストリア執行役員R&D本部長兼チーフクリエイティブディレクターに就任。21年アダストリア・ライフスタイル・クリエイション(ALC)を始動し、BtoBプロデュース事業をスタート。23年9月より現職。趣味はランニングで、3月3日に行われた東京マラソンも完走。今年はトレランレースのマウントフジ100(前UTMF)と信越五岳で100マイル(160キロ)にも挑戦予定

アダストリアは2月15日、総合スーパー(GMS)のイトーヨーカドー(以下、ヨーカドー)の衣料品平場への商品卸を開始した。ヨーカドーは2023年3月に自前でのアパレル事業からの撤退を発表しており、新売り場「ファウンドグッド(FOUND GOOD)」がその大部分を受け継いだ形。アダストリアは商品だけでなくVMDや販促、接客ノウハウもパッケージでヨーカ堂に提供し、ヨーカドーは6月までに首都圏を中心とした64店に同売り場を広げる予定という。23年に創業70周年を迎えたアダストリアは、「アパレル小売業からプラットフォーマーへ」を掛け声に、アパレルを軸に業界内外に多様なソリューションやノウハウを提供する企業へと変革を目指している。今回のヨーカドーとの協業もその一環だ。

前提として、ヨーカドーは1990年代以降、「ユニクロ(UNIQLO)」「ファッションセンターしまむら」などのカテゴリーキラーが成長する中で、衣料品のパイを奪われ続けてきた。2005年に伊勢丹出身の故・藤巻幸夫氏を衣料品立て直しのために迎え入れたのをはじめ、直近でも22年秋に宝島社の雑誌編集部と組んだ商品や売り場開発を行うなど、模索を続けていた。アダストリアはショッピングセンターやファッションビル向けブランドが主力であり、GMSの商売に強い企業ではない。ただ、「GMSといえど売っているのが衣料品ならば、われわれとして何かお手伝いできるのではないかと長らく考えていた」と、アダストリアの小林千晃執行役員ビジネスプロデュース本部長は話す。

アダストリアでは、BtoB事業を手掛けるビジネスプロデュース本部が今回の協業を主導している。同部は昨年9月に発足し、それまでR&D本部として手掛けていたBtoB事業を引き継ぎ、企業や団体のユニホームやグッズ製作、他社のブランド開発支援などを行ってきた。ヨーカドーとは1年以上前に話し合いを開始。「ヨーカドーの主要64店舗の衣料品平場の売り場環境を全店見て回り、お客さまへのアンケートも実施した。ヨーカドーの強みである食品とファッションをつなげるためには、アダストリアが得意とする30〜40代向けのカジュアルウエアや生活雑貨が必要だと提案した」。

その言葉通り、「ファウンドグッド」では約330〜990平方メートルの売り場でウィメンズ、メンズ、キッズのカジュアルウエアやシューズ、バッグ、ピアスなどのアクセサリー、キッチンツール、デジタルガジェットなどを扱っている。メンズのジャケパンスタイルやウィメンズのセットアップなどはあっても、本格的なスーツやオケージョンウエア、肌着は扱わない。「ファウンドグッド」のモデル店舗の1つであるヨーカドー木場店では、「ファウンドグッド」に隣接する形でメンズトラッドの「ケント」やウィメンズオケージョンの「ギャローリア」のコーナーがあるが、それらは以前からヨーカドーに商品供給しているメーカーによるものだ。

「コンサルのように口だけ出す、ではない」

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最新号の読みどころ

「クワイエット・ラグジュアリー」の静寂を破り、2026年春夏のウィメンズ市場に“カワイイ”が帰ってきました。しかし、大人がいま手に取るべきは、かつての「甘さ」をそのまま繰り返すことではありません。求めているのは、甘さに知性と物語を宿した、進化した“カワイイ”です。「WWDJAPAN」12月15日号は、「“カワイイ”エボリューション!」と題し、来る2026年春夏シーズンのウィメンズリアルトレンドを徹底特集します。