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日本のクワイエットラグジュアリーブランド「タカミ」とは? 世界戦略をロレアルのキーマン2人が語る

2021年に日本ロレアル傘下となった、美容皮膚の現場から生まれたスキンケアブランド「タカミ」。現在、日本市場でも顕著に売り上げを伸ばすと同時に、中国、台湾に進出しグローバル展開を強化している。世界でさらに成長するために、どのような働き方を推奨し、どのような人材が活躍しているのか?デイビッド・ルブラン「タカミ」グローバルブランドプレジデントと天谷美乃里「タカミ」ゼネラルマネージャーに聞いた。

オリジン、技術、洗練、
それが世界から見た「タカミ」の魅力

WWDJAPAN(以下、WWD):21年に「タカミ」がロレアル傘下となった時は大きな話題となった。

天谷美乃里「タカミ」ゼネラルマネージャー(以下、天谷):日本は世界で3番目に大きい化粧品市場であり、日本のお客さまは世界で一番洗練されていると言われています。ロレアルが「タカミ」を含め37のグローバルブランドを手掛ける中で、「タカミ」の主力の角質美容水“タカミスキンピール”は誕生から18年間処方を変えず、200万人以上(23年6月末時点、累計購入者数)の愛用者がいます。商品もサービスも全てにおいてこだわる日本市場で成功しているブランドは、世界に認められる可能性を十分に秘めている、ロレアルとしてそれを世界に広げていきたいということでタッグを組むことになりました。

WWD:「タカミ」に対する世界の反応は?

デイビッド・ルブラン「タカミ」グローバルブランドプレジデント(以下、デイビッド):非常に興味深いブランドだと認知されています。その理由の1つ目は美容皮膚のノウハウから生まれたというオリジン、2つ目は18年間処方が変わらない“タカミスキンピール”に代表される優れた技術、3つ目は美容意識の高い日本人が認める洗練です。今、ファッションではクワイエットラグジュアリーが注目されていますが、「タカミ」はまさにそれで、派手ではないけれど本物というのはロレアルが求めるもの。ダーマコスメに関心が高まっていることもあり今後、ユニバーサリゼーション(製品の共通コンセプトを維持しながらも展開国・地域の違いを受け入れ尊重するロレアルの戦略)を実践しつつ、世界で認知を上げていきます。

起業家精神が育まれる風土

WWD:グローバル化に伴い社員の意識や働き方は変わった?

天谷:M&Aはよく結婚に例えられますが、お互いに好きでも一緒に暮らしてみるといろんな調整が必要になります。ブランドが大きくなると、小さなチームがたくさんでき、それぞれのチームリーダーが自分の意見を持って業務を推進していく必要が出ます。それまで、指示を仰ぐ働き方が多かった人から「私はこう思いますが、やっていいですか?」という言葉が出るようになった時に変化の手応えを感じ、当社が大切にしている「起業家精神」が育まれたのだと実感しました。

デイビッド:グローバルも同様の傾向にあります。「タカミ」はDtoCブランドで主力はECビジネス。ブランド立ち上げ当初から”お客さまの視点に立ち返ること””お客さまがどう感じるか”という点を重要視しています。お客さまの声やお客さまがどう思うのかを大切にする中、さまざまなブランドを擁するロレアルの傘下になったことで、「タカミ」の良さや課題を再確認し、それを強みとすることでブランド力を高めることにつながり、好成績につながっています。

外見的な美だけでなく
内面的な美の創造も目指す会社

都内大学のファッション系サークルに所属する3人が「タカミ」の取り組みを知り、その思いを語る。

パーパスは「世界をつき動かす美の創造」

1909年に創業し、1世紀以上にわたり「美の創造」を唯一無二の使命としてきたロレアル。「私たちのゴールは、世界中のすべての人、ひとりひとりに最高の美しさをお届けすること」とし、品質、効果、安全性、誠実さ、そしてその責任にいたるまで、あらゆる美のニーズと欲求に応え続ける。ダイバーシティを大切に、傘下の37ブランドを通じて美の多彩な表現を生み出し、インクルーシブ性を根幹においたビジネスを確立することを約束する。また、女性の尊厳を護り、同社が関わるコミュニティーを強化。地球の美しさを護るための気候変動にも挑み、生物多様性を重視し、天然資源の保存にも注力する。

PHOTOS:YUKIE SUGANO,TEXT:YOSHIE KAWAHARA
問い合わせ先
日本ロレアル
03-6911-8100