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ブルマースナップの衝撃!

まずは本日1本目の記事、「ミュウミュウ」のショー会場スナップをご覧ください。「……こ、これは!」と皆さんも思うはず。ランウエイで見る分にはそこまで過激ではないブルマールックですが、パリコレ中とはいえ街中を背景に見るとなかなかに衝撃を受けます。

パリコレ帰りの当社の編集統括、向が「『ミュウミュウ』の影響力は絶大」「しかしあのブルマー姿はショー会場半径50メートルとSNSの世界のためのもの、ある種の特権階級の服」と話していましたが、それも納得。でも、服で衝撃を覚えることなんて、考えてみれば久しくありませんでした。1960年代にサンローランのスモーキングを見た人たちも、こんな風に「なんてスキャンダラスでハレンチな!」と受け取ったのかも。ということは、衝撃のブルマールックも時代を超えるスタイルになるかも!?

そして、「ミュウミュウ」情報もたくさん載った今週発売の「WWDJAPAN」パリコレ詳報号は、このメールの一番下からご覧いただけます。

「WWDJAPAN」編集委員
五十君 花実
NEWS 01

【スナップ】勢いに乗る「ミュウミュウ」には、“ノー・パンツ”ルックや大胆な透け感に挑む強者が集結

「ミュウミュウ(MIU MIU)」は、パリ・ファッション・ウイーク期間中の10月3日(現地時間)、2024年春夏コレクションを発表した。ここ数シーズン飛ぶ鳥を落とす勢いで波に乗っている同ブランドは今季、「現代における美の定義」を探求。「変化し続ける世界において、美はこの時代の複雑さに呼応しなければいけない」というミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)の考えを反映し、おなじみとなった極端なローウエストを軸にしたプロポーションバランスを生かしながら、プレッピーな紺のブレザーやポロシャツ、チェックのボタンダウンシャツ、サーファーのイメージにつながるスイムウエアやビーチサンダルなどをミックスした。

ショーには、セレブリティーやインフルエンサーを筆頭に、半年前に発表されたランウエイルックをまとうゲストが多数来場。ボトムスを穿き忘れたかのような“ノー・パンツ”ルックや、大胆な透け感と肌見せを取り入れた着こなしを楽しむ姿が見られた。いつも以上にファッション・ウイーク中の会場周辺だからこそ挑めるスタイルではあるが、その影響力は絶大。今シーズンは、都市を問わずさまざまなブランドのクリエイションにも「ミュウミュウ」の影響が垣間見えた。

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NEWS 02

「モンベル」に学ぶコミュニティーの作り方 大阪企業は世界初「トム・ディクソン」サウナで奮闘【進化する幸せ産業】

機能性とデザイン性、
安心価格も備える「モンベル」

秋が深まり、本格的なキャンプシーズン到来と共に、日本発アウトドアブランドの動きも活発だ。日本ブランドは、確かなクオリティーや発想力など、ほかにはない強みがあることから、海外市場の支持が高い。大阪に本社がある「モンベル(MONT-BELL)」もその一つ。新宿のショップを訪れてみると、カスタマーのほとんどがインバウンドであることに驚く。欧米やアジアなど、客の国籍もさまざまで、世界が注目するアウトドアブランドといえるだろう。

「モンベル」は、日本の気候に合わせた機能性やデザイン性、サイズの充実度に加え、手の届きやすい価格帯という要望もかなえている。山岳ギアに強い本格的アウトドアショップでありながら、ファミリー層が多いのも特徴だ。

創業者の辰野勇・会長は、1969年にアイガー北壁日本人第二登を果たし、翌年には日本初のクライミングスクールを開校。1975年、当時28歳だった彼が山仲間と共に立ち上げたのが、フランス語で“美しい”と“山”の単語を組み合わせた「モンベル」という名の登山用品ブランドだった。

「モンベル」の商品開発のコンセプトは、“Function is Beauty®︎(機能美)”と“Light & Fast®︎(軽量と迅速)”。デザイン性に優れ、価格も手ごろなので、アウトドア初心者も手に取りやすい。アウトドア用品で培ったノウハウを生かして、車いすユーザー対象のウエアやリュックサックも商品化している。さらに、補助人工心臓システムの専用バッグなども開発。大手繊維メーカーと連携したり、登山用品の高い技術を応用したりすることで、生活の質を上げることに貢献している。実際、災害支援や農業のサポートなど、SDGsという言葉が生まれる前から、地域や社会への活動に積極的に向き合ってきた。また、本格的なアウトドアブランドにも関わらず、キッズやペットのギアも充実している。例えば川遊びには欠かせないライフジャケットも、小型犬から大型犬までの幅広いサイズをそろえる。

ビーチから山へ エントリー層を
アウトドアへナビゲート

同ブランドはその名の通り、山岳関連のアウトドアギアや、ウエアに強いイメージがあるが、2023年夏に海を目の前にしたロケーションの「モンベル ベイサイドビーチ坂店」をオープン。マリンスポーツの拠点としても機能するようになった。広島市と呉市を結ぶ国道31号沿いにある「ベイサイドビーチ坂」は、23年にできた人口の海水浴場。JR呉線・水尻駅の目の前という駅前海水浴場だ。コイン式シャワーやロッカーなどの機能のほかに、広島で人気のスペイン料理店が運営するカフェやコワーキングスペースなどもあり、気軽に立ち寄れることから、早くも広島県の人気スポットとなっている。

「モンベル ベイサイドビーチ坂店」は、マリンアクティビティーの拠点としても機能する。他店舗に比べてマリンスポーツ関係の商品が多く、折り畳み式シーカヤックやライフジャケットを購入し、そのまま目の前の海へ漕ぎだして行ったカスタマーもいたそう。カヤックのレンタルサービスがあり、初心者のための講座など、参加型のイベントも定期的に開催。自転車のレンタルも可能で、瀬戸内海をフェリーで渡り、島々をサイクリングする楽しさも伝えている。今後は同店を拠点とするトレッキングのツアーも企画している。コアなファンはもちろん、海水浴に来たエントリー層の新規顧客のチャレンジもサポートし、登山などさまざまなアクティビティへと導くのも目的の一つだ。

「モンベル」は福岡や四国、奈良など西日本を中心とするキャンプ場やコテージなどの宿泊施設も運営しており、家族や学生同士でも気軽にアウトドア体験に挑戦できる。山歩き講習会をはじめ、愛犬と楽しむアウトドアやフォトトレッキング、畑での収穫体験など、幅広い層に向けたイベントを開催。関西や名古屋発着のバスツアーも多く、アウトドアへの門戸を広げ、コミュニティーを拡大している。

日本初の会員制ガレージ&クラブが
大阪・阿波座に誕生

9月に大阪・阿波座に誕生した「エスク ガレージ&クラブ(ESC GARAGE&CLUB)も、ユニークなコミュニティーだ。日本で初めての会員制ガレージで、17区画のプライベートガレージを有し、要望に応じてデザインをカスタマイズできる。オフィスやラウンジを併設するスペースもあり、中にはテラスやロフト階のある区画も設ける。1区画月28万円~68万円という価格帯にも関わらず、オープン前から問い合わせが殺到したという。設計は、飲食店の経営やカフェ、ブティックなどの設計に携わる会社カフェの森井良幸代表が手掛けた。施設内には「トム・ディクソン(TOM DIXON)」がデザインした世界初のサウナや、ラウンジを備えたESCクラブもある。ガレージメンバー以外に50名のクラブメンバーも利用でき、プレミアムカーシェアリングのサービスも使える。

会員限定エリアでは安心感
オープンエリアではローカルな交流

「エスク ガレージ&クラブ」は商業施設でもあり、敷地内のテナントにあるスタイリッシュな理髪店「カーウォッシュ バーバー(CARWASH BARBER)」や、ギャラリーなどのパブリックエリアは、会員以外も気軽に立ち寄れる。中には「ボンパピ+(bonne puppy+)」といった犬向けの幼稚園や人気立ち飲み店「二甲立食店」もあり、地域の人々の交流の場になっている。

「エスク ガレージ&クラブ」を運営しているのは、1959年に創業し、近畿や中部地方を中心にアストンマーティンやジャガー、ランドローバーなどのイギリス・イタリアの正規ディーラーを営む八光エルアール社。最近では、グループにおいて「六甲山サイエンスリゾート」(旧六甲山ホテル)などのホテル事業も行っている。池田浩八社長は、「目指すのはイノベーティブな人々が集うサードプレイスであり、都会のエスケープゾーン。海外のSOHO HOUSEのような、共通の価値観をもつ交流の場のようなコミュニティーを築けるといいですね」と語る。「トラッドマンズ 盆栽(TRADMAN’S BONSAI)」や西陣織をモダンに昇華させた「細尾」など、国際的に評価される日本文化の展示や限定ショップを企画するなど、情報発信にも意欲的だ。

共に楽しむ姿勢こそが
ブランディングの要

アウトドアとドライブというジャンルはそれぞれ違えど、共通の価値観を持つ仲間が、知見とネットワークを持つ企業を軸にコミュニティーを築くという点では共通するものがある。奇しくも両ブランドは、同じ大阪西区の立売堀の地でスタートしているという共通項があり、大阪の地がそうさせるのだろうか。そして何よりも、ブランドの「一緒に楽しもう」というメッセージを私は強く感じた。

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最新号の読みどころ

「クワイエット・ラグジュアリー」の静寂を破り、2026年春夏のウィメンズ市場に“カワイイ”が帰ってきました。しかし、大人がいま手に取るべきは、かつての「甘さ」をそのまま繰り返すことではありません。求めているのは、甘さに知性と物語を宿した、進化した“カワイイ”です。「WWDJAPAN」12月15日号は、「“カワイイ”エボリューション!」と題し、来る2026年春夏シーズンのウィメンズリアルトレンドを徹底特集します。