ビジネス

百貨店各社23年6月は1割増収 新宿伊勢丹初日のセールは2318人が行列も「セール縮小」

百貨店主要5社の2023年6月度業績は、おしなべて1割程度の増収だった。ラグジュアリーブランドなど高額品の好調継続に加え、外出機会の増加により、盛夏向けの衣料品や帽子、サンダルなどの服飾雑貨がよく動いた。

各社の前年と比較した売上高は、三越伊勢丹が14.3%増(19年同月比10%増)、高島屋が8.2%増(同横ばい)、大丸松坂屋百貨店が13.4%増(同1.3%増)、そごう・西武が7.4%増(同9.3%減)、阪急阪神百貨店が12.7%増(同9.6%増)。いずれの百貨店もコロナ前の19年の業績を超えるか、それに近い水準まで業績が回復している。

セール縮小、正価シフトは継続

6月30日から7月1日にかけて、各社の夏のクリアランスセールがスタートした。三越伊勢丹の伊勢丹新宿本店の初動3日間(6月30日〜7月2日)は、昨年よりも好調なすべり出し。初日の開店前の並び客は2318人で、前年比約10%増だった。カットソーやブラウスなど、今すぐ着られる夏物衣料の売れ行きがいいという。

ただ百貨店全体では「セール縮小、正価品シフト」の傾向にある。大丸松坂屋百貨店は衣料品売り場の面積を段階的に減らしている影響もあり、セール品の売り上げは19年比約2割減。阪急阪神百貨店の阪急本店は、「セールがスタートしてからもプロパー(正価品)の反応の方がいい」(同社広報)という。高島屋のセール売り上げは前年並みにとどまるが、「特価品をフックとした増収効果」に期待する。

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

“個”が主役の百貨店特集2024【WWDJAPAN BEAUTY付録:2023年度世界のビューティ企業TOP100】

7月22日号の「WWDJAPAN」は百貨店特集。 個人の価値観が多様化し、コロナを経てオンライン消費がますます浸透しました。百貨店という業態の存在意義すら問われる中、それでも人が集まる店の条件とは何か。決め手は、品ぞろえでも立地でもなく、情熱と個性を持った“人”の存在。百貨店が元々持っていた強みに光を当てたり、その枠を超えて新分野を開拓したりと、編集力やアイデアを駆使して売り場を面白くしようとする…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。