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経産省が「繊維製品における資源循環システム検討会」をスタート ユーチューブ配信も

 経済産業省は、「繊維製品における資源循環システム検討会」を1 月 20 日にスタートした。繊維産業における資源循環型経済の実現に向けた課題を議論・整理することが目的で有識者・事業者を集めて全6回開催し、2023年夏ころにとりまとめる。会の様子はユーチューブでライブ配信し、会で使用した資料や議事録は同省の公式ホームページで閲覧できる。

 20日に開催した第1回の冒頭で同省の田上博道生活製品課長は、欧州委員会が2022年3月に、30年までにリサイクル繊維を大幅に活用することなどを目標とする「持続可能な循環型繊維戦略」を公表したことを挙げ、「今後も需要が拡大すると思われる海外市場において日本企業が競争力を維持確保してゆくためには、課題整理、必要な施策を起こしてゆくことが重要だ」と語った。同省は22年に「繊維ビジョン」を15年ぶりに改訂し、そこでもサステナビリティを重要な課題と位置づけており「繊維企業の現場でサステナビリティの課題に対応してゆくことが待ったなしだ」と続けた。

 同省は、繊維製品の資源循環システムを確立するためには、大きく「回収」「分別・再生」「製造」「販売」の 4つのフェーズで異なる課題が存在し、それらを「並行的に解決していくことが不可欠」だとし、今後の議題もこれらに則したものとなる。また毎回、関連する団体や企業が発表する時間を設け、第1回はNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)が調査した現状や課題を共有した後、帝人フロンティアと倉敷紡績が資源循環の実例を発表した。

【座長】
新宅純二郎/東京大学大学院経済学研究科教授

【委員】
天沢逸里/東京大学大学院工学系研究科化学システム工学専攻助教
鎌田安里紗/unisteps共同代表理事
木村睦/信州大学繊維学部化学・材料学科教授
筑紫圭一/上智大学法学部地球環境法学科教授
中谷隼/東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻准教授
福田稔/ローランド・ベルガー パートナー
向千鶴/INFASパブリケーションズ執行役員WWDJAPAN編集統括サステナビリティ・ディレクター
渡邉純子/西村あさひ法律事務所弁護士

【オブザーバー】
消費者庁消費者教育推進課
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
天然繊維循環国際協会
日本アパレル・ファッション産業協会
日本ユニフォーム協議会
JSFA(ジャパンサステナブルファッションアライアンス)
日本化学繊維協会
日本繊維産業連盟

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