Fashion. Beauty. Business.
キム・ジョーンズ、ビジネスとクリエイションを繋ぐ
働き者のキム・ジョーンズが、特製デキャンタや限定ボトル、初のラグジュアリー・ファッションアイテムからなる“ヘネシー X.O”のエクスクルーシブ・コレクションを制作しました。同じLVMHグループながらワイン&スピリッツ部門はちょっと遠い気がしていましたが、こうしてクリエイターが各部門を近づけるのでしょうか?
キムは「ディオール」と「ビルケンシュトック」のコラボレーションも仕掛けました。「ビルケンシュトック」は、LVMHの投資会社Lキャタルトンに買収されています。ビジネスとクリエイションがうまく繋がっているなぁ、キムの活躍を見るたびそんなことを考えます。
キム・ジョーンズがコニャックの「ヘネシー」とコラボ 限定ボトルや初のファッションアイテムを制作
LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)傘下の仏コニャックメゾン「ヘネシー(HENNESSY)」は、「ディオール(DIOR)」のメンズ・アーティスティック・ディレクターと「フェンディ(FENDI)」のウィメンズ・アーティスティック・ディレクターを務めるキム・ジョーンズ(Kim Jones)とのコラボレーションを発表した。特製デキャンタや限定ボトル、初のラグジュアリー・ファッションアイテムからなる“ヘネシー X.O”のエクスクルーシブ・コレクションを制作し、3月にロンドンでお披露目すると同時にローンチ予定だ。
ファッションアイテムに関する詳細は明らかにされていないが、キムは「今回のコラボレーションでは、“ヘネシー X.O”のアーカイブからインスピレーションを得て、過去、現在、未来のためのデザインを手掛けた。特に興味を引かれたのは、このメゾンが持つ厳格なクラフツマンシップの歴史。そのアプローチは、ファッションにも当てはまるものだ」とコメント。一方、ローラン・ボワロ(Laurent Boillot)最高経営責任者は、「現代を代表する素晴らしいクリエイターであるキム・ジョーンズと共に、コニャック作りとクチュールを融合させた新たな旅に乗り出すことをとても楽しみにしている。“ヘネシー X.O”を象徴する個性からインスピレーションを受けたキムは、今日そして未来の文化にインパクトを与えるようなコンテンポラリーなコレクションを生み出した」と話す。
“ヘネシー X.O”は、1870年に世界で初めて“エクストラ・オールド(X.O)”の名が与えられたコニャック。約100種類のオー・ド・ヴィー(原酒)をブレンドして作られており、創業者のリシャール・ヘネシー(Richard Hennessy)の甥が考案した個性的なボトルデザインでも知られる。過去には、建築家のフランク・ゲーリー(Frank Gehry)やアーティストの蔡国強(ツァイ・グオチャン)、映画監督のリドリー・スコット(Ridley Scott)らと協業し、限定ボトルやキャンペーンを制作してきた。
2023年に注目の中国を拠点とするインフルエンサー9選
中国市場ではメルマガなどのメールを使ったマーケティングはほぼないに等しく、SNSが大きな影響を持つ。例えば、中国最大のSNSアプリ「WeChat(微信・ウィーチャット)」はコミュニケーションツールの枠を超え、ブランドが公式アカウントでの発信を通して消費者にダイレクトにつながれるツールに成長した。2022年は「シャネル(CHANEL)」が同アプリに一番多く投稿し、374万と最大のビュー数を獲得した。これは21年に比べて180.5%の上昇となっており、SNSの特徴を生かして新たなリーチ拡大につなげている。
そんな中国市場では、インフルエンサー(中国ではKOL)も毎年注目株が多く登場する。ここでは、米「WWD」が選んだ2023年に知っておきたい注目の9人を紹介。中国版インスタグラムの「シャオフォンシュウ(Xiaohongshu、小紅書)」や中国版ティックトックのドウイン(Douyin、抖音)といったプラットフォームを中心に活躍する、新鋭インフルエンサーたちのスタイルや個性に注目だ。
1 ミン・マー
1 / 2
VR用フィルターデザインやファッション・インスタレーションに精通するデジタルアーティストのミン・マー(Ming Ma)。ニューヨークのスクール・オブ・ビジュアル・アーツ(School of Visual Arts)を卒業後、インフルエンサーとして活動を始めた。おどけたスタイルとぶれないヘアスタイルを貫く。
VR用フィルターデザインやファッション・インスタレーションに精通するデジタルアーティストのミン・マー(Ming Ma)。ニューヨークのスクール・オブ・ビジュアル・アーツ(School of Visual Arts)を卒業後、インフルエンサーとして活動を始めた。おどけたスタイルとぶれないヘアスタイルを貫く。
2 チェルシー・クォック
1 / 2
北京を拠点とするチェルシー・クォック(Chelsea Kwok)。レトロなスタイルとハリウッドの古典映画を彷彿とさせる画像が人気を集める。
北京を拠点とするチェルシー・クォック(Chelsea Kwok)。レトロなスタイルとハリウッドの古典映画を彷彿とさせる画像が人気を集める。
3 シュウ・チェン
1 / 2
シュウ・チェン(Xue Chen)はロンドン・カレッジ・オブ・ファッション(London College of Fashion)在学中に、並行してモデルのキャリアをスタートさせ、23年現在はモデル兼ファッションデザイナーとして活動。キュート(Cute)とフィアス(Fierce)をもじった名前を持つアパレルブランド「Cfierce」を運営する。同ブランドは日本のアニメやイギリスのパンクカルチャーをテーマにする。
シュウ・チェン(Xue Chen)はロンドン・カレッジ・オブ・ファッション(London College of Fashion)在学中に、並行してモデルのキャリアをスタートさせ、23年現在はモデル兼ファッションデザイナーとして活動。キュート(Cute)とフィアス(Fierce)をもじった名前を持つアパレルブランド「Cfierce」を運営する。同ブランドは日本のアニメやイギリスのパンクカルチャーをテーマにする。
4 リチェン・リン
1 / 2
ラウンジウエアブランド「ホームイズム(HOMEISM)」の運営のほか、ファッションコンサルタントとしても活躍するリチェン・リン(Licheng Ling)。ニューヨークでキャリアをスタートさせたあと、新型コロナウイルスのパンデミックの影響で20年に拠点を中国に移した。モノクロをベースに、抜け感のあるスタイルが人気を集める。
ラウンジウエアブランド「ホームイズム(HOMEISM)」の運営のほか、ファッションコンサルタントとしても活躍するリチェン・リン(Licheng Ling)。ニューヨークでキャリアをスタートさせたあと、新型コロナウイルスのパンデミックの影響で20年に拠点を中国に移した。モノクロをベースに、抜け感のあるスタイルが人気を集める。
5 ジュン・ファン
1 / 2
ファッションマガジンの編集者だったジュン・ファン(Jun Huang)は、香水にまつわる投稿とともにインフルエンサーとして注目を浴びるようになった。自身の知識を生かし、学びになるコンテンツを手掛ける。
ファッションマガジンの編集者だったジュン・ファン(Jun Huang)は、香水にまつわる投稿とともにインフルエンサーとして注目を浴びるようになった。自身の知識を生かし、学びになるコンテンツを手掛ける。
6 ハン・チェン
1 / 2
上海でモデルのキャスティングエージェントを務めていたハン・チェン(Hang Chen)は、独学でフォトグラファーになった。20年後半に“ストリートスナップ シャンハイ”と題したアカウントを立ち上げ、現地のファッションを発信。ストリートスタイルを取り上げるアカウントとして、瞬く間に人気を集めた。
上海でモデルのキャスティングエージェントを務めていたハン・チェン(Hang Chen)は、独学でフォトグラファーになった。20年後半に“ストリートスナップ シャンハイ”と題したアカウントを立ち上げ、現地のファッションを発信。ストリートスタイルを取り上げるアカウントとして、瞬く間に人気を集めた。
7 フェイ・チワン
1 / 2
10年代後半にティックトックで流行したeガールにインスパイアされたY2Kファッションが人気のタンスアン(Tansuan)ことフェイ・チワン(Fei Zhuang)。人形のようなかわいらしいスタイルが注目を集める。
10年代後半にティックトックで流行したeガールにインスパイアされたY2Kファッションが人気のタンスアン(Tansuan)ことフェイ・チワン(Fei Zhuang)。人形のようなかわいらしいスタイルが注目を集める。
8 シシセン・チェン
1 / 2
“ガーリカ プリンセス(Garlica Princess、ニンニク王女)”の愛称で親しまれる歌手のシシセン・チェン(Sixian Chen)。目をひくY2Kファッションとスタイルで、中国のZ世代からファッションアイコンとして人気を拡大中だ。
“ガーリカ プリンセス(Garlica Princess、ニンニク王女)”の愛称で親しまれる歌手のシシセン・チェン(Sixian Chen)。目をひくY2Kファッションとスタイルで、中国のZ世代からファッションアイコンとして人気を拡大中だ。
9 ストキャスティク・ボラティリティー
1 / 1
ポッドキャスト「ザ・ストキャスティク・ボラティリティー(The Stochastic Volatility)」を運営する3人組インフルエンサー。元ジャーナリストのシィヤ・フー(Shiye Fu)、ジーチー・チャン(Zhiqi Zhang)、ジャングオ・レング(Jianguo Leng)の3人が20年に立ち上げ、女性に特化したコンテンツや、ソーシャルイシューを扱う。ローンチ後すぐに中国の大手ポッドキャストプラットフォーム「リトル ユニバース(Little Universe)」で人気を獲得した。
「WWDJAPAN」12月22日&29日合併号は、創業90周年を迎えた吉田カバン総力特集です。「ポーター(PORTER)」「ラゲッジレーベル(LUGGAGE LABEL)」「POTR」の3ブランドを擁し、日本を代表するカバンメーカー・吉田のモノ作りに迫ります。日本が誇る伝統技術を持つカバン職人たちと深い関係を築きながら、最先端の技術・素材を使い名だたるデザイナーズブランドとコラボレーションする相反した性質はどんな文脈から生まれているのでしょうか。