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大きく動くLVMH帝国
ルイ・ヴィトンが、マイケル・バーク会長兼最高経営責任者(CEO)の退任を発表しました。後任には、同じくLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトンで、クリスチャン ディオール クチュールのピエトロ・ベッカーリ会長兼CEOが就任。さらにその後任には、ベルナール・アルノーLVMH会長兼CEOの長女デルフィーヌ・アルノー=ルイ・ヴィトン エグゼクティブ・バイス・プレジデントが2月1日付で就きます。要職にタレントぞろいのため、人事のシャッフルでここまで「おお!」となるのはさすがLVMHです。
ルイ・ヴィトンのピエトロ・ベッカーリ次期会長兼CEOは、2月からどのように世界最大規模の巨大船を動かしていくのでしょうか。「WWDJAPAN」では近日中に、トップ人事発表前の同氏のインタビューを掲載予定です。お楽しみに。
「ルイ・ヴィトン」の会長兼CEOが退任、後任は「ディオール」の会長兼CEO グループ内で人事シャッフル
ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)は、マイケル・バーク(Michael Burke)会長兼最高経営責任者(CEO)が退任することを発表した。後任には、同じくLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)が擁するクリスチャン ディオール クチュール(CHRISTIAN DIOR COUTURE)のピエトロ・ベッカーリ(Pietro Beccari)会長兼CEOが就任する。なお、ベッカーリ会長兼CEOの後任には、ベルナール・アルノー(Bernard Arnault)LVMH会長兼CEOの長女であるデルフィーヌ・アルノー(Delphine Arnault)=ルイ・ヴィトン エグゼクティブ・バイス・プレジデントが任命された。いずれも2月1日付で退任および就任する。
バーク会長兼CEOは、現在66歳。アルノーLVMH会長兼CEOが率いる一族の持株会社グループ アルノー(GROUPE ARNAULT)に入社後、「ディオール(DIOR)」「フェンディ(FENDI)」「ブルガリ(BVLGARI)」とLVMHが擁するブランドの要職を歴任し、2013年に現職に就任。今後は、「アルノーLVMH会長兼CEO直属の要職に就く」という。
ベッカーリ会長兼CEOは、06年に戦略およびマーケティング・コーディネーション・ディレクターとして「ルイ・ヴィトン」に加わった。12年には、「フェンディ」から「ブルガリ」に移ったバーク会長兼CEOの後任として「フェンディ」のトップに就任。18年2月に現職に就任した。
デルフィーヌは、01年にクリスチャン・ディオール クチュールのコマーシャル・ディレクターに就任。同ブランドのデピュティ・エグゼクティブ・ディレクターを務めた後、13年にルイ・ヴィトンに移って現職に就任し、ナンバー2としてプロダクト全体を監督してきた。同氏が同年に設立した「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ」は若手デザイナーの登竜門として大きな成功を収めているほか、19年1月にはLVMHの執行委員に任命されている。
ファストリ、国内社員の年収を最大40%引き上げ 初任給30万円へ
「ユニクロ(UNIQLO)」「ジーユー(GU)」などを運営するファーストリテイリングは3月、「企業としての世界水準での競争力と成長力強化」を目指し、日本の従業員の報酬を最大で約40%引き上げる。新入社員の初任給は現行の25万5000円から30万円(年収換算で約18%の引き上げ)となり、入社1〜2年目に相当する新人店長は月給29万円から39万円(同約36%の引き上げ)となる。
報酬改定は世界各地で進めているというが、「今回は特に、海外に比べて報酬水準が低位にとどまっている日本において、報酬テーブルを大幅にアップする」もの。具体的には、各従業員に付与している“グレード”ごとの報酬水準をグローバル共通となるように数%〜約40%引き上げ、従来の役職手当などは廃止する。同時に、組織の働き方も見直す。全社視点で問題を発見し、部署に関わりなく課題を提起し合うフラットで機動性が高い組織作りを進める。
社員の報酬改定に先駆けて、国内のパート、アルバイト(準社員)の時給は2022年9月時点で10〜30%引き上げている。
「WWDJAPAN」12月22日&29日合併号は、創業90周年を迎えた吉田カバン総力特集です。「ポーター(PORTER)」「ラゲッジレーベル(LUGGAGE LABEL)」「POTR」の3ブランドを擁し、日本を代表するカバンメーカー・吉田のモノ作りに迫ります。日本が誇る伝統技術を持つカバン職人たちと深い関係を築きながら、最先端の技術・素材を使い名だたるデザイナーズブランドとコラボレーションする相反した性質はどんな文脈から生まれているのでしょうか。