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圧巻、東京をジャックした大規模プロモーション

 「ルイ・ヴィトン」が、芸術家の草間彌生さんとの協業第2弾のプロモーションで、東京の名所という名所を現在ジャックしています。このメディアツアーに参加してみると、規模も仕掛けも何もかもすごかった。東京タワーから東京駅、渋谷スクランブル交差点など、ローカルの総力を結集した一大キャンペーンでした。

 ただ、コラボアイテムの全貌を公開できるのはもう少し先です。SNSですでに一部アイテムを目にした方もいるとは思いますが、とても素敵で売れそうなコレクションという印象でした。これだけの予算をかけてプロモーションする価値のある完成度と意気込みを感じたので、市場の反応も含め、来年1月の発売が楽しみです。

「WWDJAPAN」副編集長
大塚 千践
NEWS 01

「ルイ・ヴィトン」×草間彌生の作品が東京の街全体に出現 コラボ第2弾を祝して

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は、芸術家の草間彌生とのコラボレーション第2弾となるコレクションを、2023年1月1日に日本と中国で先行発売する。両者の協業は2012年以来10年ぶりで、ウィメンズとメンズのウエアからバッグ、シューズ、アクセサリー、ラゲージ、トランク、フレグランスまで幅広いアイテムをそろえる。アイテムは1月と3月の2回に分けて販売予定だ。日本を代表する前衛芸術家とのコラボレーションを祝し、11月29日から東京各所でキャンペーンを実施。3D動画やビジュアル、拡張現実(AR)を体験できるインスタレーションやイルミネーションなど、街全体でコレクションの世界観を表現する。

 新宿では、クロス新宿ビジョンで3D動画が12月7日まで見られる。草間を象徴する水玉模様をあしらったトランクから、草間のアバターが登場するユニークな映像だ。

 渋谷では、スクランブル交差点でマルチビジョンでのビジュアルが12月5日まで見られる。複数のスクリーンを同時に横断する立体的なキャンペーン動画は迫力十分。

 東京駅前の行幸通りでは、スケートリンクと、AR体験が可能なLV フィッシュ・カフェとインスタレーションを12月25日まで設置している。スケートリンクには水玉模様をハンドペイントであしらい、ピンクの魚をモチーフにしたカフェではホットドリンクを提供する。東京駅外側に配置したインスタレーションは、QRコードを読み込んでスマートフォンを掲げると、ガラスのボックスからキャラクターたちが登場する仕掛けだ。

 東京タワー近郊では、増上寺や芝公園にAR体験可能なインスタレーションを設置。増上寺の地面にはカラフルな水玉模様を敷き詰め、“LV”のスカルプチャーをいっそう華やかに飾る幻想的な空間を12月5日まで体感できる。プリンス芝公園には草間の代表作品の一つであるパンプキンのバルーンと、メタリックなミラーボールの空間を12月29日まで楽しめる。いずれもAR体験が可能で、セルフィー撮影をするとパンプキンや水玉のハットを仮想空間で着用できる。

 さらに、11月30日と12月16〜18日には東京タワーも色彩豊かなドット仕様にライトアップ。今回のコラボレーションを祝福するムードを、東京の街全体で盛り上げる。

■ルイ・ヴィトン×草間彌生 シティ・アクティベーション
※実施内容や日時は変更の可能性あり

新宿3D動画広告
日程:〜12月7日
場所:クロス新宿ビジョン
時間:7:00〜1:00

渋谷マルチビジョンジャック
日程:〜12月5日
場所:渋谷スクランブル交差点
時間:9:00〜0:00

スケートリンク+フィッシュカフェ(AR体験可)
日程:〜12月25日
場所:東京駅前行幸通り
時間:11:00〜22:00

ガラスボックスのインスタレーション(AR体験可)
日程:〜12月25日
場所:東京駅前行幸通り(東京駅外側)
時間:11:00〜22:00

増上寺インスタレーション(AR体験可)
日程:〜12月5日
場所:増上寺
時間:8:00〜22:00(12月5日のみ8:00〜18:00)※ライトアップは16:00〜22:00

プリンス芝公園 パンプキン&ミラーボールインスタレーション(AR体験可)
日程:〜12月29日
場所:プリンス芝公園
時間:8:00〜22:00(パンプキンのライトアップは16:00〜22:00)

東京タワー ライトアップ(AR体験可)
日程:11月30日、12月16〜18日
時間:17:00〜0:00

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NEWS 02

「アメリカンラグシー」が日本1号店があった新宿フラッグスに再出店 2018年の退店以来4年ぶり

 米ロサンゼルス発のライフスタイルショップ「アメリカンラグシー(AMERICAN RAG CIE以下、ラグシー)」は12月1日、新宿駅直結の商業施設、新宿フラッグスのリニューアルに合わせて2階にショップをオープンする。「ラグシー」は同館が1998年に開業した際、サザビーリーグと本国とのジョイントベンチャーで日本1号店を2階に出店していた。その店舗が2018年に閉まって以来、4年ぶりの再出店となる。

 「ここ(新宿フラッグス)は日本1号店を出した場所。心はいつも新宿にあったので離れていたなんて意識はなく、コロナでちょっと休んでいたぐらいの気持ち」と、来日したマーク・ワーツ(Mark Werts)創業者兼CEOも茶目っ気たっぷりに語る。サザビーリーグとの契約終了に伴い、18年に国内全店を閉鎖。その後、19年に伊藤忠商事が本国とマスターライセンス契約を結び、日本で「ラグシー」を展開している。

 当初はインポーターのコロネットがサブライセンシーとなっていたが、20年にOEM・ODM生産のレオン・インターナショナルの小売り子会社、カリテスにサブライセンシーが切り替わった。カリテスが運営する形で21年4月に原宿・キャットストリート沿いに出店しており、現在の国内実店舗は原宿と新宿フラッグスの2店。ほかは自社ECやZOZOTOWNなど。

LAの本店から仕入れた古着も

 フラッグスの新店は総面積約152平方メートル。商品はウィメンズ、メンズ半々で、4割が買い付け、4割がオリジナル、2割が古着という構成だ。買い付けは「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」「スタジオ ニコルソン(STUDIO NICHOLSON)」「アンユーズド(UNUSED)」など。「ウィンダンシー(WIND AND SEA)」「ヤングアンドオルセン ザ ドライグッズストア(YOUNG & OLSEN THE DRYGOODS STORE)」などとは別注アイテムも企画している。

 古着はロサンゼルスの「ラグシー」から仕入れており、スエットやジーンズ、アウトドアブランドのフリースなど。また、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」「セリーヌ(CELINE)」などデザイナーズビンテージのバッグやジュエリーもそろえる。価格はオリジナル商品のグラデーションカラーのウィメンズセーターが1万3200円(税込)、古着のスエットが1万2100円。

 「ロサンゼルスの店舗もコロナ禍で5カ月ほど休業を余儀なくされた。しかし、本国ではNFTやカフェ、多数のブランドとのコラボレーションなど、さまざまな事業を行っており、1年後にはもっと面白くなる。海外は中国は一旦撤退したが、ドバイに(現地企業との協業で)3店を構えており、クウェートやサウジアラビアへの出店も話を進めているところ」とワーツCEOは話を続ける。現在も店頭に立つことは多いといい、「やっぱり人と話すことが好きだし、自分自身もボトムを買うときは店頭で試着して買いたい。でも、TシャツならECで買える。そんなふうに、実店舗とECの両方をバランスよく運営していくことが重要になっている」と語る。

 日本国内は「当社との契約当初は年間5店前後の出店を予定していたが、コロナで止まっていた。商業施設からは多数の引き合いがあり、施設の改装が多い24年ごろからしっかり出店していく」とカリテス担当者。

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最新号の読みどころ

「WWDJAPAN」5月27日号は、「サステナビリティ用語特集 AtoZ 2024年版」です。サステナビリティ関連は、新しい技術や考え方、団体の登場に伴い、新語が次々登場しています。本特集ではファッション×サステナビリティに関連する65の言葉をピックアップ。最新データーと関連ニュースを交えて2024年版としてまとめました。特に「デジタルファッション」「グリーンウォッシュ」「プレ/ポストコンシューマ」「アップサイクル」は注目企業の取り組み事例と合わせて深掘り。これらの言葉を知ることはすなわち、サステナビリティを取り巻く最新事情を知ること。社会の変化を眺める感覚で読み進めてほしい。