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NFTはまだ終わらなかった
NFTについて、個人的によく理解できないままブームが落ち着いていくのか、というより、よく分からないから落ち着いてくれと願っていたら、「アンリアレイジ」の作品をNFT鳴門美術館が5000万円で購入したというニュースが飛び込んできました。5000万円といったら、新進気鋭の若手ブランドの年間売上高にも匹敵します。そして購入作品は同館で来春展示するとのことで、集客や、スマートフォンで見るのと何が違うのかなど、早くも気になることだらけです。やっぱり勉強せねば。
「アンリアレイジ」も参加した2022年春夏のパリ・ファッション・ウイークをデジタルで見ていると、日本のブランドはデジタルでの世界観の表現が本当に上手いなと感心しました。もちろん、リアルのショーに比べると迫力は劣りますし、NFTも海外でのブームからかなり間を開けて盛り上がっている印象はあります。でも、デジタルのアイデアが豊富な日本人デザイナーですから、こういうニュースを見るとNFTをもっと面白く発展させてくれそうな期待をしてしまうのです。
「アンリアレイジ」のNFT作品11点が5000万円で落札 パリコレで発表
NFT鳴門美術館は、ファッションブランド「アンリアレイジ(ANREALAGE)」が2022年春夏パリコレクションで発表したNFT11作品を、合計5000万円で購入する。NFT鳴門美術館は、美術品に関するNFTの発行、審査、販売、流通が可能な日本唯一の美術館。購入した作品には特典として、モデル着用のコレクションルックが提供されるという。ファッションショーで発表したルックのNFTが通常のウエアの価格よりもはるかに高額で購入されたことで、今後ファッションショーとビジネスのあり方にも影響を与えそうだ。
同美術館が購入した作品の内訳は、「アンリアレイジ」が細田守監督最新作の「竜とそばかすの姫」とコラボレーションした「アンリアレイジ ✕ BELLE LOOK」の1作品(落札価格:1500万円)、22年春夏パリコレクションで発表したデジタルルックのNFT作品10点(落札価格:3500万円)での落札に合意し、購入金額は合計で5000万円となる。購入作品は来春、同美術館で公開予定だ。
旅の準備で気づいた“不要な服”を回収 羽田空港が衣類交換イベントを開催
日本空港ビルデングは、不要な衣料品の交換イベント“羽田 ファッション スワップ(HANEDA FASHION SWAP)”を10月20〜26日に実施する。会場は羽田空港第1ターミナルのマーケットプレイス2階。洗濯した衣料品を無制限で回収し、5点持ち込むごとに別の衣料品1点と交換できる。先着500人に羽田空港の一部店舗で使用できるクーポンを提供するほか、衣料品の社会問題やそれに対する取り組みを紹介する展示も行う。イベント後、余った衣料品は海外でリユース、もしくは日本環境設計が企画・運営する「ブリング」で適切にリサイクルする。
企画担当者は「旅に向けて荷物を整理すると、いらない衣料品に気づく経験があると思う。そこから発展させ、同企画を考案した」と語る。「不要な衣料品を搭乗前に持ち寄り、3R(リデュース、リユース、リサイクル)を通じて環境に優しい社会づくりを発信する」。
「WWDJAPAN」12月22日&29日合併号は、創業90周年を迎えた吉田カバン総力特集です。「ポーター(PORTER)」「ラゲッジレーベル(LUGGAGE LABEL)」「POTR」の3ブランドを擁し、日本を代表するカバンメーカー・吉田のモノ作りに迫ります。日本が誇る伝統技術を持つカバン職人たちと深い関係を築きながら、最先端の技術・素材を使い名だたるデザイナーズブランドとコラボレーションする相反した性質はどんな文脈から生まれているのでしょうか。