Fashion. Beauty. Business.
「プラダ」の“黒歴史”
幻の「プラダスキンケア」ーー言われて思い出しました。確かに1回使い切りのパッケージがミニマムでカッコよくて、インパクトありました!そして、価格の高さに驚いたのを記憶しています。あれから20年余りですか……。
今回はカラーコスメもあり、もうちょっと幅広い層にアピールしそう。今「プラダ」自体が好調なので、相乗効果も高そうです。記事にあるようにコーセーは「黒歴史」を糧にしましたが、果たして「プラダ」は? 3月の発売が楽しみです。
「黒歴史」が生んだブランドの変革

ビューティ賢者が
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ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN.com」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。
今週は、企業を象徴するブランドが再攻勢をかける話。
弓気田みずほ ユジェット代表・美容コーディネーター プロフィール
(ゆげた・みずほ)伊勢丹新宿本店化粧品バイヤーを経て独立。化粧品ブランドのショップ運営やプロモーション、顧客育成などのコンサルティングを行う。企業セミナーや講演も。メディアでは化粧品選びの指南役として幅広く活動中
【賢者が選んだ注目ニュース】
2024年上半期の大きなトピックスになりそうな「プラダ ビューティ」だが、かつてその前身が日本市場で販売されていたことを知る人は少ないだろう。
幻の「プラダスキンケア」
2000年前後に伊勢丹新宿本店で展開されており、コスメカウンターというよりラボを思わせるフューチャリスティックなストアデザインだった。アイテムはスキンケアのみ。ホワイトを基調としたアンプルのような1回使い切り容器を個包装してボックスに入れた斬新なパッケージで、美容液やクリーム、リップバームなどをラインアップしていた。処方をそれぞれ異なるプレステージブランドに依頼するなど、中身もクオリティーの高いものになっていたが、当時でさえ「過剰包装」との声が上がったパッケージやコストパフォーマンスの悪さが影響して苦戦を強いられた。
当時の「プラダ」はアイコンとなったナイロン素材の「ポコノ」シリーズが日本でも一大ブームを巻き起こし、「ジル サンダー」といったブランドを次々傘下に収めていた。しかし一般的にはまだ「黒いナイロンバッグ」のイメージだった「プラダ」がいきなりスキンケアを発売したことは、とっぴな印象だったと言わざるを得ない。
スキンケアの撤退後は長らくフレグランスのみの展開してきたが、19年にロレアルと長期的なビューティライセンス締結を結び、昨年8月に新たな「プラダ ビューティ」が誕生した。ロレアルはほかにも「イヴ・サンローラン」など、ファッションメゾンのビューティラインを成功させてきている。いまの「プラダ」から生まれるビューティの世界観がどのような広がりを見せるかに注目したい。
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“日本一忙しい通訳者”を潤す、コスパ最強の1本

連載「1000円で何する?」17回目に登場するのは、「情熱大陸」(TBS系)も密着した通訳者の橋本美穂さん。“日本で一番忙しい通訳者の1人”といわれる彼女が、「頼れる存在!」と推すプチプラなアレについて聞く。
「セザンヌ」の“ラスティンググロスリップ”(528円)

「通訳者は、とにかく話すのが仕事で、“言葉のアスリート”といわれるほど。口紅なんか、すぐに取れてしまって……。
だから『セザンヌ(CEZANNE)』の“ラスティンググロスリップ”を常に携帯して、一瞬の隙を狙ってぐりぐり(笑)。ガサガサ唇に直塗りしてもしっかり潤ってくれて、それが長続きするんです!
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橋本美穂/通訳者 プロフィール
(はしもと・みほ)1975年生まれ、米国・テキサス州出身。97年に慶應義塾大学総合政策学部を卒業し、キヤノンに就職。9年務めたのち、通訳者に転身する。「情熱大陸」では1000億円を超える商取引の現場から、ふなっしーやピコ太郎のダジャレを即座に訳すさままで伝えられた。現在、雪印メグミルクの「恵 megumi ガセリ菌SP株ヨーグルト」のテレビCMに出演中。男子中学生の母 PHOTO : KEIKO PHOTOGRAPHY
「レッド系、ブラウン系、ベージュ系を愛用しています」連載「1000円で何する?」とは?
原宿での隠れ家ランチや、朝の気分をあげるスターバックスのオプション、週末の美術館の入館料など、ファッション&ビューティ業界人に1000円(税込1100円)で日常をキラキラさせるコト・モノを紹介してもらいます。ファミリーマートの靴下や古着のバンダナなど、アパレル商品もあったり?
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「WWDJAPAN」12月22日&29日合併号は、創業90周年を迎えた吉田カバン総力特集です。「ポーター(PORTER)」「ラゲッジレーベル(LUGGAGE LABEL)」「POTR」の3ブランドを擁し、日本を代表するカバンメーカー・吉田のモノ作りに迫ります。日本が誇る伝統技術を持つカバン職人たちと深い関係を築きながら、最先端の技術・素材を使い名だたるデザイナーズブランドとコラボレーションする相反した性質はどんな文脈から生まれているのでしょうか。

