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待ってました、「ドランク エレファント」!

 資生堂が2019年に買収した「ドランク エレファント」がいよいよ日本に上陸します。海外のビューティを担当する記者からすると、「ようやく!」という感じです。創業は13年とまだ若いですが、瞬く間にセフォラのトップセラーに上り詰めた大人気ブランドですね。絶対に配合しない成分の“NGリスト”のようなものを創業当時からうたっていて、食品や化粧品の中身を気にするようになっている若年層の心を上手く掴んで成長してきました。ポップなパッケージとユーモラスな製品名も、上手ですね。

 日本でもD2Cスピリットを失わないように事業を展開するようですが、それがどのような形で花開くのか、楽しみです。ちなみに「ドランク エレファント」のブランド名の由来ですが、ベストセラーのマルラオイルに配合されるマルラの実が木から落ちて、熟成したものを象が食べて“酔っ払っちゃう”現象から来ているそうです。それもまたかわいい(!)ですね。
 

北坂 映梨
NEWS 01

資生堂が買収した米D2Cブランド「ドランク エレファント」が10月に日本上陸

 資生堂は10月1日、米国発のD2Cブランド「ドランク エレファント(DRUNK ELEPHANT)」の日本での展開を開始する。三越伊勢丹のコスメEC「ミーコ(MEECO)」、イセタン ミラー ルミネ新宿店、ららぽーとTOKYO-BAY店に出店し、イセタン ミラー 東京ミッドタウン日比谷店、イセタン ミラー テラスモール湘南店では期間限定で取り扱う。

 「ドランク エレファント」は2019年11月に資生堂が8億4500万ドル(約895億円)で買収。13年にティファニー・マスターソン(Tiffany Masterson)が立ち上げたブランドで、セフォラ(SEPHORA)でもトップセラーになるほど数年で急成長した。ティファニーが自身の肌に合わないと信じる6種の原料(エッセンシャルオイル、アルコール、シリコーン、紫外線吸収剤、香料・染料、界面活性剤)を配合せず、クリーンビューティブームをけん引する存在だ。「バイオコンパチブル」処方と掲げ、天然・合成成分を組み合わせ、肌に刺激になりにくいpHレベルを考慮しながら全ての原料が肌になじみやすいように設計している。

 今回上陸するのは、スキンケアに加え、ボディーやヘアケアを含む30SKUだ(本国は34SKU)。中でもヒーロープロダクトはマルラフルーツの種から抽出したピュアな“バージンマルララグジュアリー フェイシャルオイル(15mL、税込4730円/30mL、税込8470円)。リッチな保湿力で肌を健やかに導きながらベタつかないテクスチャーを特徴とする。ホイップクリームのような軽やかなテクスチャーの“ララレトロホイップトクリーム”(50mL、税込6930円)はアフリカンオイルと植物由来の“セラミドコンプレックスHY”配合で、肌の角質層のバリア機能を助ける。そのほかクレンジングバームやセラム、スリーピングマスクなど幅広くそろえる。ほぼ全ての製品が自由自在に組み合わせたり混ぜたりすることが可能で、組み合わせを“スムージー”として提案する。

 ターゲット層は特定せず、「年齢・性別・肌タイプなどに関わらず全ての人にアプローチする。『肌は肌』というフィロソフィーに基づき、全ての肌は同じように機能すると考えている。そのためメンズラインや敏感肌向けなどラインを細分化するのではなく、その日その時の肌の調子を自分で確認しながら肌が求めるものを与えるスキンケアを提案する」と「ドランク エレファント」担当者。なお、「22年以降も、ブランドが目指すD2Cビジネスモデルの価値観を共有できる販売チャネルを選定し、特にECを重要プラットホームと位置づける」という。

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NEWS 02

ユニクロ、11月に北京にグローバル旗艦店を出店 中国の店舗数が日本を超えて826店に

 ユニクロは11月、中国・北京に同地初のグローバル旗艦店をオープンする。商業地区の三里屯に3フロア計2211平方メートルで出店し、ウィメンズ、メンズ、キッズ、ベビーの商品をそろえる。また、ユニクロが自社開発したファッションコーディネートアプリ「StyleHint」と連動した売り場も、中国本土の店舗として初導入する。

 中国本土のグローバル旗艦店は、上海の2店に続いてこれで3店になる。三里屯には既に「ユニクロ(UNIQLO)」店舗があるが、グローバル旗艦店出店に伴いそちらは閉店する。中国本土には2002年9月に1号店を出店し、21年7月末時点で826店を運営している。日本国内では直営店舗とフランチャイズを合わせて7月末に812店を運営しており、ここ数カ月の間で中国の店舗数が日本を上回った。
 
 「StyleHint」との連動売り場は、昨年6月にオープンした「ユニクロ原宿店」で初導入されたもの。ユニクログレーターチャイナの潘寧CEOは、「中国市場に参入してからの20年間、ユニクロは世代を超え、中国の社会、産業、お客さまと共に成長してきた」とコメントしている。

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最新号の読みどころ

「WWDJAPAN」12月22日&29日合併号は、創業90周年を迎えた吉田カバン総力特集です。「ポーター(PORTER)」「ラゲッジレーベル(LUGGAGE LABEL)」「POTR」の3ブランドを擁し、日本を代表するカバンメーカー・吉田のモノ作りに迫ります。日本が誇る伝統技術を持つカバン職人たちと深い関係を築きながら、最先端の技術・素材を使い名だたるデザイナーズブランドとコラボレーションする相反した性質はどんな文脈から生まれているのでしょうか。