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待ちに待ったLOOPが日本でも始まる!

 いよいよ、テラサイクルの容器再利用プログラム「ループ」が日本でも始動します。個人的にずっと気になっていたサービスなので、ようやく日本でも利用できてうれしいです。まずはイオンでの導入ということですが、店舗数が多く、一部の“意識が高い層”だけでなく幅広くリーチできるので納得ですね。イオンなので日用品や食品がメインですが、今後は海外のようにファストフードチェーンなどでも展開が始まれば、さらに可能性は広がりそうです。

 私は記者会見にも出席し、サービスの内容を聞く限り「いいことばかり!」と思いましたが、実際の消費者はどう感じるのでしょう。これまで使い捨てに慣れている消費者にとって、“洗って容器を返却”はもう一つステップが加わることになります。さらにアプリや機械の使い方にも慣れる必要もありますよね。実際に運用してみての発見や気づきもあるはずなので、日本の反応を見るのが楽しみです。(まずは自分も利用してみようと思います......!)
 
 

北坂 映梨
NEWS 01

イオンが容器循環型ショッピング「ループ」を始動

 イオンは5月25日、ループ・ジャパンが展開する循環型ショッピングプラットフォーム「ループ(LOOP)」をイオンの東京都内を中心とした店舗19店とネットスーパーで開始する。「ドクターブロナー(DR.BRONNER'S)」の“マジックソープ”や「ラブヘア(LUVHAIR)」のシャンプー・コンディショナー、洗濯用洗剤など6社の13品目を集積した売り場も開設する。2022年春頃までに約50品目まで拡大する予定だ。

 「ループ」はステンレスやガラスなど耐久性のある容器の商品を販売し、使用済み容器を回収して洗浄・中身の再充填を行い販売を繰り返し使うことで使い捨てプラスチックの削減を目指すもの。イオンの売り場ではループ対象の商品(877〜4510円)を購入できるほか、ループ対象の使用済容器の回収ボックスを設置する。回収ボックスに使用済の容器を返却すると容器のデポジットが返金(ブランドによって金額は異なる)される。

 「イオングループでは1991年から買い物袋持参運動をスタートし、07年にレジ袋無料配布を中止した。現在では食品売り場以外の全ての売り場、業態で買い物袋持参が定着し、イオンリテールでは食品以外の売り場の買い物袋辞退率が87.8%となっている」と鈴木隆博イオン環境・社会貢献部部長は消費者の行動変化を語る。また20年9月には脱炭素型かつ資源循環型の新たなライフスタイルの定着を推進する「イオン プラスチック利用方針」を掲げ、50年までにCO2排出量ゼロの持続可能なプラスチック利用を目指している。ループの参画でこれら目標達成を加速する狙いがある。

 一方、ループ・ジャパンも今夏をめどにECサイトを立ち上げ、関東地域の5000世帯限定でサービスを行う予定だ。現時点ではメーカーでP&Gや資生堂、コーセー、フィッツコーポレーション、キャノン、キッコーマン、江崎グリコなど25社、「バーガーキング」の運営会社BKジャパンホールディングスがレストランパートナーとして取り組みが決まっている。

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NEWS 02

「ヴァレンティノ」がファーフリー宣言 「レッド ヴァレンティノ」は終了へ

 「ヴァレンティノ(VALENTINO)」は2022年以降、リアルファーの使用を廃止する。18年以来同ブランドが所有するファー専門の工場、ヴァレンティノ ポーラーは、21年末に生産を終了。ファーを含むコレクションは2021-22年秋冬シーズンを最後とする。

 ヤコポ・ヴェントゥリーニ(Jacopo Venturini)最高経営責任者(CEO)は、「われわれにとってブランドを持つということは、クリエイティビティーやユニーク性、思いやりをもち、インクルーシブ(包括的)であることを意味する。“ファーフリー”のスタンスをとることは、われわれらしい選択だ。今後のコレクションに向けて、環境に最大限配慮した代わりの素材の研究を進めている」と語った。

 さらに「レッド ヴァレンティノ(RED VALENTINO)」は2023-24年秋冬コレクション発表を最後に、24年に活動を終了する。同ラインは03年設立。カジュアル路線を強みとしてデビューし、日本では11年に青山に旗艦店をオープンした。21年5月にはももいろクローバーZのメンバーであり、女優としても活動する百田夏菜子を起用した新ビジュアルを公開するなど、さまざまな取り組みを行ってきたが今後はメゾンの主要ブランドに焦点を当ててビジネスを展開する。

 ヴェントゥリーニCEOはブランドを手掛けるピエールパオロ・ピッチョーリ(Pierpaolo Piccioli)=クリエィティブ・ディレクターについて「職人魂と卓越した技術を持つ彼の美学は、新しいテクノロジーやこれからのビジョンに必要不可欠だ」とし、「われわれの顧客やパートナーたちは日々多くの情報を受け取っている。その中で一つのブランドにフォーカスを当てることは長期的なメゾンの成長につながるだろう」と語った。

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最新号の読みどころ

「クワイエット・ラグジュアリー」の静寂を破り、2026年春夏のウィメンズ市場に“カワイイ”が帰ってきました。しかし、大人がいま手に取るべきは、かつての「甘さ」をそのまま繰り返すことではありません。求めているのは、甘さに知性と物語を宿した、進化した“カワイイ”です。「WWDJAPAN」12月15日号は、「“カワイイ”エボリューション!」と題し、来る2026年春夏シーズンのウィメンズリアルトレンドを徹底特集します。