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「ヴィクシー」のショー復活でファッションとエンタメ、さらに融合
「ヴィクトリアズ・シークレット」が、ファッションショーを復活します。人種や体型において差別的だったとされていただけに、ファッションショーは、その象徴と見なされ中止に追い込まれてしまった感があります。けれど、考えてみればファッションとエンターテインメントが融合している昨今のファッションショーを先取っていたのかもしれません。インクルーシブなブランドへと進化して、どんなショーを見せてくれるのか?ファッションとエンタメは、さらに溶け合っていくことでしょう。
「ヴィクトリアズ・シークレット」のファッションショーが5年ぶりに復活 秋に開催を予定
「ヴィクトリアズ・シークレット(VICTORIA’S SECRET)」(以下、VS)は、ファッションショーを2024年秋に復活すると発表した。
「VS」がインスタグラムに投稿したキャプションには、「ヴィクトリアズ・シークレット・ファッションショーが復活します。今の私たちの姿に加え、グラマラス、ランウエイ、ウイング、ミュージカル・エンターテイメントなど、皆さんの大好きなものをすべて反映させます。ご期待ください。さらにアイコニックになります」とコメントしている。
VSは毎年恒例のテレビ放送を19年に中止した後、昨年 「ヴィクトリアズ・シークレット・ワールド・ツアー」を開催した。アマゾンプライム(Amazon Prime)で放送されたこのドキュメンタリーは、ランウエイモデルのためにカスタムルックを考案する20人のグローバルクリエイティブ集団、「VS20」にスポットを当てた。
「VS」のラウル・マルティネス(Raul Martinez)=エグゼクティブ・ヴァイス・プレジデント兼ヘッド・クリエイティブ・ディレクターは当時、「このドキュメンタリーは、『VS』のブランド変革の究極の表現です。この作品は、ファッションとグラマラス、エンターテイメントを原動力とし、過去から愛され続けてきたアイコンに向き合いながらも大胆に再定義したものとなるでしょう」と語った。続けて「私たちは『VS』のプラットフォームを提供できること、女性のストーリーと視点の個性を称える世界的クリエイターらのレンズと芸術性を通して『VS』を探求することができとても光栄に思います」とコメントした。
この作品は「#ミートゥー(#MeToo)」運動が急拡大する中、劣悪な職場環境への非難に悩んでいた「VS」の新時代を象徴するものだった。
ファッションショーのチーフ・マーケティング・オフィサーを長年務めてきたエド・ラゼック(Ed Razek)は、プラスサイズやトランスジェンダーモデルの採用を拒否する姿勢に反発を受け、19年に同社を去った。20年にニューヨーク・タイムズ紙は、VSの「女性差別、いじめ、ハラスメント文化の疑惑をさらに暴露した。
24年のファッションショーの日程はまだ発表されていないが、このイベントが秋に復活することは確実のようだ。
「ヴィクトリアズ・シークレット・ワールド・ツアー2023」の様子
ワコールHD、マネキンの七彩の株式を譲渡 子会社から外れる

ワコールホールディングス(HD)は子会社でマネキンの製造や施工などを行う七彩の株式の一部を物流企業のセンコーグループホールディングスに7月1日付で譲渡する。EC販売の比率の高まりにより、七彩が行っている売り場施工やマネキン配備のシナジーが薄れたため。所有株式の割合は現在の99.96%から譲渡後には14.99%となり、連結子会社から外れる。譲渡額は非公表。
ワコールHDでは、人員削減をはじめ、収益改善に向けたビジネスモデル改革を進めている。東京台東区のワコール浅草ビルの売却も予定しており、不動産などの見直しも行っている。
「WWDJAPAN」12月22日&29日合併号は、創業90周年を迎えた吉田カバン総力特集です。「ポーター(PORTER)」「ラゲッジレーベル(LUGGAGE LABEL)」「POTR」の3ブランドを擁し、日本を代表するカバンメーカー・吉田のモノ作りに迫ります。日本が誇る伝統技術を持つカバン職人たちと深い関係を築きながら、最先端の技術・素材を使い名だたるデザイナーズブランドとコラボレーションする相反した性質はどんな文脈から生まれているのでしょうか。