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ケイト・スペードが国際女性デーにトークイベント JOY(喜び)とメンタルヘルス、エンパワーメントのつながり について

世界中の女性たちがよりJOY(喜び)に満ちた人生を送れるよう、10年以上にって 女性をエンパワーする活動を続けてきた「ケイト・スペード ニューヨーク(KATE SPADE NEW YORK)」(以下、ケイト・スペード)は3月8日の国際女性デーに、女性のエンパワーメントをテーマにしたトークイベントを銀座店で開催した。「ケイト・スペード」がエンパワーメントの基盤と捉えるメンタルヘルス(心の健康)の啓発活動を行うアクティビストや識者らが登壇しトークを交わした。

「JOY(喜び)の連鎖を生み出す」ために
世界の女性のメンタルヘルスを支援

世界中の女性たちが、よりJOYに満ちた人生を送れるよう、その基盤であるメンタルヘルスを中心に女性をエンパワーする社会活動の一環として行われた今回のイベント。3月8日に合わせて世界の旗艦店で国際女性デーを祝うイベントを開催し、シスターフッドを形成すると同時にメンタルヘルスの大切さを発信した。

同社は「JOYの連鎖を生み出すこと」を事業活動の根幹に据え、なかでもこれまで支援が行き届いていなかったメンタルヘルスのサポートに力を入れて、女性のエンパワーメント活動を行っている。2025年までに10万人の女性と女の子たちの支援を実現することを目標に、さまざまな活動団体と協業したり、心が踊るデザインが特徴の同社の商品を寄付したりしている。23年度はケイト・スペード ニューヨーク財団を通して適切なリソース提供のために500万ドルの資金提供を行った。

自分との対話が
メンタルヘルスのセルフケアの第一歩

イベントに登壇した柳澤綾子ケイト・スペード ジャパン社長は冒頭で、「メンタルヘルスは誰もが不調を経験するかもしれないのにもかかわらず、夕食時の会話に出てくる話題ではない。まずは皆さんがこのイベントを通して自分らしくJOYを育むためのメンタルヘルスの大切さを認識し、理解が広がるきっかけになってほしい」と参加者に呼びかけた。

第1部のゲストは、昭和女子大学キャリアカレッジの創設者で女性のキャリアコーチングなどを手掛ける熊平美香、アクティビストで「#なんでないのプロジェクト」代表の福田和子、メンタルヘルスを中心とした社会課題を発信する「ブロッサム・ザ・プロジェクト(BLOSSOM THE PROJECT)」代表の中川愛。それぞれが考えるメンタルヘルスの偏見をなくしていくために必要な変化などを議論した。

メンタルヘルスとは、精神疾患を指す「メンタルイルネス」、健康状態を指す「メンタルウェルビーイング」、ケアを実践する「メンタルフィットネス」の3つの要素から成り立つと考えられている。健康な時も病気の時も同じように重要であるにもかかわらず、日本では「メンタルイルネス」ばかりに焦点が当たっていることが語りづらさに一つの要因に上がった。

熊平は「ケイト・スペード」が2022年に世界の女性リーダーらと結成した「ソーシャルインパクト・カウンシル」の日本代表メンバーでもある。熊平は昨年「ケイト・スペード」がニューヨークで主催したグローバルサミットについて触れ、「現地では女性同士が連携して生まれる熱気を感じた。その動きが日本には圧倒的に足りない。女性が一丸となって女性を応援していく機運をもっと広めていきたい」と話し、シスターフッドの重要性を強調した。

自身もうつ病を経験した中川は「今まではなかなか(メンタルが)辛いと言い出せない環境だった。『ブロッサム・ザ・プロジェクト』でまず一番伝えたいことは、オープンに辛さを話していいということ。私たちはきっかけになるような話題をSNSで提供している。そうしたツールを活用して自分から心を開いていくことが大切だろう」と話した。

性教育の分野で活動する福田は「性の健康の分野でも病気にならないことや望まない妊娠をしないことだけではく、セクシャルプレジャー(性行動で快楽を得ること)も本来は認められるべき権利のはずだが、いまだにそこはタブー視されている。自分の好き嫌いを知ることが暴力を未然に防ぐことにもつながる。メンタルヘルスもセクシャルヘルスも自分との対話が第一歩だ」とコメントした。

メンタルヘルスは
美しい花を咲かせるための土壌

第2部ではモデルでメンタルメイクコーチとしても活動するSAWAと、「WWDJAPAN」編集長の村上要が登壇した。

SAWAが普及するメンタルメイクコーチングとは、コーチングのコミュニケーションスキルを通して自分の本来のポテンシャルを引き出したり、心の健康につなげたりするアクティビティーのこと。SAWAはコーチングに出合い、自分を傷つけることなく場面に応じて自己表現できるようになったといった経験談を語った。また「ケイト・スペード」が提唱する花をモチーフにしたメンタルヘルスのフレームワークについて触れ、「健全な土壌がないといくら水をあげても、太陽の光を浴びても美しい花は咲かない。あらためて重要性を認識した」とコメントした。

村上「WWDJAPAN」編集長は、「ファッションやビューティは楽しくなければ意味がない。でも心の健康が保てないと、楽しいことさえ楽しめなくなってしまう。メディアとしても心の健康作りに貢献していきたい」と話した。また自身のセルフケア方法として、通っているジムの仲間など仕事以外のコミュニティーに属しセーフティースペースを持つことなどを挙げた。

後半にはSAWAがコーチングのデモンストレーションを行った。参加者に対し「理想の自分を10点満点とすると、今の自分は何点ですか?」「それが5点だとしたら、6点にするために明日からできることはなんですか?」と質問。コーチとのこうした会話を通して「理想」と「現状」を細かく言語化し不安な気持ちを具体的な行動に移すことができるコーチングの効果を披露した。

イベント後には参加者同士が交流 
シスターフッドを結ぶ

トーク後には、参加者同士が交流会でシスターフッドを強めた。参加した浅野美奈弥さんは、「村上編集長が挙げていた、毎日5分間だけ従業員と自分のプライベートやメンタルの状況などについて話す時間を設ける施策はすぐにでも実践したい。事前に相手の置かれている状況が分かるだけでもいろんなコミュニケーションエラーを防げる。ほかにも今回たくさん参考にできる部分があった」とコメント。

上野智子さんは「普段から女性たちのつながりを感じられる場所作りは意識しているが、こうして安心していろんなことを話せる場所はもっと必要。今回もいろんなバックグラウンドの人が集まっていながらコミュニケーションがしやすかった。こういう機会をもっと増やしていきたい」と話した。

「ケイト・スペード」は、今後も活動を継続し、女性と女の子のメンタルヘルスについて話すだけでなく、世界レベルでこの重要な問題に投資し、提携し、提唱するための温かく魅力的な情報源であり続けることを目指していく。

問い合わせ先
ケイト・スペード カスタマーサービス
050-5578-9152