Fashion. Beauty. Business.

TOPICS

ピーチ・ファズはファッションやビューティにも広がる?

来年の色は、ピーチ・ファズ!

これがファッションにも当てはまるかどうか?は別の話かもしれませんが、最近多くのバイヤーが注目している「素材の良さを引き出す色」という点では、悪くないのかもしれません。

個人的には、もうちょっとグレイッシュな方がファッションには向いているでしょうか?ではビューティは?カラーメイクよりもスキンケアやフレグランスで出てきそう。そんな印象を受けました。

「WWDJAPAN」編集長
村上 要
NEWS 01

パントンが選ぶ2024年カラーは“ピーチ・ファズ” 触れたくなるような優しい色合い

パントン・カラー・インスティテュート(PANTONE COLOR INSTITUTE以下、パントン)は、2024年の「カラー・オブ・ザ・イヤー(Color of the Year)」に“ピーチ・ファズ(Peach Fuzz: Pantone 13-1023)”を選出した。

ピンクとオレンジの中間色の“ピーチ・ファズ”は、“ファズ”が綿毛を意味するように、触れたくなるような優しい印象の色合いで、柔らかな雰囲気で心を和ませるという意図で選ばれた。23年には強さやオプティミズム(楽観主義)を象徴する“ビバ マゼンタ(Viva Magenta: Pantone 18-1750)”が選ばれた一方で、24年は世界で起きている争いやコロナ禍後の規範を背景に、より心のこもった思いやりのある色を選ぶタイミングだったという。パントンのリアトリス・アイズマン(Leatrice Eiseman)=エグゼクティブ・ディレクターは、「コロナ禍が収束したとはいえ、世界のすべてがうまくいっているわけではない」と述べ、イスラエルとハマスの紛争や、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が続く中、ぬくもりや優しさを求める人々が増えたと指摘した。

「育むこと」「共感」「思いやり」といった言葉が連想される“ピーチ・ファズ”。「この色から感じられるのは、一体感を求め、人に触れたいという願望。それと同時に重要なのは、心と体、魂を豊かにするための静かな時間を自分に与えることだ」とアイズマン=エグゼクティブ・ディレクター。今後は“ピーチ・ファズ”色の、体を包み込むようなふんわりとした服やアイテムのほか、カクテルやスムージーといったピーチ系のドリンクが増えるかもしれない。

“ピーチ・ファズ”の色合いは、近年のランウエイコレクションではあまり採用されていないが、ニューヨーク・メトロポリタン美術館(The Metropolitan Museum of Art)コスチューム・インスティテュートで開催中の展覧会「ウィメン・ドレッシング・ウィメン(Women Dressing Women)」で展示されている1911〜12年のジーン・ハリー(Jeanne Hallee)のイヴニング・アンサンブルなどで見ることができる。

トップページに戻る
NEWS 02

グラニフ、原宿に旗艦店オープン 「脱Tシャツ」の象徴に

デザインTシャツで知られるグラニフ(graniph)が、大きく変わってきた。2020年9月に就任した村田昭彦社長の指揮の下、大掛かりなリブランディングを実施。かつてTシャツとパーカが主力だった商品構成は、ニットやアウター、ボトムス、帽子、シューズ、バッグ、インテリア雑貨、ステーショナリー、キャンプグッズまで拡大した。店舗も年10〜15店舗のペースでスクラップ&ビルドを進め、この2年で20店舗ほど減らす一方で、これまで20〜30坪(約66〜100㎡)が中心だった店舗面積も50〜100坪(約165〜330㎡)へ広げる。

旗艦店はキャットストリートに130坪

12月21日には、東京・原宿のキャットストリートに約130坪(約430㎡)の旗艦店「グラニフ東京」をオープンした。オリジナルキャラクターである「ビューティフルシャドー(BEAUTIFUL SHADOW)」の初のショップ・イン・ショップを筆頭に、7つの異なるキャラクターやコンセプトの売り場スペースに加え、初となるカフェも併設する。村田社長は「商品構成は、すでにTシャツ・パーカー中心ではなくなっている。改めて『ポップカルチャーと融合したグラフィックブランド』としての立ち位置を発信する」と語った。

先行して心斎橋に10月3日にオープンした2層・80坪(約240㎡)の路面店は、「予想以上に好調で、3カ月で売上高は8000万円を超え、年間3億円ペースで推移している」。アイテムのバリエーションを増やしたことで、キャラクターのファンが複数のアイテムを購入し、一人あたりの顧客のLTVを押し上げる、という好循環も生まれている。オリジナルキャラクターで最も人気のある「ビューティフルシャドー」は、「売上が20億円を突破している」という。

2024年6月期の売上高は、前期2割増の130億円を計画している。「細かい数字は非公表だが、営業利益も国際会計基準で10%以上を余裕で超えている」という。

12月19日夜には関係者を集めたレセプションパーティを行った。当日の店舗には、モリリンやMNインターファッションなど大手繊維商社がこぞって祝花を贈り、当日は首脳陣がお祝いに駆けつけた。村田社長は「商品構成を増やしたことで、商社との取引も増えつつある」という。

トップページに戻る

最新号の読みどころ

「クワイエット・ラグジュアリー」の静寂を破り、2026年春夏のウィメンズ市場に“カワイイ”が帰ってきました。しかし、大人がいま手に取るべきは、かつての「甘さ」をそのまま繰り返すことではありません。求めているのは、甘さに知性と物語を宿した、進化した“カワイイ”です。「WWDJAPAN」12月15日号は、「“カワイイ”エボリューション!」と題し、来る2026年春夏シーズンのウィメンズリアルトレンドを徹底特集します。