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「人間の可能性を切り拓く」と言っては大袈裟でしょうか

突然ですが、私は将棋の藤井聡太さんのファンです。ファンの間で有名な「AI超えの神の一手」と呼ばれる伝説の一手があります。「棋聖」という重要なタイトルを賭けた対局でのこと。藤井さんが投じた一手は、プロ棋士や解説者から見ても「ミス」と思える一手でした。ところが、その対局は藤井さんが勝利。対局後、対戦相手の棋士は「いつの間にか劣勢になっていた」とコメントしました。

後から対局を分析すると、勝敗の分岐点となったのは例の「ミス」と思われた一手。最高性能のAIを搭載した将棋ソフトにその一手を分析させると、4億手読ませた時点では5番手にも挙がらない“悪手”と判断されるのに、6億手読ませると突如として“最善手”とされる一手だったそうです。最強ソフトが6億手読んで初めて最善手と分かる一手を、藤井さんはわずか23分の思考で導き出しました。まさに人間の“脳”の可能性を感じさせるエピソードですよね。

なぜこんな話をしたかというと、今回の齋藤薫さんの連載を読んで、人間の“肌”の可能性を感じたからです。キーワードは「電気エネルギーを帯電させた化粧水」です。齋藤薫さんをして「化粧品が化粧品の限界を超える絶対の切り札になる」と言わしめる同化粧水。果たしてどんなものなのか……、“人間の肌の可能性”を信じたい人には必見の記事です。

「WWDJAPAN」 ヘッドリポーター
中村 慶二郎
NEWS 01

美容ジャーナリスト齋藤薫の ビューティ業界へのオピニオン  一見何の変哲もない化粧品。でも実は とんでもない能力を見せる“電気を帯びた化粧品”、 急先鋒はあのメーカー?

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「WWDJAPAN」には美容ジャーナリストの齋藤薫さんによる連載「ビューティ業界へオピニオン」がある。長年ビューティ業界に携わり化粧品メーカーからも絶大な信頼を得る美容ジャーナリストの齋藤さんがビューティ業界をさらに盛り立てるべく、さまざまな視点からの思いや提案が込められた内容は必見だ。(この記事はWWDJAPAN 2023年6月26日号からの抜粋です)

齋藤薫/美容ジャーナリスト

齋藤薫(さいとう・かおる):女性誌編集者を経て独立。女性誌を中心に多数のエッセー連載を持つほか、美容記事の企画や化粧品の開発、アドバイザーなど広く活躍する

化粧品には限界があると、皆気づいている。肌に塗るものがどこまで進化しようと、それ以上のものにはなれないという意味での限界が。有効成分がいかに進化しようと、成分を届けるもの以上にはなれないという限界が。しかしその限界点をなかったことにする化粧品の未来形が、にわかに浮上してきた。化粧品の“電子化”である。といっても、美容機器の力を借りると言う意味ではない。前回のコラムで、AI美容機器が、化粧品とともに使うことで効果を最大化することを書いたけれど、これとは全く別の話。化粧品が単独で、電子化していくという話なのだ。

しかも、“皮肉にも”というべきか、当然の成り行きというべきか、今その急先鋒となっているのが、なんとあの“デンキバリブラシ”。20万円を超える機器が飛ぶように売れている異例の大成功をおさめた美容機器メーカーだったりする。話がややこしくなってしまうけれど、“デンキバリブラシ”はあくまでも美容機器だが、これを生み出したエレクトロンというメーカーが、「じゃあ今度は、自分たちにしか作れない化粧品を作ろう」ということで取り組んだのが、見た目には普通の化粧品と変わらない、“電子化された化粧品”だったのだ。

市場にはすでにいくつかの、電子水を使った化粧品が登場しているが、エレクトロンの開発した「電気エネルギーを帯電させた化粧水」、“タイトニングミスト”がまずすごい。原材料として使う水を基本“活性電子水”にすることで、活性酸素を瞬時に還元し、成分の浸透も劇的に高めるマイナス電子を大量に帯電させることに成功。単なるミストとして肌に吹きかけるだけで、顔がリフトアップするような効果をもたらすことで驚きをもたらしている。

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NEWS 02

人気美容室「アルバム」が渋谷パルコにオープン クリエイティブ強化店として渋谷エリアで2店舗目

都心を中心に美容室「アルバム(ALBUM)」「アイティー バイ アルバム(IT by ALBUM)」「DXシェアサロン」などを運営するオニカムは、「アルバム 渋谷パルコ店」をオープンした。

渋谷パルコという、ファッションやカルチャーの最先端を発信している高いブランド力を誇る場所に、「アルバム」の中でも特にクリエイティブを強化する店舗として渋谷エリア2店舗目の出店。原宿店の移転となるため、「アルバム」としては渋谷店・新宿店・銀座店・池袋店に次ぐ5店舗目となる超都心型のブランドサロンだ。若者文化の発信地であり、洗練されたショップが並ぶ東京のトレンドをけん引する渋谷パルコで、毎月通える価格でトレンドヘアを提供する。

約48坪の店内に22席(コールドスペース2席含む)を有しており、店内はシンプルでありながら洗練されたスタイリッシュなデザインで、落ち着きのある時間を過ごすことができる。全席にダイソン製品を設置しているなど、先端の設備と経験豊富なスタッフが、顧客一人一人の個性と魅力を引き立てる。

「アルバム」は2022年度の実績で、銀座店が「ホットペッパービューティーアワード」の「ゴールドプライズ」を受賞。全国5万4000店舗中の第1位のネット予約売り上げとなり、グループとしてはこれまで新宿店の3年連続受賞に次ぎ、5年連続で関東エリアの10席以上の席区分(受賞区分の中で最大の席数規模)で受賞した背景があり、“日本で一番予約が入る美容室”としてメジャーな存在となっている。

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最新号の読みどころ

「クワイエット・ラグジュアリー」の静寂を破り、2026年春夏のウィメンズ市場に“カワイイ”が帰ってきました。しかし、大人がいま手に取るべきは、かつての「甘さ」をそのまま繰り返すことではありません。求めているのは、甘さに知性と物語を宿した、進化した“カワイイ”です。「WWDJAPAN」12月15日号は、「“カワイイ”エボリューション!」と題し、来る2026年春夏シーズンのウィメンズリアルトレンドを徹底特集します。